サマーソルジャー2013(仮)〜アプガ怒涛の夏を振り返る!〜対談:土屋恵介 x 南波一海

アップアップガールズ(仮)   2013/09/13掲載
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 初の全国ライヴハウス・ツアー中心に、〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013〉や〈SUMMER SONIC 2013〉といった日本を代表する大型フェス、そしてプロレス団体DDTへの出場や、さらにはK-POPユニットUFZSとしてカヴァーダンス・イベント〈DREAM ON!〉に出演するなど、この夏、ありえないほど振り幅の広い活動を展開したアップアップガールズ(仮)。今回の特集では、ライター南波一海さんと土屋恵介さんに、怒涛のごとく駆け抜けたアプガの夏を振り返ってもらいました。
撮影: 相澤心也
――今日は、一連の現場に可能な限り足を運ばれた土屋さんと南波さんに、アプガの怒涛の夏を振り返ってもらおうと思います。
土屋 「まずは手前味噌だけど7月5日にタワレコ新宿店で『RUN! アプガ RUN!(仮)』の刊行記念イベントをやったよね。トークでメンバーが夏に向けた意気込みを語って、森さんの「気合だ!」3連発からアプガの夏が開幕したと(笑)」
――その後、まずは7月7日の〈アイドル横丁夏まつり!!〉に出演しています。
土屋 「この日はCheeky Paradeとの楽曲交換もあって、アプガが〈BUNBUN NINE9’〉、チキパが〈アッパーカット!〉を歌ったんだよね。前の日に12時間ぶっ通しでリハやって、その中の何時間で〈BUNBUN NINE9’〉の振り入れをしたらしいよ」
――それでいて、あの完成度の高さ。完全に自分たちのものにしてましたよね。
土屋 「関根さんいわく、〈BUNBUN NINE9’〉を、集中して頑張って、みんなで今できる最大限の力を出せたと言ってたけど、その気合の高まりは感じられましたね。あと、7月23日にマルイシティ渋谷でやった、〈サマービーム! / アップアップタイフーン〉のインストア初日も気合が入ってた。MCで佐藤さんが“煽り隊長”になることを明言したり。この日から、各会場でファンが旗にメッセージを書き込む企画がスタートしたんですよね。最終的には、当初の予定を大きく上回る、かなりどデカい旗になっちゃったという(笑)」
南波 「今、アプガのスケジュール見直してびっくりしたんですけど、7月23日から26日まで4日連続でインストアやって、そのままの流れで27日、28日の〈TOKYO IDOL FESTIVAL〉に出演してるんですね」
土屋 「〈TIF〉はこの夏前半のハイライトだよね。大森靖子さんとのコラボも面白かったし」
南波 「まさかの大森さんが1曲フルで〈アッパーカット!〉を踊るっていう(笑)。でも、個人的な印象でいえば、2日目のほうが印象が強かったですね。2日目のお昼に“エンジョイスタジアム”でやったライヴがとにかく良くて」
土屋 「前日、“スマイルガーデン”で沢山お客さんを集めて、バーッとサイリウムが広がるいいライヴをやって、それを受けての2日目の1発目のライヴだったしね」
南波 「Especiaが〈X・O〉をやって会場が静まり返って、次も静かめな〈トワイライト・パームビーチ〉をやって。そのあとキャラメル☆リボンが出たんだけど、音響トラブルがあって。波乱含みのステージが続いたんですけど、そのあとバーンってアプガが出てきて堂々としたパフォーマンスを披露して。あれはめちゃめちゃカッコよかったですね」
土屋 「前日“スマイルガーデン”を成功させたことで、いい感じで肩の力が抜けてたのかもしれないね。夜の“ホットステージ”でも2日間、もっと言えば、インストアライヴからの6日間の集大成ともいえるような力強いライヴを見せてくれて。ZEPP TOKYOの2階席の一番後ろで観てたんだけど、ステージ上の気迫が、そこまでしっかり届いてきたから」
