アルジェリアのピアニストで作曲家、
ムスタファ・スカンドラニ(Mustapha Skandrani)がアンダルシア民謡の旋律をピアノで即興変奏した二つとない珠玉のアルバム『イスティクバルと即興』(1965年)。2012年にエム・レコードが復刻し、ロングセラー・ピアノ作品で知られるLP版が、新装丁を施し再プレスされ12月13日(金)にリリースされます。
アンダルシア古典音楽で西洋由来のピアノは末席、このスカンドラニが開拓したも同然の演奏法でその作品は異端扱いされたとのこと。それ以前のアンダルシア音楽のコンサートでピアノ独奏はありえず、「イスティクバル」(アンダルシア宮廷音楽の様式のひとつ)をピアノでやるなどは当時、物議をかもしたといいます。
アルジェリアの古典音楽は、スペインのアラブ・イスラム王朝が起源のアンダルシア宮廷音楽とトルコの古典音楽が混じりあい、西洋 / アフリカ先住民 / ユダヤ系の影響も受け、東西文化の統合が特徴とされています。「イスティクバル」は宮廷音楽の組曲様式「ナウバ(またはヌーヴァ)」の前奏曲で、幾つかのモード(型)があります。本作では、ひとつのモードをまず主題的に演奏・提示し、その後、変奏を行なって1セットとし、合計9セットのモードを収録しています。