2005/07/21掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
ジェファーソン・エアプレイン、
グレイトフル・デッドなどが知られる60'sサンフランシスコ産ロック・バンドのなかでも、デビューが遅れ、最後の大物とまでいわれた
クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスをはじめ、キャピトル・レーベル所属アーティストの作品を紙ジャケット化する“サマー・オブ・ラヴ キャピトル・サイケデリック・コレクション”。来る9月7日にクイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、9月28日には
ジョイ・オブ・クッキング、のちにシカゴに参加したことでも知られる
ビル・チャンプリン率いる
サンズ・オブ・チャンプリンによる名盤、あわせて10タイトルのラインナップを予定。
なかなか日本盤でお目にかかれなかったアーティストによるもので、オリジナル盤での紙ジャケットだけでなく、最新24ビット・デジタル・リマスタリングや最新の解説、歌詞対訳なども充実、ファンは要チェックといえそうです。
10タイトル(各\2,600(税込))を簡単に説明すると……
※9月7日発売
クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス
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『クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス』(TOCP-67731)
1968年発表のデビュー作。破格の金額が投じられたというレコーディングで、最後の曲「ザ・フール」は12分にも及ぶ大作に。
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『愛の組曲』(TOCP-67732)
1969年発表の2作目。アナログ盤A面にあたるタイトル曲は、ボ・ディドリーのジャングル・ビートを拡張、じわじわとサイケ化した25分の大作。
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『シェイディ・グローヴ』(TOCP-67733)
英国人気ロック・ピアニスト、ニッキー・ホプキンスを迎えて制作された1969年作。ブルース・ロックから脱却した新境地を聴かせる。
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『ただ愛のために』(写真・TOCP-67734)
1970年発表。フォーク、ジャズといった要素を取り入れ、アシッドでスケールの大きいサウンドが聴ける傑作。
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『ホワット・アバウト・ミー』(TOCP-67735)
前作同様、ハワイで制作、サンフランシスコで完成させた1970年発表作。ヒット曲「ホワット・アバウト・ミー」ほか。
※9月28日発売
ジョイ・オブ・クッキング
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『クロサー・トゥ・ザ・グラウンド』(TOCP-67736)
2人の女性を中心に、サンフランシスコに隣接する学生の街バークレーで誕生したバンドの1971年発表の2作目。フォークやブルースを多彩なアレンジで披露。
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『キャッスルズ』(TOCP-67737)
1972年発表の3作目。フォーク・ロック的なアプローチに、ホーンやストリングスを取り入れた70年代的サウンド。
サンズ・オブ・チャンプリン
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『ルースン・アップ・ナチュラリー』(TOCP-67738)
1969年発表。シスコで活動、音楽関係者の間で評判となったバンド。LP2枚組で当時リリースされ、ホーン・セクションを使ったアンサンブルが聴ける。
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『ザ・サンズ』(TOCP-67739)
1969年発表、“ザ・サンズ”名義でリリースした2作目。ファンクを基調にしたサウンドで、のちの“ベイエリア・ファンク”、たとえばタワー・オブ・パワーにも通じそうな1枚。
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『フォロー・ユア・ハート』(TOCP-67740)
キャピトル・レコード最後のアルバムで1970年発表。ホーン・セクションのない、それまでにないほどシンプルで歌とギターが生かされたサウンド。