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12人のヴァイオリニスト クラシックの美しさ、楽しさを追求するユニット 「四季」をテーマにした2作を同時リリース
2009/05/19掲載
 人気ヴァイオリニスト、高嶋ちさ子のプロデュースにより、“観ても、聴いても、美しく、楽しいヴァイオリン・アンサンブル”とのコンセプトで結成されたユニット、12人のヴァイオリニスト。5月20日に「四季」をテーマにした2枚のアルバムをリリースする彼女たちに話を訊いた。


 今回リリースされる一枚は、バロックを代表する名曲、ヴィヴァルディの「四季」である。
 「私たちのために編曲した特別なヴァージョンなのですが、原曲にはない技巧的なパッセージなども出てきて、ほかでは聴けないユニークなものに仕上がっています」 (瓜生田万紀子)
 「一般的な演奏とはテンポもかなり違っていて、最初は戸惑いもありましたが、結果的には、私たちのカラーにマッチした、勢いのある演奏になったかなと思っています」 (白澤美佳)
 「“ヴァイオリンだけで演奏すると、キンキンしてるんじゃない?”と思われるかもしれませんが、そんなことは全然ないですから、ご安心ください(笑)。それに、この曲ではメンバーの一人ずつが楽章ごとに交代でソリストを務めているので、私たち一人一人の個性も味わっていただけると思います」 (森末夢美)



 そして、もう一枚は『ユーミン・コンチェルト「四季」』。「守ってあげたい」や「卒業写真」などの松任谷由実の名曲と、ヴィヴァルディの「四季」というまったくテイストの異なる音楽を一つに融合させた異色のコンチェルトである。
 「“ユーミンの素敵なメロディとヴィヴァルディの〈四季〉とが、こんなふうに合体するとは!”という驚きの連続でしたね。とても面白い作品なので、ぜひ多くの方に聴いていただきたいです」
(原田 梢)
 「この曲はソロがどんどん移っていくので、自分がミスすると、すべてが台無しになってしまうというプレッシャーがありました。駅伝にたとえるなら、“みんながここまで頑張ってきてくれたんだから、自分がここで白タスキにしてはいけない!”という感じですね(笑)。録音でも、ソロの移り変わりがはっきりと聴き取れるので、その部分も楽しんでいただきたいです」 (松浦梨沙)






 5月20日の東京・紀尾井ホールを皮切りに、全国ツアーを実施する予定だ。
 「私たちのコンサートでは、お客さまがお腹を抱えて笑ってくださるんですよ。質の高い演奏を聴いていただくことが大前提ですが、そのうえで“いかに面白いコンサートにするか”をみんなで日々考えています」 (松浦梨沙)
 「以前よりも、バラエティ番組をよく見るようになりましたね。見ながら“コレは使えるな”なんてメモを取ったりして(笑)」 (中島知恵)



 ヴァイオリンの腕のみならず、トークにも磨きをかけつつ、新たなクラシック・エンタテインメントの地平を切り拓くスーパー・ビューティたちが、“座長”の高嶋ちさ子抜きで挑んだ今回の2つの「四季」には、格別な思いがある。
 「今年はとにかく〈四季〉に全力を注いでいくつもりです。“〈四季〉と言えば、12人のヴァイオリニスト”と、皆さんに言っていただけるように頑張ります。イ・ムジチさんたちを越えられるように!(笑)」 (森末夢美)



取材・文/大津直子(2009年3月)


〈12人のヴァイオリニスト CD発売記念コンサート〉


●5月20日(水)19:00 東京・紀尾井ホール
問:キョードー東京 [Tel]03-3498-9999

●6月20日(土)15:00 埼玉・プラザイーストホール
問:プラザイースト [Tel]048-875-9933

※いずれもプロデューサーの高嶋ちさ子の出演はありません。

そのほか、全国ツアーの情報はオフィシャル・ホームページ
http://www.j-two.co.jp/c-ensemble/)へ。
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