OKAMOTO

OKAMOTO'S   2014/09/01掲載
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 今年CDデビュー5周年を迎えたOKAMOTO'S。メジャー5枚目のオリジナル・アルバム『Let It V』を1月にリリースし、全国ツアーを行なったのも記憶に新しい彼らが、早くも新作『VXV』を完成させた。これは'5.5枚目'のアルバムとして、RIP SLYME東京スカパラダイスオーケストラ奥田民生、ROY(THE BAWDIES)、黒猫チェルシーという、OKAMOTO'Sが惜しみないリスペクトを捧げるアーティストたちとともに作り上げたコラボレーション・アルバムだ。


――新作の話を伺う前に……旬な話題として、今年の〈RISING SUN ROCK FESTIVAL〉(以下、RSR)で、レジェンドたちが次々に登場したFRIDAY NIGHT SESSIONのホスト・バンドをOKAMOTO'Sが務めるという大役を任されていましたよね。そこから話を訊きたいと思うんですが。
ショウ 「正直、何も覚えてないってぐらいに必死でした(笑)。本当にすごかったですね。ヒロトさん、マーシーさん、チャボさん、鮎川誠さん、シーナさん、吾妻光良さん、民生さん……他にもたくさんいらっしゃいましたが、それこそ自分たちが好きで聴いてきたミュージシャンばかりだし。そもそもご本人たち同士でも同じステージに上がったことが少ないような組み合わせで、最後に全員でステージに上がって1曲やったんですけど、その状況はすごかったですね」
ハマ 「俺が言うのもなんですけど、『笑っていいとも!』の最終回みたいでしたよ」
一同 「(爆笑)」
ショウ 「そうだよね。最後、出演していたアーティストを俺が1人ずつステージに呼び込んで、シーナ&ロケッツの〈ROCK IS ALRIGHT〉っていう曲をセッションして終わるはずだったんですけど、セッティング中に鮎川さんが急にボ・ディドリー〈Roadrunner〉を弾きはじめて。そしたら、中村達也さんもそれに乗っかっちゃって。自分も知ってる曲だったので、一緒に歌ったら、結局全員ソロ回しまでやって(笑)」
――そのRSRもそうですが、この1、2年でいろんなミュージシャンとのセッションやコラボレーションも多かったですよね。それらで得たものって、どういうものだと思いますか?
ショウ 「それが出来るっていう自信を得ることができたのが、一番大きいですかね。この年齢で信頼して呼んでもらって、ホスト・バンドとしてやれるっていう。尊敬するミュージシャンのパフォーマンスを、同じステージ上で見ることができて刺激になるというのも、単純な喜びとしてありますね」
ハマ 「今回のRSRのセッションにしても、事前に俺らだけでリハをやるんですけど、いくら準備したところで、いざご本人が登場したら何が起こるかわからないし」
ショウ 「何が起こるかわからないし、ステージを回す役としては指名だけしかしてないのに、ものすごいことをしてくれる。いくらこっちが寄りかかっても、絶対に倒れない人たちだから」
ハマ 「それに、自分たちがそういうことに対応できるマインドがあってよかったなって思いますね。そうじゃないバンドマンからすると、ああいうのって苦痛でしかないと思いますし。たまたま俺らが、いろんな音楽を聴いて育ったっていうことが、こういうセッションにつながって、よかったなって思いますね」
――たしかにセッションによって生まれるアドリブやケミストリーを楽しめる部類の音楽がルーツにあるからこそ、今までのOKAMOTO'Sの課外活動につながっているんだろうし、その成果があってこそ、今回の『VXV』のような作品が生まれたんだと思いますしね。
ショウ 「そうですね」
――『VXV』について訊きたいと思いますが……とにかく、揃った面々の幅広さを面白く聴かせていただきました。
ショウ 「そもそも5周年っていう年で、5枚目のアルバムを出して、いろんな'5'が重なっていたところから今年がはじまって。そこでレイジが'5'に関連することをいろいろ考えてたんですよね」
レイジ 「メンバーを5人にしちゃえばいいんじゃね? とギャグで言ってたんですけど、そこから発展していって、じゃあ'4人+1'みたいな感じでコラボ・アルバムを作るのも面白いだろうと。で、5曲で5.5枚目のアルバムっていう形にしたら、もっと'5'が増えるなと」
ショウ 「この5年間で交流があった人たちとやりたいねっていう思いがまずあって。もちろん、はじめましてっていう感じでセッションしてケミストリーを期待するっていう方法もあると思うけど、今回はそういうのじゃないほうがいいなと思って。あとは、同世代ばかり、先輩ばかりっていうんじゃない、世代のバラエティさも意識して。5年間で交流があった中で、俺たちが出せる最大限のバラエティ感かな。俺たちしか呼べない方たちと一緒にやろう、と」
――1曲目のOKAMOTO'S × RIP SLYME「Wanna?」から度肝を抜かされます(笑)。
ショウ 「RIP SLYMEとはここ1年の交流からはじまってるっていうかね。ハマくんがRIP SLYMEの〈SLY〉でベースを弾いたのと、映画『ラブセッション/LOVE SESSION』があって今回につながった。RIP SLYMEのみなさんから聞いたんですけど……彼らの曲の作り方で面白いなと思ったのは、DJ FUMIYAさんのスタジオにみんなで集まって歌入れをするんだけど、自分が歌ったヴァースが何番目に出てくるのか、FUMIYAさんが曲を組み立てるまでわからないらしいんですよ」
――そうなんですか?
