THE STREET BEATS、祝・デビュー20周年! ヴィヴィッドに刻み付けられた“魂の叫び” 〜デビュー20周年記念ベストがリリース〜

THE STREET BEATS   2008/11/26掲載
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 ハートに突き刺さるロックを武器に、数多くのリスナーから支持を得ているバンド、THE STREET BEATS。彼らが今年でデビュー20周年を迎えた。それを記念して11月19日にベスト・アルバム『裸心凛風 -HEARTFUL BEST-』がリリース。大人気コミック『クローズ』の物語の中でも歌詞が引用されるなど、大きな影響力を持つ彼らに本作について話を訊いた。



 「ライヴをやっていると、〈約束できない〉って曲で大の男が泣いていたりするんですよ。そうかと思えば、〈拳を握って立つ男〉で泣いているヤツもいる。そういうのを見ると、それぞれが自分の人生に照らし合わせながら、僕らの楽曲を聴いてくれてるんだなって思いますね」 (SEIZI/g)
 パンクを出発点としたサウンドとともに、高橋ヒロシ原作のコミック『クローズ』に歌詞の一節が引用されるなど、リアルな思いを綴った歌で熱狂的な支持を集めるTHE STREET BEATS。硬派なロック・バンドとして、ミュージシャンをはじめ、アスリートや俳優といったさまざまなジャンルの人々からもリスペクトされる彼らが、デビュー20周年を記念したベスト・アルバム『裸心凛風-HEARTFUL BEST-』を11月19日にリリースした。節目を迎えたアーティストに話を訊くとよく、“気づいたら、あっという間だった”、あるいは“振り返りつつだからこそ今がある”と話すかのどちらかに分かれるが、BEATSの場合はどうなのだろうか。

 「両方の気持ちも分かりますけど、毎日やってきたことの積み重ねなんで、どちらかと言えば後者ですかね。そもそもリスナーがいてのことですし、一緒に歳を取っている感があるんで。年齢を重ねることで受け手側も、ど真ん中に響くナンバーがより苦みの利いたものへとシフトしていったりするんですけど、今作もそういった“壁”と闘っていることを歌った楽曲が多い気がする」 (OKI/vo)






 デビュー・アルバム『NAKED HEART』(1988年)の1曲目を飾った「BOYS BE A HERO」や、映画『クローズZERO』のエンディング・テーマ「ETERNAL ROCK'N'ROLL」(2005年)、そして最新作『凛として風の如く』(2007年)のタイトル曲など全22曲。「メンバーの意見を訊きながら、歌詞に重きを置き、オール・タイム・ベストな内容からは漏れがちだった楽曲もピックアップした」 (OKI)という1枚には、その時々の魂の叫びが、ヴィヴィッドに刻み付けられている。
 「〈十代の衝動〉なんかは、30代になって初めて書いた曲。まだ10代の頃の衝動が燃え盛っているかってことでね。実際に10代の時はその最中なわけで、そんなことを改めて自分に問いかける必要がないじゃないですか。また、〈I WANNA CHANGE〉は、20代後半の“このままでいいのか”といった気持ちから。ちょうどバンドが停滞していた時期で、逆に達観した感じになっていたりも」 (OKI)





 ひとえに20年といっても、彼らが歩んで来た道のりは決して平坦だったわけではない。“20年続いたモチベーションは?”という質問に対し、「しんどいことがそれなりにあったからじゃないですか。そのままポシャるのが悔しいから」とOKIは笑うが、BEATSはリズム隊を固定できなった時期も長く、それこそもっと広く評価されてしかるべきバンドだと言える。だが、「(加入前と後で)歌っている内容と、実際の人間性にギャップがなかった」 (山根英晴/b)、「言っていることが伊達じゃなかった」 (谷元敦/ds)と、リズム隊の2人も語るように、どんな状況にも“裸心凛風”でロックと向き合ってきたのが彼らである。
 「アマチュアで歌を書き始めた時から、常にその時その時の記録を残していきたいといった思いが強かったんでしょうね。そういった意味では、初期の青臭い音も、80年代特有の質感だったりも愛おしいんです(笑)。実際、人生だってやり直しがきかないわけだし」 (OKI)
 「逆に言えば、失敗したから録り直したいといった後悔のない楽曲ばかりなんです。それこそベストを尽くし、作品として残してきたものばかりなので」 (SEIZI)


 そんな楽曲群の最後を締めくくるのは、新曲「そして、新しい風が」。アコースティック調によるヒューマンなバラードからは、20周年を踏まえての新たな表明も見て取れる。

 「映画で言えばエンドロール。夜明け前といった余韻を残したかったんです。現在進行形だよってところを醸し出しながら、“バンドはまだまだ続くよ”といった感じをさりげなく出したかったというか」 (OKI)

 2009年には楽曲提供やライヴ・シーンで出演となった映画『クローズZERO II』の公開、さらには待望のニュー・アルバムも控えているという。これからもBEATSは、ワイルド・サイドを歩き、いや走り続ける。

■THE STREET BEATS オフィシャル・サイト:
http://www.thestreetbeats.com/



取材・文/兒玉常利(2008年10月)



Column
THE STREET BEATSと『クローズ』


 2007年10月に公開された映画『クローズZERO』は動員190万人・興行収入25億という数字だけでなく、監督:三池崇史、主演:小栗旬、共演:黒木メイサ岸谷五朗……という布陣でも大きな話題となった。その劇中歌にTHE STREET BEATSの曲が使われている。そもそも原作となるコミックとの関係性は深く、ストーリーの中で歌詞が引用されていたり、バンド名が登場していたりと、THE STREET BEATSの精神が原作者にも大きな影響を与えている。

 また、前述の映画の続編、『クローズZERO II』が2009年4月に公開が決定。予告編でOKIがナレーションも担当していることも要チェック!

■『クローズZERO II』オフィシャル・サイト:
http://crows-zero2.jp/
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