――〈TIF〉で見事に爪痕を残して、次の大一番として8月3日には〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013〉に出演(メンバーのコメント)を果たしました。
〈ROCK IN JAPAN FES.〉でのライヴ。持ち前の全力パフォーマンスで多くのロック・ファンを魅了した。
(C)ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013
土屋 「早々に言っちゃうと、〈ROCK IN JAPAN FES.〉はアプガにとって2013年の大きなターニングポイントになるんじゃないのかな。取材で本番前の様子も見てたんだけど、メンバー全員緊張感がハンパじゃなかった」
――しかも本番直前のマイクチェックの段階で会場が半分ぐらいしか埋まってなくて。あの光景を目の当たりにしてメンバーもさらに不安になったと思うんです。
土屋 「それがわずか3分前っていう。そのあと1度バックステージに戻って、気合入れをしたんだけど、メンバー全員落ち着かなくて、しまいには“太陽に感謝しよう!”“今日は晴れてくれてありがとうございます!”とか言い始めて(笑)」
南波 「なんすか、それ(笑)」
土屋 「緊張しすぎで変なテンションになってたみたい(笑)。相当追い込まれてるんだなと実感しましたよ(笑)。で、いよいよ開演時間になってステージに出てったらブワーって会場から人が溢れてて」
南波 「へえ〜。でも、なんで、そんな急に人が集ったんですか?」
――隣の「グラスステージ」に出ていたBase Ball Bearの小出さんがMCでアプガについて触れたことも大きかったと思うんです。ちょうどベボベが終わったぐらいのタイミングでアプガが始まって。
土屋 「“グラスステージ”から大量にお客さんが流れてきたんだよね。わーって走って見にきてる人とかいて。あれは、すごく良いシーンだった。実際、ライヴもめちゃくちゃ盛り上がったし」
――あの光景を見たら気合も入りますよね。アプガの出演が発表された時点で、チケットはソールドアウトだったから、たぶん、ほとんどが初めてアプガのライヴを観るお客さんだったと思うんですけど、それでもガンガン盛り上げてて。
土屋 「古川さんに聞いたら、攻めて攻めて攻めまくって、なんなら全員やっつけるぐらいの勢いでステージに臨んだんだけど、曲が進むごとに自分たちが受け入れられてるのが伝わってきて、“あれ?”って思ったみたいで」
南波 「フェスに来てる若者たちって本当にノリがいいですからね」
土屋 「フェスで育ったお客さんって、自分たちが知らないものを知りたいっていう欲求が強いんだろうね。だからジャンルに関係なくパフォーマンスが良ければ盛り上がる。そういうお客さんに受け入れられたことで、メンバーも自信を付けたんじゃないかな。あと、〈アッパーカット!〉の冒頭で一度、音が止まるハプニングがあって、でも瞬時に佐藤さんが煽ってお客さんのテンションをさらにアゲていったのも良かった。そこだけでも、成長を感じたよね。〈アップアップタイフーン〉では、5,000人キャパの会場から溢れる人もみんなタオル回してたし。でも、ライヴが終わってバックステージに戻った瞬間に、メンバーみんなブッ倒れてたっていう」
――「2時間の単独ライヴと同じくらいキツかったです!」ってコメントしてましたね。
土屋 「それぐらい凄いプレッシャーだったんだと思う。ここでコケたらグループの今後にも関わってくると、みんな自覚してたんだろうね。アプガの盛り上がりは格闘技的にいえばアップセット、大どんでん返し的な展開だったよね」
――ツイッターでも評判良かったですし。
土屋 「初見のお客さんには“アプガ”って略称が定着してないから、その日に限って言えば、“アプガ”で検索するよりも、“アップアップガールズ”で検索したほうがフレッシュな反応が見ることができた(笑)。あれは面白かったね。で、その5日後の8月8日にDOMINO88JOYZと一緒にバンド・セットでライヴをやって」
