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[特選ヘッドフォンガイド]“メイド・イン・ジャパン”のこだわりが詰め込まれた究極のヘッドフォン――Pioneer SE-MASTER1
2015/10/07掲載
Pioneer SE-MASTER1
Pioneer SE-MASTER1
オープン価格 / 270,000円前後

■形式: オープンエアー型(前面密閉 / 背面開放型) ■ドライバ: 50mmダイナミック型 ■再生周波数: 5Hz〜85kHz ■インピーダンス: 45Ω ■感度: 94dB ■プラグ: φ6.3mm標準 ■重量: 460g(コード, テンションロッド含まず) ■付属品: テンションロッドA(φ1.6mm / 梱包時本体取付) / テンションロッドB(φ2.0mm)
※お問い合わせ: オンキヨー&パイオニアイノベーションズ pioneer.jp
“メイド・イン・ジャパン”のこだわりが詰め込まれた
究極のヘッドフォン
 メイド・イン・ジャパンならではの丁寧な物作りをもってして、とことんまで音質を追求した究極のヘッドフォンを作り上げる。そういった意思のもと生み出されたのが、何を隠そう、パイオニアの「SE-MASTER1」だ。
PCC(Parker Ceramic Coating)処理を施した25
μm厚のアルミ振動板とPEEKフィルム複合材を
使用したエッジを持つ50mmドライバー。



好みに合わせて側圧を強め / 弱めの2通りに調整
できるテンションロッドが付属する。
 プロ用モニタースピーカーのTADや、高級カーオーディオブランドであるカロッツェリアと同じラインで、一人のマイスターがすべての組み立て工程を責任もって作り上げるという、贅沢きわまりない製造工程によって生み出されているこのSE-MASTER1、アルミやジュラルミンなどの金属素材を多用した精巧なフィニッシュを見ただけでも、丁寧な物作りの様子がうかがえるが、しかしそれらはすべて、究極の音質を求めるためのもの。実際、ハウジングはヘッドバンド・ハンガーとの連結部にゴム素材の部材を挟みこむフローティング構造を採用することで、ドライバーユニットからの振動を軽減。左右のセパレーションを格段に向上させている。いっぽう、音質の要となるドライバーは、PCC処理を施した厚さ25μmのアルミニウム振動板と、PEEK複合フィルムエッジを使用した50mm口径ユニットを専用開発。これに音響特性を追求したアルミ製ハウジングに組み合わせることで、クリアなサウンドとともに、5 Hz〜85kHzというワイドレンジ再生をも獲得している。また、MMCX端子を活用した着脱式ケーブルは、布とPVC素材の二重被覆と、陽極酸化処理を施した削り出しのアルミ製プラグケースを組み合わせることで、さらなるピュアサウンドを生み出したという。ちなみに、着脱式のケーブルはオプションでXLR× 2 のバランス接続タイプも用意されていて、こちらを活用すればさらなるハイクオリティサウンドを楽しむこともできる。
 このように、徹底して音質にこだわったSE-MASTER1だけあって、そのサウンドは素晴らしいのひとこと。とにかく描写が正確で、音色が自然。ありのままの演奏をありのままに、しかも繊細なニュアンスまで漏らさずすべて伝えてくれる。おかげで、プレイヤーの巧みな演奏をとことんまで堪能することができる。正確な表現なのに、冷静にならず、音楽が楽しく聴こえる。そんなイメージだ。同時に、組み合わせるヘッドフォンアンプや、プレイヤーの癖まであからさまにしてくれる点も興味深い。とてつもなく完成度の高い、まさに究極のヘッドフォンという肩書きで呼ぶにふさわしい、素晴らしい製品だ。
試聴・文 / 野村ケンジ
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