キングSPレコード時代の秘蔵音源が蘇るアルバム
『復刻版!キング軍歌戦時歌謡全集』(KICG-3267〜71 12,000円 + 税)が4月22日(水)に発売されます。全5枚組の大ボリュームで別冊歌詞解説書(前108ページ)付き、監修は音楽史研究家の郡修彦、解説は音楽文化研究家の長田暁二と郡修彦です。
本アルバムに収められた全120曲中、半数以上が初復刻もしくは初CD化。全曲が金属原盤もしくはSP盤から新復刻、最新デジタルマスタリング技術で音質が一新されています。資料としても、非常に価値のあるアルバムであるといえるでしょう。歌詞は当時の歌詞カードや歌本をもとに(編集上の漢字・かな変換は別として)可能な限り復元が試みられています。
キングレコードは1930年10月、講談社内にキングレコード部を設置して、音楽制作事業を開始しました。以来85年、本年終戦70年を迎えるにあたり、1932年の最初のスマッシュ・ヒットとなった「噫肉弾三勇士」から1944 年発売の戦前最後のSPとなった「富士に誓う」まで全120曲、軍歌・戦時歌謡のSP音源を初めて大集成したCDセット企画が本アルバムです。「出征兵士を送る歌」、「ああ我が戦友」、「軍国子守唄」、「愛馬進軍歌」、「戦友の唄」などキングのSP盤からうまれた軍歌のヒット曲や、戦後に国民スターとなった岡晴夫、東海林太郎、塩まさる、林伊佐緒、松島詩子、一世を風靡した名テナー永田絃次郎の名唱、そして栄光とどろく陸軍軍楽隊、海軍軍楽隊による歴史的名演奏が、オリジナル音源にこだわった金属原盤・SP盤からの最新技術の復刻により、当時のままに蘇ります。
歌を通じて、当時の日本人に明日への活力や心の安らぎを届けた軍歌・戦時歌謡。激動の時代の時代背景、世相や国民心情も描き出し、歴史の証言として貴重な記録です。当時の日本人が歴史の狭間の中で、いかに苦しみ、励まし、助け合いながら生き抜こうとしたか、監修者郡修彦の全曲新復刻による生々しい音質再現でご確認ください。