――あのライヴも良かったですね。会場全体、汗だくになって盛り上がって。
8月8日〈GATE8〉@SHIBUYA NEST。
DOMINO88、JOYZとバンドスタイルで共演
土屋 「“アッパーカット!”とか“サマービーム!”のバンドアレンジもめちゃくちゃハマってたなぁ。でも、ビックリするのは、翌日に、仙石さん、古川さん、森さん、佐藤さん、佐保さんの5人はガッタス(Gatas Brilhantes H.P.)のメンバーとしてフットサルの大会に出て、しかもきっちり優勝してるんだよ(笑)」
南波 「何事も手が抜けないんでしょうね(笑)」
土屋 「“勝つ”ってことに、どれだけ貪欲なんだっていう(笑)。かと思えば、次の日は、〈IDOL NATION 2013〉に出てて」
南波 「スケジュールがめちゃくちゃすぎですよね(笑)」
土屋 「ぶっちゃけ〈IDOL NATION〉は、この夏一番のアウェイだったかも」
南波 「かなりの数のお客さんがAKB48目当てですもんね」
土屋 「勢いを出しつつも、会場のムードに押されて、正直それを覆すまではできなかったかな」
南波 「“華がある”とかって漠然とした言葉じゃないですか。でも、生でAKB48とかSKE48を観ると、“華がある”って言葉の意味がよく分かるんですよね。でっかいステージで自分たちをどうやって見せたらいいかっていうのを叩き込まれてる人たちだから」
土屋 「アプガが今後ステップアップしていく上で、ある意味、本当のメジャー・アイドルというか、地上波に出てるような人たちと、どうやってブツかっていくかっていう今後の課題が見えたライヴだったかもね。で、畳み掛けるように次の日は『Rの法則』のライヴ収録を秋葉原でやって、そのまま車で幕張まで移動して〈SUMMER SONIC〉に出演(メンバーのコメント)っていう(笑)」
〈SUMMER SONIC 2013〉。約10分という短い持ち時間ながら充実したステージを展開した
南波 「〈ROCK IN JAPAN FES.〉同様アウェイな現場だと言われてましたけど、〈SUMMER SONIC〉はどうでしたか?」
出番が終わりダイノジのDJではっちゃける
アプガメンバー。この日はモッシュも初体験
土屋 「お笑いの人とかが出る“SIDE-SHOW”ってサブ・ステージで、その中の1時間が“IDOL SONIC”って枠だったのね。バニビ9nineリンダ契とかも出てて、アプガも3曲やって。いい感じで盛り上がってはいたよ。大きなメインステージに向かうためのステップのようなステージだったんじゃないかな。サマソニはライヴが後が面白くて。終演後に海浜幕張駅前でビラ配りと旗書きをお願いして、会場に戻ってきたらダイノジがDJをしてたんだけど、マネージャーさんが“行け!”って、メンバーをけしかけて(笑)。それでブースの前で踊ってたらグリーン・デイの〈Minority〉がかかった途端、サークルモッシュが起こって。その輪にアプガのメンバーも加わって(笑)」
南波 「あははは」
土屋 「でも、メンバーはそれがめちゃくちゃ楽しかったみたい。子供の頃から、ステージに立つ側だったから、普通にお客さんとしてライヴに参加するっていう経験がほぼなかったみたいで」
南波 「ああ、なるほど」
土屋 「ロックフェスに来たのも今回が初めてみたいだったし。そういう意味でも、サマソニやロッキンオンみたいなフェスに出演して、現場の雰囲気を生で体感したっていうのは、グループにとってもすごく得るものがあったんじゃないかな」
――で、サマソニから中1日置いて、初の単独ライヴハウスツアー〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉がスタートします。南波さんは全会場に足を運ばれたわけですが、初日の長野はいかがでしたか?
