可愛いらしさと下品さのギャップがどうにもたまらない映画『テッド』。1月19日(土)には、全国で特大ヒットを記録している本作の公開を記念し、字幕監修を手掛けた映画評論家の
町山智浩、そして映画雑誌「映画秘宝」の編集長・岩田和明を迎えたトークショーが東京「TOHOシネマズ 渋谷」で開催されました!
イベントでは、町山は『テッド』の着ぐるみを着て登場! 「私ももう50歳で娘に嫌がられながらも、こんなことやってます(笑)。今日は客席に女性がたくさんいますけど可愛いクマに勘違いして来ちゃったんでしょうか。アメリカで公開されたとき場内はおじさんばっかりでしたよ。小さい子どもが“ママこれ観たい”って言って“ダメよこんなの観ちゃ!”って怒られている姿は見かけました」(町山)と語りつつ、本作の注目のポイントとして、「監督のセス・マクファーレンが今度のアカデミー賞の司会をつとめるのと、主題歌賞にノミネートされているので『テッド』を観ておいたほうがアカデミー賞も楽しめると思います。セス・マクファーレンは日本ではまだ有名ではないですが、アメリカでは『ファミリーガイ』というアニメで有名になったんです。『テッド』と同様で放送禁止用語連発のアニメなので、そんなセスがゴールデンタイムのアカデミー賞で司会をつとめるなんて、タダで終わらないんじゃないかと話題になっています」(町山)とのこと。
字幕監修で気をつけた点は、「私が監修する前にあがっていた字幕が訳としては完璧なものだったので、日本で通じやすいような表現に変えることを心がけました。例えば“テッドラクスピン”という日本では馴染みのないおもちゃを、人気のゆるキャラ“くまモン”に変えたのですが、本当は某女性タレントの名前を入れようとしたんですが、却下されてしまいました。〈“パトカーアダム30”よりすごい〉というところを〈“ガチャピン”よりすごい〉に変えたりしました。どういう風に変えるかはtwitterで募って多かったやつとか、ピンときたやつを採用したところもあります。ご協力いただいた方にはこの場を借りてお礼を言いたいと思います。あとは差別的な表現も結構あったので、そこはまろやかになるように変更しました。スポーツ選手の固有名詞がたくさん出てくるところは苦労しました」(町山)。
さらに、「『テッド』はオナラネタ連発で小学生かなと思うような笑いネタや下品なネタも満載ですが、スタインベックの『二十日鼠と人間』のような成長物語だと思います。“友情第一、オタク趣味でも大丈夫!”最後はみんな成長していくというお話だと思います。主演の
マーク・ウォールバーグは常にこういう役で成長していないですけどね(笑)」(町山)とコメントを寄せています。
※TOHOシネマズ スカラ座他にて全国大ヒット上映中!
■『テッド』
監督:セス・マクファーレン
出演:マーク・ウォールバーグ、ミラ・クニス
配給:東宝東和
R15+
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