2011年公開の映画『
ニーチェの馬』を最後に、56歳という若さで映画監督からの引退を表明した
タル・ベーラ監督が1994年に発表した映画「サタンタンゴ」が、製作から25年を経て、2019年9月に初めて劇場公開されることが決定。
2015年に世界的権威のある〈英文学賞ブッカー国際賞〉を受賞したクラスナホルカイ・ラースローの同名小説が原作の本作は、降り続く雨と泥に覆われ、活気のないハンガリーのある村を舞台に、死んだはずの男の帰還に惑わされ、さまよう村人たちを活写するドラマ。ベーラ監督が足かけ4年の歳月をかけて完成させた、上映時間7時間18分、全編約150カットという驚異的な長回しで描かれています。
ジム・ジャームッシュ、
ガス・ヴァン・サントといった映画監督たちに大きな影響を与え、スーザン・ソンタグが「7時間すべての瞬間が圧倒的で心を奪われる。残りの人生で毎年観たい傑作」と激賞した「サタンタンゴ」は、日本ではこれまで映画祭での上映のみだったものの、35ミリ・フィルムにこだわり続けてきたタル・ベーラが初めて許可した4Kデジタル・レストア版でこのたび劇場公開されます。なお、本作の4Kデジタル・レストア版は、2月7日(木)より開催される〈第69回ベルリン国際映画祭〉フォーラム部門にて初披露されます。
■「サタンタンゴ」
2019年9月に東京 渋谷 シアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町にてロードショー
監督: タル・ベーラ
脚本: クラスナホルカイ・ラースロー / タル・ベーラ
出演: ヴィーグ・ミハーイ / ホルヴァート・プチ / ルゴシ・ラースロー / デルジ・ヤーノシュ
原作: クラスナホルカイ・ラースロー
原題: Sátántangó
音楽: ヴィーグ・ミハーイ
1994年 / ハンガリー=ドイツ=スイス / モノクロ / 7時間18分
配給: ビターズ・エンド