南波 「ずっとライヴが続いてたこともあって、いわゆるツアー初日の硬さみたいなものは感じなかったですね。ある時期からそうなんですけど、アップアップガールズ(仮)のライヴが悪かったことってないんですよ。何らかの課題点が見えても、次には絶対クリアしてるし。そういう意味で、初日は普通に良かったんですけど、ただ、その後の会場に比べると少し大人しかったかもしれませんね」
土屋 「関根さんの地元凱旋みたいな感じでの盛り上がりは?」
南波 「盛り上がってましたよ。オレンジのTシャツを着てる人もたくさんいたし、最前列のお客さんたちが“おかえりなさい! 関根梓”って書いてある横断幕を持ってたり。会場の雰囲気もピースフルですごく良かったです」
ライヴハウスの前にて〈上々少女's〉のコメント撮り

新井の凱旋公演となった高崎club FLEEZでのライヴ
土屋 「で、翌日が高崎公演。高崎はライヴ自体すごく良かったよね」
南波 「僕もツアーを通じて高崎のライヴが一番良かったと思います。初日も観にいっていたお客さんがセットリストで盛り上がりどころを把握してたということもありますし、あとは新井さんが地元に凱旋できたのを素直に喜んでるテンションが会場全体に広がってた気がするんです」
土屋 「新井さんも、高崎のライヴはコケられないんですって前に話してたし、結果とても良いライヴが作り上げられた気がする。あと、会場の作りも独特だったよね?」
南波 「会場の前方から後方に向けて、徐々に床が高くなっていくっていう作りで。ステージからフロアの様子もよく見えたと思うんです。そういうこともあって、より盛り上がったのかもしれないですね」
土屋 「それと、ライヴハウスツアーは、ステージが低い場所も多くて、いつもの振りだとお客さんが見えないので、しゃがんでたところを立って踊ったりっていう変更点もありましたね。結果〈チョッパー☆チョッパー〉の佐保さんのヘッドバンギングがスタンディングになり、より激しさがアップしたっていう(笑)」
炎天下の熊谷でイン(アウト?)ストア・ライヴを敢行!

ライヴ前、自主的に歌練習を始めたアプガメンバー
――次の日は熊谷。熊谷ではお昼に百貨店の入り口の横でインストアライヴをやったんですよね。
土屋 「日陰の場所に温度計が置いてあって、それをニコ生で中継してたんだけど38度あった(笑)。それでもいつもと変わらずガンガン歌って踊って。ほんとすごいなって。熊谷でのライヴも、俺はすごく良かったと思う。それまでの2公演は“凱旋”っていう冠が付いてたけど、この日から、ある意味、通常のライヴに戻って、メンバーも気を引き締めたところがあったんじゃないなか。そういえば、この日のリハ終わりに、〈Beautiful Days! 〉と〈あの坂の上まで、〉のコーラスが上手く歌えてないっていうことで、メンバーが率先して自主練習を始めたんだよね」
南波 「歌に関してはメンバー全員ずっと気になってたみたいですね。アップテンポの曲は勢いで乗り切れるけど、じっくり歌を聴かせるタイプの曲に対して苦手意識があるみたいで」
――練習の成果は表れてましたか?
土屋 「それがちゃんと反映されてたんだよね。〈Beautiful Days! 〉と〈あの坂の上まで、〉だけじゃなくて、他の曲も歌が全体的に良くなってて」
南波 「MCで本人たちも言ってましたけど、フェスだと短時間でいかに盛り上げられるか?ということに集中すればいいけど、単独ライヴみたいに長い尺でライヴをやる場合は、歌を歌うということにもちゃんと意識を向けなければいけないって」
土屋 「“表現力を高めたい”っていう前から掲げてるテーマに、さらに自覚的になってきたってことだよね」
――翌日の宇都宮公演はいかがでしたか?
