20世紀が生んだジャズ・ピアノの巨星エロール・ガーナー（Erroll Garner / 1921〜1977）の未発表オリジナル曲6曲とスタンダードの初出ヴァージョン8曲に、日本盤のみのボーナス・トラック2曲を収録した全曲未発表スタジオ録音作『レディ・テイク・ワン』（SICJ-222 2400 + 税）が10月26日（水）に発売。

　本作には、約半世紀に亘り日の目を見ることがなかったマスターテープから、1967年、1969年、1971年のスタジオ録音全16曲を収録。日本盤にはボーナス・トラックとして「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」と「タイム・アフター・タイム」の2曲が追加されています。中でもガーナーの代表曲「ミスティ」の1969年録音の秘蔵テイクは往年のファンにとっても嬉しいサプライズ。アルバム・タイトルは　マネージャーでありプロデューサーだったマーサ・グレイザーによるレコーディング・セッション中の“レディ、テイク・ワン”の掛け声に由来しています。

　昨年9月、20世紀の名盤として誉高い代表作『コンサート・バイ・ザ・シー』に未発表音源11曲をプラスした完全版発売時には、全米ジャズ・チャートで1位を記録する大きな話題となったばかり。アーティストとして円熟期を迎えたガーナーの活動後期の重要な記録が収められた本作は、ピアニストとして、作曲家としての大胆かつ独創的な活動を繰り広げていたエロール・ガーナーの再評価にもつながる歴史的発見といえそうです。