坂本龍一が、2020年の活動と記憶の断片を収める「Ryuichi Sakamoto | Art Box Project 2020」を始動。
2020年3月、坂本龍一の1年の活動をまとめたコンプリート・アート・ボックス『Ryuichi Sakamoto 2019』を発売したことは記憶に新しいところ。“坂本龍一コンサート”をコンセプトに、2019年の公表楽曲を収録したLPの他、唐紙作品や肖像画、コンサートで実際に使用している愛用のお香を添え、まるで坂本のコンサートへ足を運んだ時の感覚を全身で感じることができる仕様に。細部までこだわり尽くしたボックスは、200点限定で販売。発売開始後すぐに完売しました。
そして今年も、プロジェクト名を「Ryuichi Sakamoto | Art Box Project 2020」とし、デザイナーに“現代における日本の文化創造”をコンセプトとして和食料理店「八雲茶寮」、和菓子店「HIGASHIYA」、プロダクトブランド「Sゝゝ[エス]」などを展開しているSIMPLICITYの緒方慎一郎を迎えて、坂本の1年の活動を収めるコンプリート・アート・ボックスの第2弾の制作・販売が決定しました。
同時に、特設ティザー・サイトがオープンになり、緒方慎一郎による本作品のコンセプトや背景などを語るインタビューも公開。インタビュー内では、どのような作品になる予定かについても触れられています。今作のマスターコンセプトを“凵(はこ)”とし、立体的な木製の箱を使用。箱を開けると引き出し状になっており、各段にLPなどが1つずつ収納されるようになっているとのこと。デザインコンセプトは“記憶の断片”とし、今作を形成する3つのキーワードとして“自然回帰”、“空(うつ)”、“はかなさ”を挙げています。このテーマ性を大きく担うのが、LPと共に同封される陶器の断片。坂本が絵付けをした陶器のお皿を割り、断片を同封するとともに、割る音を収録して、購入者特典の書き下ろし曲に使用する模様。
今後も制作に関わる関係者のインタビューなど、長期に亘る制作過程を伝えるべく記事が更新されていく予定です。また、commmonsのSNSでは、今年の作品の世界観を伝えるティザー・ムービーも公開されています。
Photo by zakkubalan ©2017 Kab Inc.