ポスト・クラシカルとフォークを自由に行き来しながら、作曲家 / シンガー・ソングライターとして世界的な地位を確立しているピーター・ブロデリック（Peter Broderick）。デンマークの人気バンド、エフタークラングに欠かせないサポート・メンバーとしての数年間を経て、3年ぶりとなる最新作『カラーズ・オブ・ザ・ナイト』（LIIP-1521 2,300円 + 税）が4月26日（日）に発売されます。

　盟友ニルス・フラームとともに作ったアルバム『http://www.itstartshear.com』（2012年）におけるスタジオでの終わりのない長時間の作業、ソロやエフタークラングとの長期間のツアーでの過労とストレスによって最終的に倒れてしまったピーター。数年ぶりに故郷のポートランドに帰った彼は、ひさびさの休息を取りながら、徐々に音楽とともに生きていく生活を再構築していきます。

　そんななか届いたスイスの小都市ルツェルンからのアーティスト・イン・レジデンスの招待。さまざまなツアーで友好関係を深めてきた地元のミュージシャンや、スイスのヒップホップ・シーンで主に活動するプロデューサー / エンジニアのティモ・ケラーとともに、ケラーのスタジオにてレコーディングは行なわれました。

　これまで自らのソロ作品において、マルチ・インストゥルメンタリストゆえ、ありとあらゆる楽器を自分ひとりで演奏してきた彼にとって、バック・バンドとともに作品を作ることは新鮮な経験でした。ポストクラシカルとシンガー・ソングライターのアプローチの両方を集約させた集大成的な前作が3年も費やされたのに対し、3週間という限られた時間のなか、ライヴ・レコーディング中心で制作された本作は、これまでにはなかったグルーヴとインテンシティを誇るピーター・ブロデリックにとって初めてのバンド・サウンドです。

　アルバムにはスティーナ・ノルデンスタムの「Get On With Your Life」のカヴァーも収録。さらに国内盤は本作収録曲のデモ・トラックを収めたボーナス・ディスクが付くスペシャル・エディションです。