ショウ 「そういう作り方をするときもあるらしくて、それがすごく面白いなと思って。俺たちも一緒にやれるんだったら、FUMIYAさんにエディットしてもらうような作り方をしてみたいと思ったんです。なので最初に、シンプルなテイクや、元気なテイクなど、一通り演奏したものを数パターン録音して、それを元にFUMIYAさんに組んでもらったのが、今回入ってるアレンジで」
レイジ 「最初、ワンコーラスしかないプリプロ音源を渡したら、もうすでにRIP SLYMEのラップが入ったフル尺になってるヴァージョンが返ってきて。すげぇ〜!って思ったし、もうこれでいいじゃんってぐらいの感じだったんですけど、それを俺が持って帰って、ちょっと組み替えて、もうちょいすっきりした尺にしてっていうやり取りもあって。やっぱりラップが入ると、とにかく嬉しかったですね。自分らの演奏に、RIPのラップが乗ってると思うと……この曲の制作が一番衝撃的だったかもしれないですね」
コウキ 「エディットは本当に意外な仕上がりで。FUMIYAさんから'ギター・ソロ、ちょっとやってみてよ'って言われたので、それも録って渡したら、そのソロは全部入ってなくて。でも、イントロにそのギター・ソロの一部分が印象的に使われていて。エディットはしてもらったけど、あくまでもライヴで演奏できる程度というか、再現不可能じゃなくて、バンドで演奏してもいい塩梅になるような形に落とし込んでくれていたのがさすがだなって思いましたね」
――曲そのもののテーマは、どんな風に決めていったんですか?
ショウ 「最近のRIP SLYMEが持っている、大人っぽいテイストというよりは、俺たちが中学生の頃に聴いていたような、はじけたRIPを一緒にやれたらいいなっていうのが自分の中であって。あとはパーティ・ソングにしたかったので、'やっちゃいたいよね'っていう感じをテーマにしたいって話したら、'そういうの超得意だから任せて'って言ってもらいました(笑)。RIP SLYMEの持ってるエロさが存分に出ててかっこいいし、すごく嬉しかったですね」
――そうしてエディットを重ねて作られたRIP SLYMEとの曲と、次に続くOKAMOTO'S × 東京スカパラダイスオーケストラ「Heart On Fire」は、まったく違う制作方法になりますよね。
ショウ 「そもそもスカパラと一緒にやるんだったらどういう曲がいいかって、みんなで話しているときに、ジャジーな歌ものの曲もあれば、オーセンティック・スカみたいな曲もあるけど、せっかく一緒にやってもらえるんだったら、燃えるような曲をやりたいなって思いが強くあって。で、こういう曲を一度書き上げたんですけど、バンドのみんなには全然伝わらなくて。最初、サビは違うメロディが付いてたということもあったと思うんだけど、みんなピンと来なかったみたいで。普段はそういうときって、じゃあ次の曲を書いてみようって感じで飛ばしちゃうんだけど、でも、そこで珍しく俺が粘って、もう一度サビを書き直して。そうしたらバンドにも馴染んで、そこからスカパラのみなさんと一度リハに入ってみたら、一発で完成したって感じだったんですけどね」
――レコーディングは全員一緒にスタジオに入ったんですか?
