数多くあるエントリークラスのモデルは、店頭で埋没しないデザインが重要なのだろう。TDK Life on Recordブランドが新たに投入した「neo:n」シリーズの3モデルは、「未来」「ヒーロー」「ロボット」をテーマにしたという本体デザインとパッケージで、ダイナミック型ドライバーを使ったスタンダードなモデルながら、売り場でもかなり目立つ存在だ。

ハウジングの角度調整ができ、それに
合わせてケーブルも可動するTH-NEC300。
カラーはブラック、ホワイト、レッド
の3色が選べる。
なかでも最上位機種の「TH-NEC300」は、ロボットアームを模したようなメカニカルなデザインが特徴で、なんとハウジングの外側のケーブルガイドが30度ほど可動する。音響的には何の意味もないが、これはなかなか楽しい機能だ。ドライバーは高磁力マグネットを使用した新開発のダイナミック型で、銀合金を含んだシルバーアロイケーブルを採用するなど、音に関わる素材の点でも、シリーズ中もっとも贅沢な仕様となっている。
このシリーズの音質は「アニソンやゲームサウンド」に最適化したチューニングとメーカーは説明しているが、THNEC300は、そこからイメージされるような極端なドンシャリ型にはなっていない。ミッドローが若干持ち上がり気味なだけで、ヴォーカル主体に聴かせるバランスの取れたチューニングだろうと思う。ダイナミック型のため音漏れは若干あるものの、遮音性はまずまずで、日常的な利用シーンでは不満なく使えるはずだ。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、レッドの3色で、いずれも可動部の連結パーツがグレーのため、ツートンカラーとなる。
その他、シリーズ中間グレードの「THNEC200」は、TH-NEC300と同じ高磁力マグネットのドライバーを使用し、半透明のハウジングで中が少しだけ透けて見えるスペーシーなデザイン。ケーブルシースも半透明でシルバーの網線が透けて見えるが、こちらはメタリックなイメージを持たせるとともに、二重構造で絡みにくいという実用的メリットもある。ボディカラーは、ブラック、ホワイト、ティール、ブルー、ピンク、レッドの6色。

下位モデルのTH-NEC150(1,600円前後 / 写真左)はブルー、ピンク、ブラック、ホワイト、イエロー、ティール、
TH-NEC200(2,000円前後)がブルー、ピンク、ブラック、ホワイト、レッド、ティールのそれぞれ6色の
カラーバリエーションを用意する。
ベーシックグレードの「TH-NEC150」は丸みをもたせたデザインで、ブルー、ピンク、ブラック、ホワイト、イエロー、ティールの6色。いずれのモデルもケーブル付け根のストレスを分散して断線リスクを減らす特殊L型プラグを採用している。