南波 「ツアー中で一番、会場が暑かったです。隙間がないくらいお客さんがパンパンに入ってて。ステージ後方は涼しくて、フロアに近づけば近づくほど暑かったとメンバーが終演後にコメントしてましたね(笑)。ライヴそのものの完成度は2日目の高崎が良かったと思うんですけど、勢いだけでいえばこの日のライヴが一番凄かったです。やぶれかぶれ感みたいなものがすごくあって。終演後にコメント取ろうと思ってバックステージに行ったら、みんな倒れてて、さすがにちょっと時間を空けました(笑)。この日からライヴに酸素ボンベが導入されたみたいですね」
土屋 「あんな激しいライヴをやってて、今まで酸素ボンベを使ってなかったのも凄い話だけど。で、そんな激しいライヴの翌日に、休む間もなく今度はプロレス団体DDTの興行に出場(メンバーのコメント)して(笑)」
この日は、LinQ、しず風&絆〜KIZUNA〜、新田恵利と
「アイドルランバージャック4WAYマッチ」に出場
南波 「完全にどうかしてますね(笑)」
控え室でアプガ推しの木高イサミ選手と
〈チョッパー☆チョッパー〉の練習
土屋 「アプガ推しの木高イサミ選手とリングの上で〈チョッパー☆チョッパー〉を歌って、リング下から試合にも参加して。正直、強烈なインパクトを残すことはできなかったけど、“エンタテインメントってなんだろう?”っていうものを学ぶ上では確実に勉強になる場ではあったと思うんだよね」
南波 「そこから再びライヴハウスツアーに戻るんですけど、ここで1日オフがあったんですよね。びっくりしたのが、佐保さんはこの夏唯一ともいえるオフの日に映画を観にいってるんですよ(笑)」
土屋 「どんだけタフなんだっていう(笑)」
南波 「さすが宇都宮のMCで“疲れのTの字もありません!”っていう名言を吐いた人だけありますよ(笑)」
土屋 「あははは」
南波 「古川さんは休んだら逆に調子が悪くなっちゃったみたいですね。“1回休んだら、ゆるんじゃいました”って(笑)」
土屋 「休めない身体になってしまった(笑)。ちなみに俺は豊橋のライヴには行けなかったんだけど、どうでした?」
南波 「豊橋は全体的に落ち着いてました。間が空いたっていうのと、2曲だけですけど、セットリストが変わったのも大きかったと思います。あと、いよいよ関東圏のファンで来れない人が出てきて、地元のお客さんが多かったんですよ。お昼の握手会の時点で(仮)Tシャツ着てない人が結構多くて。だからなのか、ライヴが全体的に静かでしたね」
土屋 「へえ」
 南波 「しかも後半、〈あの坂の上まで、〉を歌う前に、ワイヤレスマイクのシステムが飛んじゃったんですよ。オケは出てるんだけど、マイクがダメになっちゃって。でも、そこで誰も指示を出してないのに、本人たちが“ちっちゃい音で歌っちゃいましょう”って言って、小さいオケで音を流して生声で歌ったんです。それが会場から“オオ!”って、どよめきが起こるくらい感動的で。お客さんも全員静かにして、生歌に耳を傾けて。そこでやっとその日のライヴは会場に一体感が生まれたような気がしたんです」
土屋 「そうだったんだ」
南波 「それも小規模な会場だからできたことだと思うんですけど。さすがに赤坂BLITZとかでは同じことができないから。“音が止まったのに歌い続けた”とか、そういうことで伝説みたいに言うのは好きじゃないんですけど(笑)、でも、あの機転の利かせ方はさすがだなと思いました。完全にアドリブでしたから。ガンガン、ツアーを回ってるバンドマンみたいな感じでカッコよかったですね」
土屋 「弦が切れたからセッションして繋ごうとか」
南波 「ほんと、そういうレベルですよね」
土屋 「そして、ライヴが終わったらすぐ東京に戻って、翌日はUFZSとしてK-POPのカヴァーダンス・イベント〈DREAM ON!〉に出演して。しかも彼女たちがカヴァーした〈I GOT A BOY〉って少女時代の中でも、ダンスが一番難しい曲として有名で、“少女時代がヒールを脱いだ!”っていうのが売りになってるんだよね(笑)」
南波 「よりによってその曲を選ぶっていうのが(笑)」
土屋 「しかも振り入れをしたのが結構前だから、メンバーは振付とかフォーメーションをほとんど忘れちゃってたみたいで。それを当日4時間だけ集中して練習して、本番では見事に踊りきりましたね。彼女たちが出てくる前に“どうせアイドルでしょ?”みたいな声が後ろから聞こえてきたんだけど、いざパフォーマンスしたらその人も、他のお客さんと一緒に“ソ・ニョ・シ・デ!(少女時代)”ってコールして盛り上がってた(笑)。K-POPファンにもちゃんと認められてるんだなって感じられましたね。会場に来てたmichitomoさんも、やっぱりダンス上手いなって言ってたし」
南波 「ほんと、すごいよなぁ」
――しかもツアーの最中ですからね(笑)。
〈DREAM ON!〉出場の翌朝
アプガモードに戻り大阪に到着

金閣寺の前で。リスペクキョート!