コウキ 「13人全員で入って、ドラムとギター・アンプは同じ部屋にあったりして、音が被ってるから編集もできないっていう、すごく緊張感があるレコーディングで。CDに入ってるテイクは、本当に1回しか演奏してないものなんですよ。普段は一度合わせてから、一旦戻って聴き直して……みたいな感じで進めていくんですけど、とりあえず音を確かめるためにやってみようかって演奏したのがこのテイクなんです」
ハマ 「セッティングで2時間かけて、実際に録音は10分ぐらい?」
レイジ 「楽器触ってたのは、もっと短かったよ」
――とくにギター、ドラム、ベースは2人ずついるわけですよね。一緒にグルーヴを作り上げたり、あるいは演奏上での振り分けとか、気にかけた部分はありますか?
コウキ 「前日のリハで初めて曲を合わせて、二人で'そっち弾くなら、こっち弾きます'みたいな感じで話し合いつつだったんですけど、勝手に自分の中で、加藤さんにこういうギターを弾いてほしいなって思っていたのが、その通りに弾いてくれてたんで、なんの問題もなかったですね」
レイジ 「俺はドラムの茂木さんと、ちょっとずつ振り分けしたんですけど、以前『僕らの音楽』という番組で共演させてもらったときに、この人とは合いそうだなって思ったんで、そこは意外と安心してましたね。あと、俺とハマくんは高校のとき、ブラスバンド部に入ってて、ずーっとスカパラのコピーをしてたから。そういうのもあって何の苦労もなかったですね(笑)」
――共演はその前にもあったけど、作品を一緒に作り上げるとなると、感慨深いものがあるでしょうね。
ハマ 「そうですよね、一生残りますからね。ベースについては、ユニゾンはありがちだし、脱線できないから、それよりも旋律があったほうがいいかなと思って。川上さんにいわゆる'ベース'を弾いてもらって、俺はベースっぽくないことを弾いてみました(笑)。すごくいい塩梅にできて嬉しかったです。川上さんが、本当に隣で演奏してましたしね」
――スカパラって昔から歌謡曲のエッセンスが入ってる音楽性ですけど、それともまたちょっと違った、今までのスカパラにないような感じの歌謡感も出ているのが面白くて。
ショウ 「出てますよね。それがこの曲の魅力だと思うし。最初は多国籍スカというか、ラテンや中東の雰囲気も織り交ぜたスカが面白いなと思って作ってたんですけど、メロディを乗せていったら、歌謡曲っぽさも出てきて」
――谷中さんの歌詞については?
ショウ 「本当に最高の歌詞を作っていただいて。最初、谷中さんに歌詞を書いてもらったらいいんじゃないか? っていうのは、ハマくんが提案してくれたんですよね。それで時間がない中、書いていただいて。夜中に谷中さんから'ここまで書き上げたんだけど、どうかな?'ってメールが届いて、すでに最高の状態で。歌録りも最後まで残ってくれて、普段はヴォーカルのディレクションはあまりされないそうなんですけど、1つ1つアドバイスをくれて。すごく心強かったし、録音し終わってから、書いた谷中さん本人が'こんな歌詞を歌いこなせるなんて、すごいな'って(笑)。でも、俺に似合うような歌詞ってことをすごく考えて、詞にしてくれたそうで、濃くて熱くて、でも不思議な説得力のある歌詞になったなって思います。新しい自分も見えた感じがするし」
――そして3曲目はOKAMOTO'S × ROY(THE BAWDIES)「Never Mind」。ROYさんはヴォーカリストとしての参加なんですか?
