Hi-Fi CAMP 連載「RIDE AWAY〜僕らの住む街から〜」 - Chapter.01 Single「一握りの空の下」インタビュー
掲載日:2010年8月20日
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 爽快なギターリフに、キラメキを感じさせるメロディ。Hi-Fi CAMPから半年ぶりに届いた7thシングル「一握りの空の下」は、夏らしい疾走感を持ったアッパーな一枚だ。たとえ自分自身がほんの一握りの小さな存在だとしても、一人一人が見上げる空を通してそれは世界中と繋がっている――と歌う歌詞の世界観も印象的。聴き手を真っ直ぐに勇気付けるような力強いメッセージが歌われている。
 自由なサウンドで誰しもが共有できる“歌心”を描き出すHi-Fi CAMPの4人。その成り立ちに迫るべく送る連載インタビューの第一回では、まずこのシングル「一握りの空の下」について、じっくりと話を訊いた。
――今回のシングルですが、まずどういうアイディアから曲が出来ていったんでしょう?
 AIBA 「まず、夏の曲だという季節感はイメージしました。前回のアルバム『1st BEST』に収録されている“だから一歩前へ踏み出して”にも夏のHi-Fi CAMPというイメージがあったので、その延長線上で、さらに進化した曲という。あと、今回とくに重視したのはギター・サウンド。僕らのメンバー構成にギターはいないんですけど、その中でロック感をどう出すか。そういうところでHi-Fi CAMPの新たな一面を見せようと思って作っていきました」
――この4人の編成だと、サウンドのあり方はとても自由ですよね。
 KIM 「この4人で集まって音を作ってみたら、思いがそのまま音になる感じだったんですよ。俺たちの頭の中が狭苦しくならない限りは、どんな世界観でも表現できると思います」
――メンバー4人とも曲を書くんですよね。曲作りはどういう役割分担になっているんでしょうか?
 AIBA 「決まってないんですよ。おのおの作りたいものを作れるところまで形にしてきて、その後は分担作業。どうしたらいいのかを4人でディスカッションして仕上げていきますね」
――今回の曲はどうでした?
 AIBA 「メロディまで僕が作って、その後SOYAが歌詞を書きました」
――この曲の歌詞はどういう風にして書いていったんでしょう?
 SOYA 「前のアルバムに収録された“一粒大の涙はきっと”、“だから一歩前へ踏み出して”の流れを汲むものにしたかったんですよ。夏のHi-Fi CAMPらしい爽快でポジティヴな曲で、さらに背中を押してあげられるような曲を作ろうというのが始めのコンセプトでした」
――“背中を押す”といっても、その押し方も変わってきている感じがしますよね。“だから一歩前へ踏み出して”を書いたことで、歌詞の書き方も変わってきたんじゃないでしょうか?
 SOYA 「そうですね。僕は引っ込み思案で、なかなか人の背中を押すことを考えない人間なんですけれども。歌ならできるんで、さらに押してみようと」
――“空”という言葉はどういうモチーフから?
 SOYA 「まず、単純に空が好きなんですよ。普段、なかなか空を見上げることってないじゃないですか。でも、この曲を聴いて、ふと、空を見上げることの大事さを思い出せればいいなと思ったんです。空ってみんなのものじゃないですか。誰のものでもなく、みんなが平等に持てるものが空だから」
――歌詞には、遠く離れている人とも同じ空を見上げているという感じもありますよね。
 SOYA 「そうですね。自分の中で見える空が一握りしかないとしても、それが繋がっていけば、大きな空になると思う」
――ロマンティックですよね。
 SOYA 「ロマンチストなんですよ(笑)。ロマンティックなことが好きなんです。感動的なこと、芸術的なこと、人が真剣にやっている仕事とか。こういう細かいところまで丹念に作ってるんだ、すげぇって思ったりしますからね」
――カップリングの「灰色に咲く花」についても訊きたいんですけれども。この曲も「一握りの空の下」とテーマとしては繋がっていますよね。
 SOYA 「そうですね。<一握りの空の下で>にも少しダークな部分はありますけれど、そのダークなところと明るいところの差をさらに広げたのが、<灰色に咲く花>かなと思います。ダークなところがない、ただの応援歌は心に響かないんじゃないかと思うんで」
――「灰色に咲く花」の曲構成も面白いですよね。曲の最初と最後で印象が全然違うという。
 AIBA 「僕が一番意識しているのが楽曲の中のドラマ性で。その気持ちを大きく出した曲ですね。曲調がどんどん変わって、歌詞もどんどん強い言葉に変わっていくという。でも、どんな構成の曲を作ったとしても、そこに上手にスクラッチを乗せてくれるDJのTOSHIROもいるので、うまくまとまるんです」
――TOSHIROさんのスクラッチは制作過程の最後で加えられるんでしょうか?
 TOSHIRO 「ほぼ最終段階ですね。渡されたものに対して情景を思い浮かべて、そこに入れる作業ですね。“ここだ!”というのが感覚でわかるんです」
 SOYA 「スクラッチという楽譜にならない音がラフさを出しているんですよね。だから、俺らの楽曲ってガチガチの固いものにならないと思うんですよ」
――今は2ndアルバムの制作中でもあると思いますけれども。新作に向けて、自分たちはどう成長してきたと思いますか?
 KIM 「いろいろ壁にぶつかって、乗り越えるときに信頼関係が強まるし。そこは成長できていると思います。とりあえず、この先もやっていきたいことはたくさんありますね」
取材・文/柴 那典(2010年8月)

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