南波 「そして次の日の朝には、何もなかったかのように大阪に現れて、昼からインストアライヴをやって(笑)。これはツアー全体に関して言えることなんですけど、ライヴやインストア以外にも、テレ朝動画の収録をしたり、地元メディアの取材を受けたり、凄まじい過密スケジュールで動いてるんですよね。信じられないですよ」
――神戸のライヴはいかがでしたか?
南波 「前の日にUFZSのステージがあったから、どうだろうと思ったけど、しっかりアップアップガールズ(仮)のモードに戻っていて。ちょっと落ち着いてしまった豊橋の反省も生かされて、すごくいいライヴだったと思います。MCもウケてたし、トータルで完成度が高いライヴだと思いました。次の日の京都もメンバー全員気合いが入ってましたね。ツアー最終日(メンバーのコメント)ということもあったのかもしれないけど」
土屋 「でも、神戸が良かったぶん、ちょっと気合が空回りしちゃってるところも感じたかな」
南波 「確かにライヴの出来は前日の神戸のほうが良かったですね。ただ、ここまで来ると、感情とか気迫でカヴァーしてる感じがして(笑)。でも、さっきも話しましたけど、基本的にアプガのライヴは悪かったためしがないから、ここではすごくレベルの高い話をしてるんですけど(笑)」
土屋 「そうなんだよね。平均点なんか余裕で越えてるライヴなんだけど、ずっとアプガのライヴを観てると、観てる側のハードルもだんだん上がっちゃうんだよね(笑)」
南波 「僕は、京都でのライヴが終わったとき、彼女たちが体調を整えて万全の状態で臨んだら、とんでもなく凄いライヴが観られるんじゃないかと思ったんです。つまり、横浜BLITZは絶対いいライヴになるんだろうなという確信みたいなものを感じたんですよ。実際、横浜BLITZのライヴ(メンバーのコメント)は素晴らしかったですからね」
土屋 「本当に素晴らしかったし、ツアーで積み重ねてきたものをきちんと出せてるなと思った」
ライヴハウス・ツアーの集大成となった横浜BLITZ公演(撮影: 相澤心也)
南波 「セットリストもライヴハウス・ツアーの拡大版みたいな構成だったじゃないですか。聴かせるパートと盛り上げるパートがそれぞれ肉付けされていて。ツアーの1曲目で毎回やっていた〈銀河上々物語〉を最後に持ってきたのも良かったですね。ファンがメッセージを書き込んだ巨大な旗を掲げるという演出に、〈銀河上々物語〉を上手くシンクロさせたというのがすごく良くて。あの曲が着地すべきところに着地した感じがしましたね」
「銀河上々物語」ではファンの手書きメッセージが書かれた巨大な旗が掲げられた(撮影: 相澤心也)
土屋 「〈銀河上々物語〉って、速い曲でもバラードでもないから、すごく歌うのが難しい曲みたいで、実際、ツアー中セットリストの1曲目にあの曲が入ってることで、メンバーたちもやりづらい部分があったと思うんだよね。でも、きちんとした表現力が要求されるあの曲を毎回、最初に歌うというところで知らず知らずの間に、鍛えられてたところがあったんじゃないかな」
南波 「聴かせるパートが、ツアーの間はどこか宙ぶらりんになっていたような印象も受けたんですけど……宙ぶらりんというか、難しそうだなという印象を受けていて。いつも後半の攻めまくるセットリストでお客さんも盛り上がるっていうイメージだったけど、横浜では聴かせるパートもきっちり表現できていて」
土屋 「やっぱり楽しさっていうのも、アプガのライヴの大きな魅力なんだよね。後半の攻めパートの部分も、改めて“まだ攻めるんだ!”って印象を受けたよね」
南波 「あれは本当にすごいです」
土屋 「ツアーのときも、すごいなと思ったけど、横浜BLITZみたいな大きい会場で観ると、さらに迫力が伝わってきて」
南波 「今回の横浜BLITZは本人たち的にも満足度は高かったみたいですね」