ハマ 「そうです。実際にライヴで共演したり、表立ったものはなかったですけど、ROYくんは学校の先輩だったり、俺らが10代の頃から交流はあるんで、ついにコラボが実現したって感じですね」
――しかし、こうして聴くと、ROYさんのヴォーカルは濃いですよね。
ショウ 「すごいですよね。最初に曲を作ったときはモータウンのポップスみたいな、普段ROYくんがTHE BAWDIESで歌わないような楽曲で考えてたんですけど、ROYくんの方から、せっかくOKAMOTO'Sとやるんだったら、もっと黒いの(ブラック・ミュージックの要素)がいいっていうリクエストが来て。その提案も嬉しかったし、自分たちも挑戦したいところがあったから、新しくアレンジを変えて。だから唯一ですね、コラボ相手のほうからリクエストがあったのは。その分やりがいもあったし、ツイン・ヴォーカルとしてROYくんとどう渡り合うかっていう部分も、すごく考えました」
――ヴォーカリストとしては、なかなか手強い相手だと思うんですが。
ショウ 「いやぁ、かなり手強いですね(笑)。下手したらROYくんの独壇場になってしまうから、そこにどうやってぶつかっていけばいいんだろうっていう。結果、言葉数とリズムで押していく感じの手法になって」
――OKAMOTO'Sの新曲として作られた曲だけど、この時点ですでにクラシックス的な感じもしますよね。OKAMOTO'SもROYさんも、リズム&ブルースの系譜を踏まえて作っている感じが、ブラック・ミュージックのファンとしても信頼が置ける部分だと思うんです。
コウキ 「リズム&ブルースやソウルの影響について、あれが好きだこれが好きだって散々言ってきたんですけど、自分たちの音楽でここまで丸出しにしたのは初めてかもしれない。だからこそギターもシンプルに、1本でダビングなしでやって。その代わり、音は徹底的にこだわってかっこいいものにして。そうすれば、あとはヴォーカルの力でなんとかなるだろうって」
ハマ 「まあ、ROYくんなんで歌の心配はあまりしてなくて。BAWDIESではROYくんって歌いながらベースを弾くじゃないですか。この間、ビルボード東京のライヴでベースを弾かせてもらって、2曲ぐらい演奏したんですけど、歌いやすいところに向かっていくベースラインなんですね。なので、今回はそうじゃないものにしようと。簡単に言っちゃうと、ROYくんが歌いながら弾くことができないベースラインというかね(笑)」
――そして4曲目はOKAMOTO'S × 奥田民生「答えはMaybe」。この曲は、民生さんはどのように関わったんですか?
ショウ 「まあ、結果的には空間プロデュースみたいな。3日間合宿して作った曲なんですけど、今回、自分たちの楽器は使わず、全部民生さんの楽器で録ったんです。民生さんは、ヴィンテージの楽器をたくさん持ってらっしゃるんですけど、いろいろ試しながら選んでいって、時間も時間だから今日はこのへんにしておこうかって、ご飯を食べて。もう遅いから、今日は終了って感じで、1日目が終わって。次の日、作業をはじめたら、スタジオがある建物に鳩が入ってきちゃって。これは追い出さないとヤバいって、みんなで数十分かけて追い出して。じゃあそろそろ録ろうかって、レコーディングしたのがこのテイクなんです」
――(笑)。そうなんですか。
ショウ 「歌も含めて、全部一発で録れて。遊んでるだけみたいな感覚なんだけど、民生さんのペースですごくリラックスしてやれて。すべての状況が、この一発OKを生み出したんじゃないかと。だから、すごく空間プロデュースされた感覚がありますね」
――作曲はコウキさんが担当されていますね。
コウキ 「スカパラのときもそうだったんですけど、その人っぽい曲って想像できるものにするか、あるいは普段まったくやっていないようなタイプの曲をぶつけて楽しむかっていうニ択で考えていて。この曲についても迷ったんですけど、すごく昔から民生さんの音楽が好きで、こういうところが好きだな、歌詞も民生さんのこういう感覚が好きだよなって思う部分がたくさんあって。なので、自分の中で、その気持ちに忠実に反映した曲を作りたいなって思ったんです。で、それを本人にプロデュースしてもらう機会なんて、そうそうないから、じゃあこのタイミングで作ってみようと。だから、意外性はないかもしれないけど、OKAMOTO'Sの曲としては、今までにないものができましたね」
ショウ 「演奏としてはギターとコーラスで入ってもらったんですが、やっぱりこの曲の表情は民生さんのギターが作ってくれたと言っても過言ではないぐらい、素晴らしいリード・ギターを弾いてくれて」
