BSフジの人気紀行番組『欧州鉄道の旅』(毎週日曜 午後6時から放送中）。ファン待望のBlu-ray BOXが5月28日（水）に発売。ヨーロッパの“走る貴婦人”ことベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレスをはじめ、アジア・南米と世界各国の絶景を走る憧れの豪華列車、オリエント急行をフィーチャーした豪華6枚組となっています。

　また今回、Blu-ray BOXにあたり、番組のナレーションをつとめている長谷川初範へインタビュー。「実は、オリエント急行はいつも見ているだけで、まだ乗ったことがないんです（笑）。（特に印象に残っているものは）ひとつ選ぶとするなら、王道で“ベニス・シンプロン・オリエント急行”ですね。列車の生まれたロンドンで始まり、最後は水の都ベニスに至るというルートには、近代から中世までを旅するというロマンがかき立てられますよね。これは一度は乗っておこうと思っています」と語っています。


■『欧州鉄道の旅 オリエント急行 Blu-ray BOX』
ナレーション担当 長谷川初範 インタビュー
　実は、オリエント急行はいつも見ているだけで、まだ乗ったことがないんです（笑）。特に印象に残っているものは――どれも面白くて、どの列車にも乗りたいなと思うんですが――やはりひとつ選ぶとするなら、王道で「ベニス・シンプロン・オリエント急行」ですね。列車の生まれたロンドンで始まり、最後は水の都ベニスに至るというルートには、近代から中世までを旅するというロマンがかき立てられますよね。これは一度は乗っておこうと思っています。

　旅行番組というのも独特の世界じゃないですか。ドキュメンタリーのように人間を描き出すわけではないし、ドラマのようにストーリーが出来上がっているわけでもない。それでも、この番組をやらせていただこうと思ったのは、僕が城達也さんがナレーションを務めている『ジェットストリーム』（1967年から続いているFMの長寿番組）が大好きだったからなんです。あの番組の選曲やナレーションって、どこか遠くの海外に連れて行ってくれるような感覚があるじゃないですか。あの世界を自分でもやらせていただけるわけですから、このお話をいただいた時は嬉しかったですね。

　この番組のナレーションを担当させていただくようになって、いつも汽車に揺られていた思い出がよみがえりました。今にして思えば、あの頃の僕にとって汽車というのはどこか夢の場所に連れて行ってくれるものだったんですね。まさに『ジェットストリーム』なんですよ。だから僕は、このナレーションを夢の世界への案内ととらえています。世界にはいろいろな形の列車があって、中には本当にかわいらしい、おもちゃのような列車もあったりするじゃないですか。日本では見つけることができない、驚きの風景が次々と現れる。そんな瞬間が大好きなので、そんな気持ちが自然に出てくればいいと思っています。　ブルーレイとして形になって残るというのは、やはり嬉しいですね。家の中で映像を流してもらうだけで、どんな疲れも癒されると思いますよ。刺激的な作品ではないですから、お酒を飲みながら贅沢な至福の時間を体験していただきたいですね。優雅な映像があって、いい音楽が流れていて、それで十分じゃないかな。ナレーションは消してくれてもいいです（笑）。あるいは、僕の声も一つの楽器として、いわば演奏の一部だと思って聞いていただくのもいいかもしれませんね。ふと気がついたら「あぁ、説明もしているんだ」と思ってもらえるくらいがいいんじゃないかと思います（笑）。