NHK連続テレビ小説『花子とアン』(脚本:中園ミホ、出演:
吉高由里子)のモデルとなった“
村岡花子”その人による朗読が、CDアルバム
『花子からおはなしのおくりもの 朗読:村岡花子』となって発売されました。
村岡花子は、翻訳家や文筆家としての活動のほか、NHKラジオ『子供の時間』番組内の「子供の新聞」にてナレーションを担当。寄席芸人や漫談家にモノマネされるほどの人気で、自ら翻訳した『家なき児』『フランダースの犬』『小公子物語』などの作品を朗読したレコード盤が発売されていたほど。
今回の企画は、戦前レコード文化研究家の保利 透が所有する当時のレコード(SP盤)の中から村岡花子の朗読を選別(全ての朗読は今回が初めてCD化)。今となっては、マスターテープを戦災で焼失したものも多く、レコードの残存数も少ないたいへん貴重な音源です。
なお、村岡花子の孫であり、同じく翻訳家でもある村岡美枝は、この音源を聴いて、「祖母の書斎に入って行くといつでも仕事の手を休めて、本を呼んでくれたり、素語りでお話しをしてくれました。まさにその“声”です。あの頃のワクワクした気持ちを思い出しました!ほんとうに懐かしいです」と、コメントを寄せています。
(写真提供: 赤毛のアン記念館・村岡花子文庫)