土屋 「ライヴ後にコメントを取りにいったらみんな満足そうな顔をしてましたよ。特に佐藤さんが満面の笑顔でニヤニヤしてて(笑)。他のメンバーも“のんちゃんが、ライヴ後に、こんなにニヤニヤしてるのは珍しい”って言ってたのが印象的だったな」
撮影: 相澤心也
――という感じで、アプガの夏を振り返ってもらったわけですが、一連の現場を通じて、何か見えてきたものはありますか。
土屋 「今回、観れる限りのライヴを観て、正直、最初は、連チャンで観たら途中で飽きるのかな?と思ったんだけど、それが全然、飽きなかったんだよね」
南波 「僕も同じことを感じました」
土屋 「個人的にはそれが大きな発見で。ツアーも基本的にはセットリストがほぼ一緒なのに、毎回、“次が楽しみだな!”って思えたんだよね」
南波 「今は、すごい域まで来てると思うんです。シンプルな歌とダンスだけでも、観る人に“何度でも観たい!”と思わせられるようなライヴができているから。さらにそこから先のステージを観てみたいなと思いますね。例えばですけど、大きな会場でやる時とか、ステージを組んだりして立体的に見せるやりかたを取り入れても面白いんじゃないかと思うんです。映像とパフォーマンスをシンクロさせたり」
土屋 「確かに今のアプガは2階の上から観ても全然大丈夫なパフォーマンスをできるところまで来てると思うんだよね。フォーメーションの斜めのラインも綺麗に揃ってるし」
南波 「竹中夏海先生の振りっていうのは立体的だし、本当にすごいから、映像を使ったりして、その魅力をさらに際立たせることができたりしたら面白いのかなと思うんですけど」
土屋 「今後、歌とダンスの精度を高めていったら、もっとすごいことになるし、それを効果的に見せる演出があったらいいかもね」
――では、今後のアプガに望むことはありますか?
南波 「アプガって止まると死んじゃう人たちなんで、くれぐれも体調には気を配ってほしいと思うんですけど、今後も動き続けていってほしいと思います。本人たちも止まるのが嫌みたいだし」
――それこそ古川さんが休んだら逆に体調崩しちゃったっていう話じゃないけど(笑)。
土屋 「完全なワーカホリック状態(笑)。ほんと、体は大事にして欲しいと思いますよ。ただ、無理せず無理してくれという矛盾まみれの気持ちもぶっちゃけあったりして(笑)。というのも、この夏、アプガは大きく跳ねるチャンスを確実に手にしたと思うから。それを活かすためにもガンガンに突き進んでいって欲しいなと思います」
南波 「このままのテンションで引き続き突っ走っていくんでしょうね。彼女たちとファンのみなさんのモチベーションが高まるようなサプライズも期待してます。それと、そろそろセカンド・アルバムが出てもいいんじゃないでしょうか(笑)」
取材・構成 / 望月 哲(2013年9月)
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アップアップガールズ(仮)
2013.07〜08ライヴ&イベント・スケジュール


7月5日(金)『RUN! アプガ RUN!(仮)』刊行記念イベント 東京 タワーレコード新宿店
7月7日(日)〈アイドル横丁夏まつり!!〉東京 新木場 STUDIO COAST
7月13日(土)映画『讐 〜ADA〜』舞台挨拶 東京 ユナイテッド・シネマ豊洲
7月13日(土)映画『讐 〜ADA〜』トーク&ミニ・ライヴ 東京 imagin STUDIO
7月14日(日)インストア・イベント 大阪 タワーレコード難波店
7月14日(日)〈the GIRLS' FESTIVAL eve vol.2〉大阪 なんばHATCH
7月15日(月)映画『讐 〜ADA〜』審判イベント付プレミア上映 トーク&ミニ・ライヴ 東京 TOKYO-FMホール
7月15日(月)〈第10回全日本女子フットサル選手権大会〉東京 駒沢体育館 屋内球技場
※仙石、古川、森、佐藤、佐保、「Gatas Brilhantes H.P.」のメンバーとしてフットサル大会出場
