レナード・バーンスタインがドイツ・グラモフォンに遺した唯一のドビュッシー・アルバム。彼の表現は例によって重心が低く、スコアの読みも深く精密で、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団からとても美しい響きを引き出している。

ダニエル・バレンボイムがパリ管弦楽団で首席指揮者を務めた時期の1977年から81年にかけて録音した、ドビュッシー・シリーズの最初のアルバム。交響的断章は、長大な神秘劇のための音楽から弟子のアンドレ・カプレが編作を務めた。

トスカーニ指揮、NBC響による、ハイドンの交響曲集。第94番「驚愕」や第101番「時計」、協奏交響曲を収録（1946〜48年録音）。“交響曲の父”と呼ばれるハイドンの豊かな音楽を、鮮やかかつ優雅に演奏している。

初期の四重奏曲第1番と20年以上も離れている五重奏曲第1番。いずれもフォーレ特有のロマンティシズムが流れている。特に五重奏は底光りのした渋いロマンだ。ロジェとイザイSQが真に美しく演奏している。

小澤征爾指揮ボストン交響楽団ほかによるフォーレの劇音楽「ペレアスとメリザンド」、組曲「ドリー」などを収録したアルバム（86年録音）。優しく静謐な響きが美しいフォーレの音楽だが、小澤はそこに官能的な響きやドラマティックな展開を加えている

小澤征爾指揮、ボストン交響楽団による、プーランクを代表する宗教作品である「グローリア」と「スターバト・マーテル」を収録。ソプラノのキャスリーン・バトルを迎え、洒脱でありながら敬虔なクリスチャンであったプーランクの一面を表現する。

トスカニーニ指揮、NBC交響楽団による、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」、第6番「田園」を収録（1952年録音）。出だしから強烈な音が響く「運命」や明快な「田園」など、“トスカニーニ節”が楽しめる一枚。

トスカニーニ指揮、NBC交響楽団による、ベートーヴェンの交響曲第7番、第8番を収録（1951、1952年録音）。活力あるダンサブルなリズムで畳み掛けるような第7番と溌剌とした第8番で、明快なベートーヴェンの世界を堪能する。

トスカニーニの名盤コレクション。カーネギー・ホールでのセッション録音で、トスカニーニが発売を許可した唯一の「合唱」だ。トスカニーニの録音にかかわったジョン・ファイファー監修のリマスタリング。

トスカニーニの名盤コレクション。トスカニーニの録音にかかわったジョン・ファイファー監修のリマスタリングを使用。トスカニーニ晩年のライヴ録音で、トスカニーニのカンタービレ、情熱、推進力が堪能できる。

トスカニーニ指揮、NBC交響楽団による、モーツァルトの後期3大交響曲である第39番、第40番、第41番「ジュピター」を収録（1945〜1950年録音）。しなやかで高揚感あふれるトスカニーニならではのモーツァルトの世界観に浸る。

小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラによる、ラヴェルのオペラ「子供と魔法」を収録。2013年の松本におけるフェスティバルで行なわれた模様をライヴ録音。海外の名手らによるコミカルで色彩あふれるオペラの世界を楽しむ。

オペラ・アリアなどのヴァイオリン版でデビューしたファウリーシによる第2弾は、打って変わってヴィヴァルディの「四季」。楽章の合間に「鳥の歌」などちょっとした小品を挿入している。そそる一枚だ。

吹奏楽を一段低く見ているクラシック・ファンもいると思うが、実は吹奏楽作品には名曲も多々ある。本作は、そうした名曲をオーケストラに編曲して提供している。新たな発見、新たな美に気づかされるはずだ。

マクリーシュ率いる古楽アンサンブル＆合唱団ガブリエリ・コンソート＆プレイヤーズが、エルガーの傑作オラトリオを初演当時のオーケストラの響きで再現。透徹した譜読みと時代考証が、新たな世界を切り拓いた。

ヤノフスキ指揮、ドレスデン・フィルによる、シューマンの交響曲全集。メシアンの権威であり、ワーグナーやブルックナーなど幅広くレパートリーを持ち世界中で活躍してきたヤノフスキが、緻密なリーディングでシューマンと対峙する。

ノセダ指揮、ワシントン・ナショナル響によるベートーヴェンの交響曲全集。交響曲のロールモデルを作ったベートーヴェンの音楽を辿りながら“冒険”を重ね、予定調和に留まらない斬新なアプローチも垣間見せる。