モスクワ音楽院で学んだ本格派の現代ピアニスト、
セルゲイ・カスプロフ(Sergei Kasprov)。
アレクセイ・リュビモフ(Alexei Lubimov)のクラスで大いに刺激を受けて育ち、自身を「現代ピアノをいちばん弾いているから自分はピアニストなのだと思う」と称しつつも、チェンバロやフォルテピアノ、オルガンなどの鍵盤楽器も弾きこなす超凄腕の演奏家です。そんなカスプロフのAlphaレーベルデビュー盤
『ロシアのピアニストが、自分で弾きながら音楽史について考えてみた。〔ゴドフスキー、ラモー、バッハ、スカルラッティ…〕』(Alpha-606 2,800円 + 税)が10月24日(金)に発売の予定です。
ピアノでの演奏向けに校訂・編曲されたバロック作品の数々を、オリジナルの楽譜とともに現代ピアノで演奏していくという本アルバム。さまざまな鍵盤楽器を自在に操るカスプロフだからこそ活きてくる企画であるといえるでしょう。カスプロフは、現代ピアノ奏法に無批判にのめり込むことなく古楽器奏者としての意識をもってバロック作品と向き合い、チェンバロやフォルテピアノなどの“古楽器”が注目されるよりも昔の世界で、
バッハや
スカルラッティ、あるいは
ラモーなどのバロック鍵盤作品がどのように“現代ピアノで”“誠実に”演奏再現されたかを探っていきます。
突き抜けたテクニックに裏打ちされた正確無比なタッチと指まわりの敏捷性、粒の揃ったキレの良い音で浮かび上がるこれらの作品には、耳を奪われること間違いなし。なお、解説はカスプロフ本人へのインタビュー(全訳付き)となっています。このアルバムで、カスプロフと一緒に音楽史について考えてみませんか?
■2014年10月24日(金)発売予定
『ロシアのピアニストが、自分で弾きながら音楽史について考えてみた。〔ゴドフスキー、ラモー、バッハ、スカルラッティ…〕』Alpha-606 2,800円 + 税
[収録曲]
01. 前奏曲イ短調(ラモー)
02. メヌエット(ラモー / ゴドフスキー編)
03. サラバンド(ラモー / ゴドフスキー編)
04. リゴードン(ラモー / ゴドフスキー編)
05. アルマンド(リュリ)
06. クラント(リュリ)
07. サラバンド(リュリ / ゴドフスキー編)
08. ジグ(リュリ / ゴドフスキー編)
09. ジグ(ジャン=バティスト・レイエ / ゴドフスキー編)
10. ソナタロ短調K. 87(D.スカルラッティ)
11. ソナタホ長調K. 162(D.スカルラッティ)
12. パストラーレ(D.スカルラッティ / タウジヒ編)
13. カプリッチョ(D.スカルラッティ / タウジヒ編)
14. 組曲イ短調BWV818a(J.S.バッハ)
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータホ長調BWV1006
15. 前奏曲(J.S.バッハ / ラフマニノフ編)
16. ガヴォット(J.S.バッハ / ラフマニノフ編)
17. ジグ(J.S.バッハ / ラフマニノフ編)