18年間、全米を震撼させつづけた天才数学者“ユナボマー”にインスパイアされた衝撃の物語。いかにして、男は爆弾魔になったのか――。4月21日(土)より公開となる映画『Monsters Club(モンスターズクラブ)』(監督:
豊田利晃、主演:
瑛太)。その公開記念として、挿入歌を手がけた
照井利幸(Signals)と、豊田監督によるスペシャル・セッション・ライヴが行なわれました。
メンバーとして名を連ねる
TWIN TAILでも圧倒的な音楽空間を創り上げてきた二人が奇跡の邂逅を果たしたこのステージ。『モンスターズクラブ』で使用された未発表曲も披露され、さらに、本作に出演している
窪塚洋介もスペシャル・ゲストとして登壇。
ライヴは、照井による生演奏の中、緊迫したムードに包まれスタート。スペシャル・ゲストとして本イベントに急きょ参加することになった窪塚が「劇中でどうしても読みたかった」と語る宮沢賢治の詩「告別」(本編では主人公を演じる瑛太が朗読)を、自身の言葉に代え、静かでありながらも熱く朗読。また、豊田監督は本作『モンスターズクラブ』や過去の自身などの映像をミックスさせた映像と共に場内に雪を降らせ、会場の熱はピークを迎えました。
ライヴ終了後には、窪塚と豊田監督のトーク・イベントが実施。観客からも飛び交う質問にも笑顔で応じ、和やかな雰囲気で進行。宮沢賢治「告別」を朗読した窪塚は、その時の気持ちを聞かれると、「みんなフェートンに見えました(笑)」とおどけながらも、「昼間に(一度)全部読んでみたら、なんかグッときたんですよね。宮沢賢治さんの気持ちがスッとはいってくる瞬間があって、涙があふれてきて途中から泣きモード入ってきて。あの詩は(宮沢賢治の)妹が亡くなった時に作った詩らしく、それを昨日たまたま聞いて運命だと思いました」と感慨深く語りました。
一方、照井とのセッションについて聞かれた豊田監督は、「TWIN TAILの時はいつも即興で、(照井さんに)色々振られるけど、今日はきちんと(曲目も)決まってたのでやりやすかったです(笑)」とニヤリ。
また、映画撮影の際のエピソードとして、「(撮影は)3日間だけだったけど、現場が厳かな雰囲気があるというか、雪も降ってたし、神社みたいな神聖な場所にいるようで、とても集中できる環境でした。楽しかったし、素晴らしい経験でした」(窪塚)、「スタッフみんなでいい現場を作ってくれたんですよ」(豊田監督)と撮影時を振り返りました。
また、なぜ照井さんの楽曲を起用しようとおもったのかと観客に尋ねられ、豊田監督は「照井さんが一人でレコーディングしていたのを聴かせてもらって、その曲が撮影中に頭に浮かんだですよね。それで使わせてもらった」と起用の理由を明かす。さらに、他の観客からも、なぜユナボマーの作品を作ったのかと問われると、「もともと『ナインソウルズ』を撮ったときに爆弾魔がでてきて、その時にユナボマーのことを知って。彼のマニフェストを読むと、今の日本の社会のことを言っているような気がして、題材にしました。でも、設定は参考にしたけど、描いたのは独りの男の人生をサバイバルしていく話なんで、内容はちょっと違うんですけどね」とのこと。最後に、窪塚は「モンスターズクラブという爆弾で世の中を爆破いたします(笑)。やってやりましょう」と本作をアピールし、イベントはフィナーレを迎えました!
※4月21日(土)、ユーロスペース他にてロードショー
■『Monsters Club(モンスターズクラブ)』
監督・脚本:豊田利晃
出演:瑛太 / 窪塚洋介 / KenKen / 草刈麻有 / ピュ〜ぴる / 松田美由紀 / 國村 隼
配給:ファントム・フィルム
(C)GEEK PICTURES