イングランド中部の工業都市ノッティンガム出身のジェイソン・ウィリアムソンとアンドリュー・フェーンによるパンク・デュオ、スリーフォード・モッズ（Sleaford Mods）が、3月10日（金）にリリースする最新アルバム『UK GRIM』よりドライ・クリーニングのフローレンス・ショウを迎えたシングル「Force 10 From Navarone」をリリース。あわせて、同曲のミュージック・ビデオが公開されています。

　労働者階級や社会に対する不満や怒りをDIYなパンク・サウンドとメッセージ性の強い歌詞とともに表現する代弁者、スリーフォード・モッズ。前作『Spare Rib』は全英チャート初週4位に輝くなど英国でカルト的人気を誇る彼らの最新作『UK GRIM』には、ジェーンズ・アディクションのペリー・ファレルとデイヴ・ナヴァロ、そして昨年初来日を果たしたドライ・クリーニングのヴォーカル、フローレンス・ショウも参加。さらに削ぎ落とされたミニマル音数の中で超骨太のビートが唸る、彼らのキャリア史上最もダンサブルな作品となっています。

　一方彼らは作品を通じて、庶民の人生、生活、そして現代の厳しい現実を見つめ、切迫感のあるリリックを用いて利己主義を貫き通す支配階級に抗議を訴えています。作品の中心にあるこの抗議のきっかけとなった原動力について彼らは、ザ・クラッシュやザ・ジャムといった先人たちと同様に、彼らの感じる怒りは周囲の人々や身近な場所に対する愛が支えになっているのだと話しています。

　今回公開された「Force 10 From Navarone」は、アンドリューによる切迫したビートとフローレンスの冷淡なヴォーカルが遊び心を持って絡み合い、ジェイソンのヴォーカリストとしての持ち味が発揮されたミニマルな一曲。ジェイソンは、楽曲について「俺たちはドライ・クリーニングの大ファンで、フローレンスがこの曲にぴったりだとわかっていた。彼女は本物で、そのたった一言で全体のストーリーを伝える方法で俺がウータン・クランから受けるようなインスピレーションを呼び起こす」とコメント。また、MVは、REMやジャーヴィス・コッカー、ジョックストラップのMVなども手掛けるエディー・ウィーランが監督を務めています。

　3月10日に世界同時発売となる『UK GRIM』の国内流通仕様盤CDには解説および歌詞対訳が封入。輸入アナログは通常盤に加え、数量限定でシルヴァー・ヴァイナルがリリースされます。