約1年間にわたって岩手県でオール・ロケを敢行、2月14日(土)には全4部作に及ぶ物語の後編となる“冬・春”が公開される、映画『リトル・フォレスト』(原作:
五十嵐大介、監督・脚本:
森 淳一、出演:
橋本 愛)。4部作それぞれの主題歌「夏」「秋」「冬」「春」を担当した
FLOWER FLOWERより、メンバーの
yui(vo, g)がコメントを寄せています。
yuiはまず、「完成した作品を初めて観た時、単純に美しいなと思いました。自然の美しさと厳しさ、人間の強さと弱さ、相反するもののようでいて一体のような。言葉で表現するには難しいなと感じています。でも映像や音はそのままの形で頭の中に入ってきて何かを感じる事が出来る、そんな素敵な作品の音楽に携わることが出来て本当に嬉しく思います。とにかく観て、聞いて、感じてほしい映画です」と、参加できた喜びを語っており、本作の魅力について、「空気を吸って吐いているという事と同じくらい自然で、あまりにも当たり前過ぎて気付かないけど、とても大切でかけがえの無い事、そんな物語なのかなと思います」とコメントしています。
(C)「リトル・フォレスト」製作委員会
完成した作品を初めて観た時、単純に美しいなと思いました。
自然の美しさと厳しさ、人間の強さと弱さ、相反するもののようでいて一体のような。言葉で表現するには難しいなと感じています。でも映像や音はそのままの形で頭の中に入ってきて何かを感じる事が出来る、そんな素敵な作品の音楽に携わることが出来て本当に嬉しく思います。とにかく観て、聞いて、感じてほしい映画です。
原作となったリトル・フォレストも映像になったリトル・フォレストも、どちらも大好きです。あたたかくて優しい、けどそっと背中を押してくれるような力強さも持っている。一ファンとしても、これからの人生にもっと豊かさと想像力と尊さをプラスしてくれる素晴らしい作品に、皆さんも是非触れて欲しいなと思います。
作品の中に出てくるテーマを色々と考えてみました。
食、生活、人間関係、成長、自然、愛、葛藤、命、伝統、自分の気持ち、疑問、真実、知恵。
主人公のいち子は最初悩んでいるように見えました。
壁にぶつかり、乗り越えられたり乗り越えられなかったり。
そして周りの人たちの言葉。突き刺さり突き付けられながらもがいたり。
それって、まさに生きる、生きている、そのものなんだなぁと。
空気を吸って吐いているという事と同じくらい自然で、あまりにも当たり前過ぎて気付かないけど、とても大切でかけがえの無い事、そんな物語なのかなと思います。
誰もが感じた事があるだろう、なぜ生きているのか? 何がしたいのか?
その答えは人それぞれ。この作品には、そんなそれぞれの答えが映し出されているように感じ、観終わった頃には、自分も大きな一歩を踏み出せた感覚になりました。感じ方は人それぞれですが、何かが残るその感じを味わってみて欲しいと思います。
そして、曲作りですが、原作を何度も読み返しメンバーと話し合い、セッションを重ねて作っていきました。
大抵、話し合いっていうのはセッションに含まれていて、誰かが音でメッセージを出すと皆が共鳴するような感じです。目をつぶって、映像を思い浮かべて音を出す。息が合ってないと成立しない事だと思います。だから、皆のイメージが共鳴し合って、ちゃんと音になった事に感謝です。エンジニアのuniさんも世界観を作ってくれた方です。コップに金属が当たる音、自然を彷彿させる奥行き感、季節の色使い。そして、壮大さと色を足してくれたストリングス。全曲、作品に合わせて雰囲気が変わっていきます。その移ろいゆく空気感も感じてもらえたらと思います。
最後に歌詞ですが、いち子の気持ちを考えて、弱さと葛藤、そしてほんの少しの勇気を意識して入れてみました。気持ちの微妙な変化を感じながらも、大きな意味でとれる言葉を選んでみたり。そして、全曲に「進み続けて行く」というきっぱりとした覚悟を込めています。
美しい命の物語、ぜひ曲の空気感も感じながら観てください!
――yui(FLOWER FLOWER)