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[PC Audio Extra]オリオスペックの静音PC“Ritmo Fils”をジェネレックのアクティブスピーカー、G One、G Twoで聴く
2015/06/10掲載
オリオスペックの静音PC“Ritmo Fils”を
ジェネレックのアクティブスピーカー、G One、G Twoで聴く
OLIOSPEC Ritmo Fils / GENELEC G One & G Two
Ritmo FilsとジェネレックG Oneにパッシブプリアンプ、スタイルオーディオCARAT P1( 13,700円前後)
を組み合わせたシステム。
Ritmo Fils
115,000円

■CPU: インテルCeleron G1840T ■メモリ: 4GB ■光学ドライブ: 8 x DVD±R Slot-in DVD Multi Drive ■OS: Microsoft Windows8.1 ■起動ディスク: 120GB mSATA SSD ■端子: USB3.0 x 2 / USB 2.0 x 2 / HDMI x 1 / DVI-D x 1 / LAN x 1 / 光デジタル x 1 / マイク x 1 / eSATA x 1 ■外形寸法: 260W x 88H x 240Dmm
※お問い合わせ: オリオスペック www.oliospec.com

GENELEC G One
オープン価格 150,000円前後

■型式: 2ウェイバスレフ・アクティブ型 ■ユニット: 76mmウーファー / 19mmメタルドームトゥイーター ■再生周波数: 73Hz〜21kHz ■出力音圧レベル: 93dB ■アンプ出力: 12W(低域) + 12W(高域) ■入力: アナログ(RCA) x 1 ■外形寸法: 121W x 195H x 114Dmm ■重量: 1.4kg
※お問い合わせ: オタリテック www.otaritec.co.jp

GENELEC G Two
オープン価格 215,000円前後

■型式: 2ウェイバスレフ・アクティブ型 ■ユニット: 102mmウーファー / 19mmメタルドームトゥイーター ■再生周波数: 65Hz〜21kHz ■出力音圧レベル: 95dB ■アンプ出力: 20W(低域) + 20W(高域) ■入力: アナログ(RCA) x 1 ■外形寸法: 151W x 242H x 142Dmm ■重量: 3.7kg
※お問い合わせ: オタリテック www.otaritec.co.jp
簡単、スッキリに楽しめる
ペア20万円クラスのPCオーディオ
 秋葉原の静音PCショップがオリジナルのPC「Ritmo(リトモ)」を発売して、早いものでもう2年以上経つ。完全ファンレス、アルミ削り出しの薄型筐体をもち、スロットローディングの光学ドライブ付きのRitmoは音にこだわるPCオーディオのマニアに支持されて順調に売れ続け、半年ほど前に「Ritmo2」へと生まれ変わった。
 Ritmo2はたいへん魅力的なPCで、高級な筐体などの内容からすれば妥当な値段なのだが、もう少し安価なタイプが欲しいという人もいる。今回紹介する「Ritmo Fils(リトモ・フィルス)」は、Ritmo2の内容をそのままに、普通の筐体で仕上げたもので、ファンレスはもちろん、各種のカスタマイズが可能なセミオーダー的製作を実現しつつ、買いやすい価格になっている。Ritmo FilsはHDMIの出力があるので、写真のように薄型TVと組み合わせることもできるし、もちろんDVI端子も装備されているのでPC用のモニターの使用もOKだ。オーディオマニアならRitmo FilsにUSBDACを組み合わせて、それをアンプに接続してスピーカーを鳴らすという図式になることだろう。でも、もっと簡単にスッキリと音楽を楽しむ方法がある。
Ritmo Fils 背面
 録音スタジオなど、音楽制作の現場で定評のあるジェネレックのアクティブスピーカー(パワーアンプ内蔵スピーカー)と組み合わせれば、Ritmo Filsのアナログアウトプットとの接続でハイレゾ音源にも対応した音楽再生ができる。Ritmo Filsとジェネレックのアクティブスピーカーだけでもちゃんと音は出るのだが、この場合はPC側の再生アプリで音量調整を行なうことになる。これはたとえば電話がかかってきたり、チャイムが鳴ったりという、とっさの時などに少々不便だ。そこで今回は写真のようにRitmo Filsとジェネレックの間にスタイルオーディオのパッシブプリアンプ「CARAT P1」を入れて音量調整を行なった。やはり、音量調整はつまみを回す方式が使いやすい。
誰にでもすすめられる
素直なバランスのよい再生音
 まずペアで15万円ほどのジェネレックG Oneと組み合わせて音を出してみると、これは驚くほど素直なバランスのよい再生音で、これなら誰にでもすすめられると確信した。今回試聴する2機種はどちらも2ウェイだが、高域低域各ユニットに専用のアンプが内蔵されていることが音質面で有利な設計になっている。
 スピーカーをワンランク上のG Twoにすると、これはもう本格的なオーディオだ。価格は1.5倍だが、音は価格差以上のものがある。何もせず、どう置いても十分な低音が出るので設置の自由度が増すし、何より音楽表現のスケールが大きい。「こんないい音がこのように簡単に手に入るか」と驚くほどだった。G Twoは背面に各種のレベル調整機能があり状況に応じた設定が可能で実は使いやすい。小型なので入門用に見られがちなG Oneのほうが、実は使いこなしで差が出る面もあって、このあたりも興味深いところだ。
ひとまわり大きなスピーカーG Twoと組み合わせたシステム。G One / G Twoともに仕上げカラーは
ブラックとホワイトの2タイプを用意する。
多様な使い方が可能な、
満足度が高い組み合わせ
 オーディオの初心者からベテラン、さらには音楽制作のプロまで、ジェネレックのスピーカーは愛用者が多い。今回の試聴で期待以上の性能を有していることを目の当たりにして大いに納得した。G OneもG TwoもIso-Podというゴム製の脚が付属していて、接地面に対して振動を遮断して本来の鳴りを確保し、スピーカーの角度も微妙に調整が可能だ。ゴム製なので滑らず実に安定して落ち着きがよい。また、アクティブスピーカーは電源が必要だが、1時間程度の無音状態が続くと自動的にアンプがスリープ状態になり、音声信号が入ると瞬時に動作が復帰する省エネ設計になっている。このようなトータル的完成度の高さにより、ジェネレックを買って失望する人はきわめて少ない。
 この状態でも十分に音楽を楽しむことができるので、まずは今回のような組み合わせで使っていただき、そこから先はいろいろな方法で音質向上や機能拡張を図るのがよいだろう。一般的な方法としてはUSB接続によるDACの追加だ。最近のUSB-DACは、数万円の機種でもDSDネイティブ再生に対応するなどたいへん充実している。もし録音もしたいということなら、USB接続のオーディオインターフェイスを手に入れればジェネレックの音量調整にも使えるし、ヘッドフォンアンプも搭載しているので、これもおすすめだ。また、Ritmo Fils背面の音声出力端子には光デジタルの出力(光ミニ)もあるので、もし光デジタル端子付きのD/Aコンバーターをお持ちなら、この併用も試してみる価値がある。
 このように、オリオスペック製の新型ファンレスPCであるRitmo Filsとジェネレックのパワードスピーカーを手に入れることは、音楽再生や映画などをはじめユーザーのさまざまな要求に応える基地となり、必ずや満足をあたえてくれることだろう。
試聴・文 / 山本耕司
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