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『アクト・オブ・キリング』を被害者側から見つめ返す『ルック・オブ・サイレンス』、日本版ポスター解禁

ジョシュア・オッペンハイマー   2015/03/26 15:02掲載
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『アクト・オブ・キリング』を被害者側から見つめ返す『ルック・オブ・サイレンス』、日本版ポスター解禁
 昨年の〈ヴェネツィア映画祭〉でプレミア上映されると“前作『アクト・オブ・キリング』を上回るほどの傑作”と大絶賛、審査員大賞ほか5部門を制覇したのドキュメンタリー映画『ルック・オブ・サイレンス』(初夏公開)。このたび日本版ポスタービジュアルが完成、公開されました。

 本作の主人公は、60年代インドネシアで密かに行われた大虐殺で殺害された兄を持つアディ。2003年、アディはジョシュア・オッペンハイマー監督と出会い、監督が撮影した、かつての加害者たちが自らの虐殺を、誇らしげに語る映像に強い衝撃を受け、2012年に再会すると「兄を殺した加害者たちに直接あって、責任を問いたい」と提案。眼鏡技師という職業を活かし、加害者たちに“無料の視力検査”を行なうことで彼らの警戒を和らげると、静かに視力を測りながら、徐々に核心をついた質問を投げかけてゆく。そこで目の当たりにしたのは、加害者の誰もが、虐殺を自分の責任とは捉えていないという事実だった―――。

 海外版を踏襲したティーザーとは全く違う、日本独自のポスタービジュアルは、主人公アディの背中越しに加害者の姿が映しだされるという“対峙”を全面に押し出したもの。静寂と恐怖を兼ね備えたこのデザインは、監督も「素晴らしい」と絶賛したとか。

 同じ村で暮らし、今もなお権力を持っている加害者たちに対して、あまりにも身近な恐怖のために、半世紀にもわたって沈黙を強いられてきたアディとその家族。「加害者たちに罪を認めさせたい」という一心で、勇気を奮い立たせ、彼らに対峙していくアディが向かう先にいる加害者は、正面を真っ直ぐに向き堂々と、検査用の眼鏡の奥の眼光鋭く、静かでありながら、不気味で異様な雰囲気を放っています。

(C)Final Cut for Real Aps, Anonymous, Piraya Film AS, and Making Movies Oy 2014

『ルック・オブ・サイレンス』
初夏、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開

製作・監督: ジョシュア・オッペンハイマー
共同監督: 匿名
撮影: ラース・スクリー

日本語字幕: 岩辺いずみ
字幕監修: 倉沢愛子
配給: トランスフォーマー
宣伝協力: ムヴィオラ
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