ミニ・レビュー
細く震えた彼女の歌声で始まる(1)。切なさで膨らんだ心がサビの爆音で大爆発を起こすのは必至。“だってカートみたいだから/あたしがコートニーじゃない”の一節ではマジ鳥肌が立った。(3)でガリガリとギターを弾いてるのはナンバーガールのひさ子ちゃん。
ガイドコメント
林檎姫の2000年1発目マキシは、すでにライヴでは公開済みの切々とした、あの名曲。さらにカップリングでは、ザ・ピーナッツの70年のヒット曲「東京の女」をカヴァーと、相変わらず抜群の選曲眼。3月にはお待ちかねの2ndアルバムも登場とのウワサも。
収録曲
01ギブス
02東京の女 (ひと)
沢田研二作曲、ザ・ピーナッツのカヴァーで、5thシングル「ギブス」に収録。GS風とも昭和歌謡ともいえるメロディ・ラインをそつなく歌いこなすヴォーカルは、あの手この手で奇を衒っているようで実は日本人にしっくりくる旧き懐かしい歌謡に根ざしているのが解かる。林檎風「別れても好きな人」的なヘヴィ・ポップ、ともいえるナンバー。
03Σ (シグマ)
ナンバーガールの田渕ひさ子がギター、バッファロー・ドーターの山本ムーグがターンテーブルでゲスト参加している、5thシングル「ギブス」に収録のデジタル・ロック・チューン。全篇英詞で、シンセプログラミングを大胆にフィーチャー。サウンドは無機質的なロックだが、微かに人間臭さが垣間見られるヴォーカルとのバランスが妙味。