――たしかにこの曲に限らず、すべての曲で、バンド・サウンドの表情がガラッと変わっているのが、今回の『VXV』というアルバムの面白さでもありますよね。
ハマ 「そうですよね。音像やサウンドの感じは、全曲の中で一番好きなテイストですね」
レイジ 「民生さん、ドラムも大好きで。すごくいいドラムをたくさん持ってるんですよね。スネアもいっぱいあるし。だから、1日目はそれを全部叩いてみて、どういうセットに組み合わせようって考えて。ギターもめっちゃ上手いけど、ベースもいっぱい持ってる感じもすごい憧れて。あそこにいたら、いくらでも遊べちゃうから、逆にツラいっていうか(笑)」
――たしかに民生さんは、表現することのストイックさと、音楽を遊んでいる感じが、すごくいい塩梅で混ざり合ってる感じがありますよね。
ショウ 「民生さんだけじゃなく、コラボした他のアーティストたちも、それぞれの形で遊んでいる感じはありますよね。だから俺たちも、5枚目のアルバムを出した後に、この作品を作れて、すごく肩の力を抜いて楽しめたというか」
――そして、本編最後がOKAMOTO'S × 黒猫チェルシー「Family Song」。黒猫チェルシーは、OKAMOTO'Sとデビュー日が同じなんですね。
ショウ 「デビューした日が一緒で、同じ年で、同じ編成で。本当に、なかなかない存在ですよね。同世代と1曲やりたいねって話はしてたんですけど、黒猫チェルシー以外にはいないだろうと。それだけ特別な相手で。黒猫チェルシーがデビューした当時の、ガレージっぽい感じの曲をやるだろうねって予想する人が多いだろうけど、こういう豪華な先輩たちとコラボさせてもらっている中で、同世代の黒猫チェルシーとやる曲が、アルバムの中で一番いい曲じゃないとダメだよねって話してて。なんなら、俺ら8人じゃなく、それぞれのバンドに持ち帰って、黒猫チェルシーにも自分のバンドの曲として演奏してもらえるような曲にしないとダメだろうって思って、こういう曲になりました」
コウキ 「最初はワンコーラスしかないデモがあって、それを持って8人でスタジオに入ってアレンジしていったんですけど、そのとき感じたことは、黒猫チェルシーのミュージシャンとしてのスキルの高さでしたね」
ショウ 「歌詞は、照れ臭いぐらいにストレートな歌で。言うなれば、黒猫チェルシーへのラヴソングみたいな。10代から知ってる仲で、5年間一緒に走り続けてきたし、これから5年、10年と続いていくための、今回のコラボだと思ったし。黒猫とも一緒に、その先の景色を見られたらいいなって思いも込めてます。(渡辺)大知と歌詞について話し合ってるうちに熱くなっちゃって、気付いたらお互いにどういう音楽が好きかみたいな話をしてたりね(笑)。黒猫チェルシーの新譜は、真っ先に聴きたいって思うバンドですから、お互いにとって大事な曲になりました」
――こうして作り上げた『VXV』は、自分たちにとってどんなアルバムになりましたか?
ショウ 「5周年と銘打っていろいろやってきて、そのアニヴァーサリーの〆みたいな感じで、好きなことをここで出し切れたというか。今回コラボしたアーティストたちも、こうやって見ると、自分たちの好きな音楽をしっかり芯に残したまま、音楽シーンのど真ん中でやれてる成功者たちだと思うんです。俺たちは、まさにこういうことをやりたいって思っているので」
レイジ 「なんか免許皆伝というか。昇級試験みたいな感じもあるね(笑)」
ショウ 「本当、そういう方たちと一緒にこの作品を制作できて嬉しかったし、俺たちもこうならなきゃいけないって強く思ってます。RSRのコラボもそうだけど、あんな経験はなかなかできないし、ホスト・バンドを任されてすごく光栄だっていう思いももちろんあるし、呼んでもらえたらいつでもやるつもりですけど、いつかは俺らもレジェンドとして呼ばれる側にならないといけない。そういう存在になるにはどうしたらいいかってことを、この5周年でいろいろ振り返りながら、あらためて4人で強く思っているので。次の一歩に踏み出す前に、この『VXV』って作品を出せたのはよかったと思います。コラボ・アルバムだけど、企画盤っていうよりは、自分たちの好きなものをぎっしり詰めてある。オリジナル・アルバムと同じぐらいの気持ちで作ったので、本当にいろんな人に聴いてもらいたいと思います」
取材・文 / 宮内 健(2014年8月)
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