“ローランド シンセサイザーデイ”では、日本が誇るシンセサイザーのイノベーターたちが一堂に会しトーク・セッションが行なわれる。4人が愛用中のローランド・シンセサイザーについてはもちろん、新製品「JUPITER-80」のインプレッションを交えて、シンセサイザーの未来まで語り尽くされることは間違いなし! シンセ・ファンやシンセ・プレイヤーはもとより、今後の音楽が向かう方向性に興味があるすべての音楽ファンに見てもらいたい。また、トーク・セッション後には4人がこの日限りのスペシャル・メドレーを演奏。各人ゆかりの代表曲が、特別アレンジでプレイされる。もう二度と聴くことができないスペシャル・ライヴを見逃す手はない! ここでは、当日壇上に上がる4人のゲストをご紹介しよう。
浅倉大介日本のエレクトロ・シーンを牽引し続けるシンセ界のカリスマ・プレイヤー。初めて手にしたアナログ・シンセが「SH-101」という、生粋の“ローランド・ファン”である彼が、当日どんな秘話を披露するのか。ミュージシャンやプロデューサーとして活躍する一方、シンセサイザーの開発アドバイザーとしても知られる。
浅倉大介のこの一枚
アクセス『ファーストアクセス』TM NETWORKのサポート・メンバーとして活動していた彼が、ヴォーカルに
貴水博之を迎えて組んだ二人組ユニットのデビュー・アルバム。師匠格の
小室哲哉とはまた違った方向性で聴かせるシンセ・サウンドに貴水の高音シャウト系ヴォーカルが重なるさまは衝撃的だった。
齋藤久師91年に日本初のテクノ・ユニット“ガルトデップ”のメンバーとしてデビュー以降、日本のシンセサイザーのマエストロとして活躍中。96年には
YMOの完コピ・ユニット
“Yセツ王”にも参加し、話題を集める。ローランドの運営する音楽サイト「Roland Music Navi」では、シンセサイザーの解説を好評連載中。
齋藤久師のこの一枚
8bit Project『FAMILIAR COMPUTING WORLD』齋藤久師も参加した4人組テクノ・ユニットのオリジナル・アルバム。ゲストにはYMOのサウンド・プログラマー
松武秀樹らを迎え、懐かしいゲーム・ミュージックと現代のアニメ音楽、ポップスが融合したレトロな1枚だ。
土橋 安騎夫80年代に一世を風靡したロック・バンド、
レベッカの元メンバーで日本を代表するキーボーディスト。JUPITER-8から現行JUNOシリーズまで、ローランドの名シンセの数々を使ってきたことでも知られる。数々のアーティストの名プロデューサーとして、作曲家として、DJとして、多方面で活躍する才人だ。
土橋安騎夫のこの一枚
Crude Reality『Exterior World』2005年にCrude Reality名義でリリースしたアルバム。テクノでもない、ミニマムでもない、エレクトロでもない、彼独自のオリジナリティあふれるサウンドが横溢した名盤。シンセサイザーと生楽器が融合し、幸せなトリップ感を味わえる。
松武秀樹20代の初めから
冨田 勲のもとで音楽制作を経験、独立後にはシンセサイザー・プログラマーとしてロックからCM音楽まで幅広いジャンルで活躍する。70年代後半から80年代初頭にかけてはYMOのレコーディングやライヴに参加、「第4のYMO」と呼ばれる。その後は自身のユニットで活躍中。“日本シンセ界の生き字引”的存在。
松武秀樹のこの一枚
ロジック・システム『TANSU MATRIX』通称“タンス”と呼ばれる往年のモジュラー・シンセと、最新の機材を使用して作られた一枚。新旧の機材がもつ力を最大限に引き出した楽曲作りができるのは、新旧の機材を知り尽くした人間だけ。“プログラマー・松武秀樹”の実力を思う存分堪能できる。