日本武道館の電源を、太陽光発電の電源でまかなうというライヴ・イベント〈THE SOLAR BUDOKAN〉。12月20日(木)の開催に先立ち、実際の公演に使用する蓄電池電源を使った実験ライヴが11月24日(土)、東京・渋谷「TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA STUDIO」で開催。この日は、武道館出演メンバーである
仲井戸“CHABO”麗市、
浜崎貴司、和田 唱(
TRICERATOPS)、インディーズ電力ら4組のミュージシャンが参加、イベント主催者である
佐藤タイジと共に、2時間を超えるトーク&ライヴを繰り広げました。
最初に登場した仲井戸“CHABO”麗市は、まずは挨拶代わりとブルース・ジャム・セッション。「最初はあんまりよくわからなかったけど、タイジの意思に賛同したい!」と、武道館イベント参加の理由を語ると、
ジェリー・ガルシア(
グレイトフル・デッド)が亡くなった時に書いたという「ガルシアの風」を演奏。「友だち誘って(武道館へ)行こうぜ! 天気がよかったら俺も行くぜ!」と告げ、ステージを降りる。
次いで登場したのは浜崎貴司。90年代初頭、佐藤が池袋のレコード店で店員をしていた頃、お店に表れた浜崎を見つけ「お〜! FLYING KIDSの浜崎さんや!」と感激しレジでの支払時に、ちゃっかりTHEATRE BROOKのライブ・チラシを渡したのが二人の出会いとか! 20年近いつきあいである盟友が発案したイベントに「友だちが燃えているものに対して全力を尽くす! 的な……」と少しはにかみながら浜崎はエールをおくり、FLYING KIDSのデビュー曲「幸せであるように」を二人で演奏。
3番目にステージに現われた和田 唱とは先輩後輩の間柄。トライセラのデビュー時にイベントの打ち上げで、先輩風吹かしていじられたエピソードを披露し、佐藤を赤面させる一幕も! 「タイジさんと出会った頃の曲です」と、「SHORT HAIR」を歌った後は、佐藤も合流し
ロバート・ジョンソンのブルース・ナンバー「CROSSROAD」。間奏では息の合ったギター・プレイを披露し、会場を沸かせる。和田は「“やろうぜ!”という先輩のポジティヴなパワーについて行きます!」と、先輩を立てたコメントを残しステージを後に!
4番目のゲストは、佐藤の別ユニット“インディーズ電力”から高野 哲が登場。もうひとりのメンバー、
うつみようこが欠席ということもあり、この日は「インディーズ(予備)電力です!」と自己紹介、新曲「オリジナル電力」を初披露。最後は佐藤がソロで、THEATRE BROOKのニュー・アルバム『最近の革命』(12月12日発売)から「愛と死のミュゼット」、TAIJI at THE BONNETのレパートリー「ROCK STAR WARS」、自身の曲を新録セルフカヴァーーした「(最近の)ありったけの愛」の3曲を歌い、イベントは終了。
この夜のライヴに使用した音源は、当日の昼間に100枚のソーラー・パネルを使って蓄電した電源。佐藤は「通常の電気と違ってノイズがなく、もの凄くクリアな音です!」とソーラー蓄電の良さをアピール。「ライヴの途中、いつ電源が落ちるかが、ずっと心配でした!」という懸案も解消、終演後に測定すると50%の消費にとどまり、実験は大成功。本番では、この夜の60倍の規模の電源を必要だそうですが、太陽光で武道館運営という初の試みも成功の目処がたったのでは。佐藤は「このイベントがうまくいった暁には、武道館の屋根をソーラー・パネルへ張り替えを提案したい!」と、熱い意気込みを語っています。