7月19日(金)〈(有)申し訳アフタヌーンSP〉東京 代官山UNIT
7月21日(日)〈TBC夏まつり2013 絆みやぎ〜ONE Heart〜〉宮城 仙台 勾当台公園・市民広場
7月23日(火)インストア・イベント 東京 マルイシティ渋谷
7月24日(水)インストア・イベント 東京 MEGA WEB
7月25日(木)インストア・イベント 東京 タワーレコード新宿店
7月26日(金)インストア・イベント 東京 アリオ亀有
7月27日(土)〜28日(日)〈TOKYO IDOL FESTIVAL 2013〉東京 お台場 青海特設会場
7月30日(火)〈2.5D決戦!! 〜夏の陣〉東京 渋谷 2.5D
7月30日(火)DDTビアガーデン・プロレス記者会見
8月3日(土)〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013〉茨城 国営ひたち海浜公園
8月8日(木)〈GateEight〉東京 渋谷 O-nest
8月9日(金)〈a-nation CUP 2013〉東京 国立代々木競技場フットサルコート 
※Gatas Brilhantes H.P.のメンバーとして仙石、古川、森、佐藤、佐保、フットサル大会出場
8月10日(土)〈IDOL NATION 2013〉東京 国立代々木競技場第一体育館
8月11日(日)「Rの法則」東京 ライヴベルサール秋葉原(ライヴ収録)
8月11日(日)〈SUMMER SONIC 2013〉千葉 幕張メッセ
8月13日(火)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉長野 CLUB JUNK BOX NAGANO
8月14日(水)インストア・イベント 群馬 タワーレコード高崎店
8月14日(水)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉群馬 高崎 club FLEEZ
8月15日(木)インストア・イベント 埼玉 熊谷 八木橋百貨店
8月15日(木)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉埼玉 熊谷 Heaven's Rock Kumagaya VJ-1
8月16日(金)インストア・イベント 栃木 TSUTAYA 東武宇都宮店
8月16日(金)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉栃木 宇都宮 Heaven's Rock Utsunomiya VJ-2
8月17日(土)〈DDT万博〉東京 両国国技館
※プロレス出場
8月20日インストア・イベント 愛知 タワーレコード名古屋店
8月20日(火)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉愛知 豊橋 KNOT
8月21日(水)〈DREAM ON! Vol.8〉東京 渋谷 O-EAST
※K-POPカヴァー・ダンス・グループ「UFZS」として出演
8月22日(木)インストア・イベント 大阪 TSUTAYA EBISUBASHI
8月22日(木)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉兵庫 神戸ウィンターランド
8月23日(金)インストア・イベント 京都 タワーレコード京都店
8月23日(金)〈アプガ第二章(仮)開戦前夜〉京都 KYOTO MUSE
8月25日(日)〈ジモドルフェスタ2013 SUMMER〉東京 渋谷 AX
8月29日(木)〈夏☆1 グランプリ THE FINAL〉東京 お台場合衆国
8月31日(土)〈アプガ第二章(仮)開戦 〜横浜リベンジ決戦〜〉神奈川 横浜 BLITZ


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