オージー・メタル・シーンの新星!I KILLED THE PROM QUEENインタビュー

アイ・キルド・ザ・プロム・クィーン   2007/01/12掲載
はてなブックマークに追加
 近ごろ国内外のハードコア/メタル・ファンから熱い注目を集める“オーストラリア・メタル・シーン”の旗手であり、2月初旬には日本で行なわれるラウド・ロック・コンベンション“Independence-D 2007”にも出演が決定しているI KILLED THE PROM QUEEN(アイ・キルド・ザ・プロム・クイーン)。ここ日本でもブレイク寸前の彼らに話を聞いた――。 (写真は日本デビュー盤『MUSIC FOR THE RECENTLY DECEASED』)


 I KILLED THE PROM QUEEN(以下IKTPQ)。分かり易く言うと、「学園のマドンナを殺してしまった」という感じになるのだろうか。ポール・リンチ監督の映画のセリフから拝借したという、この奇妙で物騒な名を持つバンドが、オーストラリアのアデレードで誕生したのは2000年。メンバーの平均年齢は22歳。映画公開当時には存在すらしていない若武者である。メンバー・チェンジを幾度も繰り返しながら、国内外のバンドと精力的にライヴをこなし、2004年に『WHEN GOODBYE MEANS FOREVER』でアルバム・デビューを果たす。


 「EULOGY RECORDSのEVERGREEN TERRACEとオーストラリアでツアーをやったことがあって、当時のEVERGREEN TERRACEのドラマーが俺たちを気に入ってくれて、アメリカでツアーをすることになったんだ。それを切っ掛けに、そのドラマーとEULOGY RECORDSのオーナーがスタートさせたレーベル、HAND OF HOPE RECORDSからアルバムをリリースすることになったんだよ」(Jona/G)

 切っ掛けとなったツアーでは、ニュージャージーで行なわれていたメタル/ハードコアのビッグ・フェス、HELLFESTにも参戦。高い評価を得たとのこと。いきなりアメリカでリリースされることとなったこのアルバムは、オーストラリアでも逆輸入するように火がつき、地元アデレードのインディーズ・チャートで数週間に渡ってトップをキープする。しかし、メンバーの入れ替わりの激しいバンドが、現在のラインナップに落ち着いたのは、2006年になってからだという。

 「新しいヴォーカルのEdはUKのTHE HUNT FOR IDA WAVEっていうバンドで活動してた。で、彼が歌ってるのを聴いて、こいつはスゲェやつだって思ったんだよ」(Jona)
 「彼らが昨年イギリスでツアーをした時に仲良くなったんだ。その時にIKTPQに入らないかって誘われて、加入したんだ。今はオーストラリアに引っ越してきているよ」(Ed/Vo)

 ……つまり現在のメンバーでの活動は、日本デビューとなる新作『MUSIC FOR THE RECENTLY DECEASED』からのスタートとなる。若者らしく、彼らはボーダレスに様々なアーティストから影響を受けているという。

 「JJ(Ds)はヒップホップが好きだし、Kevin(G)とJonaと俺はデスメタルなんかをよく聴いてるよ。Sean(B)はインディー・ロックに影響を受けている。様々な音楽の影響を受けているんだ」(Ed)
 しかし、バンドのサウンドに顕著に表われているのは、やはり北欧のメロディック・デスメタルだ。

 「SOILWORK『THE CHAINHEART MACHINE』IN FLAMES『CLAYMAN』。何年も何年もこの2枚を聴き続けてるし、どちらのバンドもギターやソング・ライティングの面で大きな影響を受けているよ」(Jona)
 バンドは、この2枚のアルバムを手掛けた名匠Fredrik Nordstromにプロデュースを依頼、メンバー自らスウェーデンに飛んだ。

 「Fredrikの仕事は、壮大なサウンドを生み出してくれるんだ。音が分厚くて、ライヴ感のあるサウンドで、且つナチュラルなんだよ。どうも音を修正し過ぎるのがあんまり好きじゃないみたい。おかげでアルバムは、よりリアルでナチュラルに仕上がったんだよ」(Jona)

 『MUSIC FOR THE RECENTLY DECEASED』は、北欧のメロディック・デスメタルを自分たちなりに消化しつつ、ハードコア由来のブレイクダウンを用いた、よりヘヴィでアグレッシヴな作品に仕上がっている。その音を生々しく響かせるプロダクションで、バンドの持ち味はより増して輝きを放っているのだ。

 この作品はUNEARTHAS I LAY DYINGでノリにノッているレーベル“METAL BLADE”からリリースしており、すでにアメリカでも高い評価を受けている。ここ日本では、アルバムのリリースほどなくして2月には来日も決定。着々と世界を攻め始めている彼らがブレイクする日は近い。


取材・文/星川絵里子(2006年12月収録)


I KILLED THE PROM QUEEN 来日公演日程
■METAL PRESENTATION '07
2007年2月2日(金)渋谷CYCLONE
OPEN 18:00 START 18:30 / 前売 ¥2,000 ※ドリンク代別
w/UNITED ChthoniC(閃靈) CRYSTAL LAKE
チケット取扱:チケットぴあ( P-CODE:248-820) 
チケット発売日:発売中
※詳細お問い合わせはCYCLONE

■Independence-D 2007(METAL/SHOCK ROCK DAY)
2007年2月4日(日)新木場STUDIO COAST
w/BLEEDING THROUGH(from USA), ChthoniC(閃靈)他
OPEN 11:30 START 12:00 / 前売 ¥3,990
※CDJournal.comでのチケット・プレゼント応募はこちら
チケット取扱:
電子チケットぴあ 0570-02-9999
P-CODE対応電話番号0570-02-9966(P-CODE : 248-307)
ローソンチケット(L-CODE ; 32333)、
イープラス
詳細お問い合わせはIndependence-D 事務局
※I KILLED THE PROM QUEEN来日公演に関する総合お問い合わせ:HOWLING BULL
最新 CDJ PUSH
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] Arvin homa aya  実力派シンガーの話題曲 アナログで連続リリース[インタビュー] ジェイコブ・コーラー × kiki ピアノ 凄腕師弟コンビ
[インタビュー] 文坂なの \[インタビュー] 人気ジャズ・ピアニストが立ち上げた新レーベル 第1弾は田中裕梨とのコラボ・シングル
[特集] いよいよ完結!? 戦慄怪奇ワールド コワすぎ![インタビュー] you-show まずは目指せ、新宿制覇! 新宿発の楽曲派アイドル・グループがデビュー!
[インタビュー] 想像を超えた創造。タフでラフでラブな一枚 崇勲×ichiyonのジョイント・アルバム[インタビュー] 千住 明、オペラ・アリアをヴァイオリンで 千住真理子とともに20年以上前の編曲スコアを再録音
[インタビュー] 思い出とともに甦る名曲の数々 藤あや子のカヴァー・アルバム[インタビュー] 紫 充実の新作を発表、海外フェスへの出演決定と結成55周年に向け勢いを増すバンドの現在と未来
[インタビュー] RISA KUMON バイリンガル・シンガー・ソングライター  ユニバーサルなアルバムでデビュー[インタビュー] HAIIRO DE ROSSI ジャズ・ラップの金字塔 10枚目にして最高傑作
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015