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interviewクラクソンズ、フランツ・フェルディナンドらのリミックスでも注目を集めるUKのエレクトロ・ポップ3人組、メトロノミー

METRONOMY / 2009/01/27掲載
クラクソンズ、フランツ・フェルディナンドらのリミックスでも注目を集めるUKのエレクトロ・ポップ3人組、メトロノミー
クラクソンズ、フランツ・フェルディナンドらのリミックスでも注目を集めるUKのエレクトロ・ポップ3人組、メトロノミー
 耳の早い洋楽ファンの間で話題を集めているUKのエレクトロ・ポップ3人組、メトロノミークラクソンズフランツ・フェルディナンドゴリラズといった錚々たるアーティストのリミック・ワークでも話題を呼んでいる彼らが2ndアルバム『ナイツ・アウト』を発表した。ダンス・ミュージックの享楽性と、その裏側に潜む儚さとを絶妙なコントラストで描き出した今作について、来日中の彼らに話を訊いた。


 今もっともおもしろい音を発信し続けているアーティストといってもいいだろう。UKの南西に位置する小さな街トットネス出身のメトロノミーのユーモラスでメランコリックなサウンドは、UKプレスでの絶賛をはじめとし、ここ日本でも大きな期待を寄せられている。通算2作目となるアルバム『ナイツ・アウト』は、中心人物ジョセフ・マウントによるインストゥルメンタルがメインのソロ・プロジェクトとしてスタートしたメトロノミーを、スリーピースのバンドとして改めてイントロデュースする作品でもある。


 「この数年でライヴ・ショーというものが僕たちの活動のなかで大きな部分を占めるようになっていったことは、このアルバムに貢献していると思う。サウンドを前進させていくために、自分たちにとってのチャレンジでもあったし、インストゥルメンタルもヴォーカル曲も同じようにオーディエンスが楽しんでくれている、その両方の要素を取り込むことによって僕たちもバンドとしてより多くの自由を手に入れることができると思ったんだ」(ジョセフ・マウント/vo、g、key)
 とある夜のサウンド・トラックというコンセプトにのっとり繰り広げられていくアルバムは、ナイトクラビングの華やかさや祝祭感とともに、ディスコ・ミュージックのある種の儚さやメランコリーのようなものさえ暴き出していく。
 「そう、クラブで遊んでいる人たちがちょっと流す涙みたいなものかもね(笑)」(ゲイブリエル・ステビング/b、key)
 「このコンセプトというのはとても必然的で、毎晩いろんなクラブを周りながら過ごしてきたことで、こういう気分にならざるを得なかったんだ。それに典型的なダンス・ミュージックの構成ってやり尽くされてしまっているし、そういうところはあえて避けているところがあるのかな」(ジョセフ)
 「僕らはクラブに遊びにいっても、どちらかというとクラブの真ん中にいるというよりも、壁ぎわからフロアの中心を見ているような感じがあるから、もしかしたら、僕らと同じような人たちのためのアルバムといえるかもしれない」(ゲイブリエル)
 「それは、いい言い方だね(笑)」(ジョセフ)
 今をときめく、さまざまなアーティストのリミックスを手がけ、そのすべてにタイプの異なるプロダクションを施してきた彼ら。反対に自らのシングルにおいては、フレンチ・ハウスの洗練されたクリス・メナースからスカウス〜ハード・ハウスからは下世話なまでのブラックアウト・クルーに至るまで、気鋭のリミキサーを起用。その“分ってる感”とともに、彼らの旺盛な音への探求は十分感じられるけれど、『ナイツ・アウト』にあるシンプルでメロディアスなエレクトロ・サウンドには、むしろポップスとしての強度が高まっている点は興味深い。
 「基本的に僕たちが作っている音楽ってポップなものだと思う」(オスカー・キャッシュ/sax、key)
 「今回のアルバムはヴォーカルが入ることで、より直接的に伝わることになったのかな。僕らにとってポップ・ミュージックというのは、常に新機軸を打ち出そうという試みから生まれるもの。時代の最先端でイノベイティブなもの、人のインスピレーションを喚起するものというのがポップスとして聴かれていくんだと思う」(ジョセフ)
 豊富なリズムへのアイディアを駆使し、実験性やカッティングエッジな姿勢を持ちながら普遍的なポップを生み出した、それこそトーキング・ヘッズのような存在である、というのは三人の飄々としたスタンスを別にしても、決して大げさではないと思う。



取材・文/駒井憲嗣
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