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interview目標は俺たち自身を率直に表現すること TITLE FIGHT、ニュー・アルバム『Shed』をリリース

タイトル・ファイト / 2011/06/10掲載
目標は俺たち自身を率直に表現すること TITLE FIGHT、ニュー・アルバム『Shed』をリリース
 COLD WORLD(コールド・ワールド)の登場以降、良質なバンドがそれまで以上に続々と輩出、ローカルの枠を越えてワールドワイドに影響を及ぼすまでとなった米ペンシルベニアのハードコア・シーン。中でも80〜90sのメロディック・パンク / ハードコアやオリジナル・エモを彷彿とさせる哀愁メロディと、現代ならではのフレッシュな感性が絶妙にブレンドされたサウンドが魅力的過ぎる若きバンド、TITLE FIGHT(タイトル・ファイト)は一際輝く存在です。COLD WORLDメンバーの実弟が在籍するということもあり、スタイルを越えて絶大なる支持を集める彼らが、衝撃の1st『The Last Thing You Forget』に続き名門Side One Dummy recordsより最新アルバム『Shed』をリリース。ピュアなメロディック・パンクでありながら、ハードコア / パンク・ファンのみならず、全ギター・ロック・ファンの心に響くであろう懐の深い作品となっています。作品やバンドについて、ヴォーカル / ベースのNed Russinが答えてくれました。


――TITLE FIGHTはどんな風に、どんなバンドを目指して結成されたのですか。
 「TITLE FIGHTは2003年、俺たちが12、13歳の時に結成したんだよね。それまでもずっと自分たちの好きな音楽をやろうとはしていたから、規定時間をオーヴァーしたって感じかな。俺的には。始めたばかりの頃はすごくベーシックなバンドだったんだけど、時が経つにつれてバンドに対するアイディアが拡がっていったんだ」
――ニューアルバムは、楽曲にグッと深みが増していますね。所謂インディロックのテイストが前作よりも多く散りばめられていると思うのですが、パンクやハードコア以外にはどんな音楽に影響を受けているのでしょうか。
 「耳にしたものすべてに影響を受けてる。それが深く知らない音楽であってもね。アコースティックなフォークものからハードコアまで、俺たちみんな幅広くなんでも聴いてるよ」
――歌詞の内容はどういったものからインスピレーションを受けているんですか?
 「歌詞は実体験から来るものなんだ。スタイルに関しては好きな他の書き手から影響を受けることもあるけど、歌詞を書く時はいつも自分の何かを表現しようと心がけているよ。アルバムの目標が俺たち自身を率直に表すことだったし、俺たちには正直な歌詞を歌うことしかできなかったんだよね」
――ヴォーカル・スタイルがHOT WATER MUSIC(ホット・ウォーター・ミュージック)を彷彿とさせるときがありますけど、HOT WATER MUSIC好き?
 「うん、俺たち全員HOT WATER MUSIC大好き。〈Krazy Fest〉で彼らを観ることができたんだけど、みんなで超興奮したよ」
――TITLE FIGHTの音楽は“クラシック”って言われることがあると思うんですけど、自分たちでは“クラシック”なスタイルだという意識はある?
 「俺たちが好きな音楽は大まかに言えば古い音楽だし、それをある程度意識してはいるけど、俺は “クラシック”な音楽だと思いたくないな。そう考える人はもちろんいるだろうけどね」
――今回はWalter Schreifelsによるプロデュースですね。WalterはGORILLA BISCUITS(ゴリラ・ビスケッツ)QUICKSAND(クイックサンド)RIVAL SCHOOLS(ライバル・スクールズ)等と渡り歩いた伝説的な人物ですが、彼の仕事ではどれがお気に入り? TITLE FIGHTのみんなはRIVAL SCHOOLS世代だと思うんだけど。
 「俺個人としてはね、Walterが在籍していたバンドで一番好きなのはYOUTH OF TODAY(ユース・オブ・トゥデイ)なんだ。うちのバンド結構好みが分かれるんだよね。でもみんな、彼がプレイしていたバンドは全部好きだよ」
――曲作りに関してWalterから何かアドヴァイスはあった?
 「歌い回しとか、歌の載せ方についてたくさん良いアドヴァイスをくれたよ。Walterと作業する前に曲のほとんどは書き上がっていたんだけど、ソングライティングの最終段階でも彼は良いコーチとして加わってくれたんだ」




――BAD SEEDやMALICEをはじめ、メンバーはいろんなバンドでプレイしていますよね。今ほかにも動いているバンドはある?
 「BAD SEEDとMALICEはもう解散しちゃったんだよね、ごめん……。TITLE FIGHT以外のプロジェクトのために使える時間はちょっと限られちゃってるんだけど、TITLE FIGHTと違う感じの曲は俺たち常に作ってるよ」
――タフなハードコアならタフなハードコアだけ、メロディックならメロディックだけっていうバンドやファンも多いと思うんだけど、TITLE FIGHTの周辺はそういうことはないですよね。自分たちみたいに、みんなにもいろんなスタイルのものを聴いてもらいたいって思いますか?
 「俺はみんなに本物の音楽を聴いてもらいたいな。俺たちの周りでも結構、昔も今も良いバンドがたくさんいるんだってことを見落としがちだと思うんだよね。まあ俺もそうなんだけどさ」
――最近周りでかっこいい、おすすめのバンドは?
 「今ウィルクスバリ(ペンシルベニア)には本当に良いバンドがたくさんいるんだ。COLD WORLD、WAR HUNGRY、STICK TOGETHER、DEAD END PATH、UNITED YOUTH、FERAL MAN、BLACK CAT、まだまだいるよ。みんな個性的で、しかも最高」
――去年来日したけど、日本の印象はどうでしたか? 気に入った日本のバンドはいる?
 「日本は最高だったよ。短い時間だったけど、俺たちが今までやった中でもべストなツアーのひとつだね。一緒に回ったFOR A REASONが最高だったしね。NUMBも観ることができたんだけど、クレイジーだったよ」
――THE WONDER YEARSが企画した東日本大震災のベネフィット・コンピレーション『VS. THE EARTHQUAKE』に参加していましたよね。どういう経緯で参加することになったの?
 「コンピレーションを作るよって連絡をもらったとき、ちょうど俺たちも日本のみんなのために何か手助けをしたいと考えていたところだったから、曲を提供することに決めたんだ。ほぼ1日で仕上げた曲なんだよ。日本には友達がたくさんいるからね、少しでも募金の手伝いができていたらすごく幸せだと思ってる」
――地震の被害に遭ったTITLE FIGHTのファンもたくさんいると思います。みんなにメッセージがもらえると嬉しいです。
 「人生に起きる出来事って予測できないし、イカれてるよね。地震のことを聞いて引き裂かれるような気持ちになった。俺たちが日本を旅したとき、みんな温かく歓迎してくれたし、友達として受け入れられてもらえたと感じたからなおさらだよ。TURNING POINTのシンガーSkip(Frank Candelori)が歌詞の中で“夜明け前が一番暗い”(「Before The Dawn」)って言ってたけど、それは正に今のことなんだって、俺は思うよ」
取材・文/久保田千史(2011年5月)
翻訳/山口洋佑
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