読めば読むほどに寿司が食べたくなる『小僧の神様』(著:志賀直哉)、お笑いブームを沸かせた『エンタの神様』(日本テレビ系にて放送中)、
ジャック・ブラック熱演!メヒコな感動が吹き荒れる『ナチョ・リブレ 覆面の神様』(全国ロードショー中)、冬が来れば思い出す「ロマンスの神様」(
広瀬香美)、V9の立役者・ドン川上こと「野球の神様」(写真は、川上さんと長島さん「きたかチョーさん まってたドン」)……神様いろいろあるけれど〜♪ ヒロシ! ぴょん吉! といった感じに、日本中、いや世界中のありとあらゆるシーンにおいて、絶大なる存在感を発揮している“神様”。はたして「ギタリスト」なるジャンルでの神様とは一体誰のことを指しているのでしょうか?

ギタリストのテクニックがかなり重要視されるであろう音楽ジャンル“HR/HM”を考えてみれば、速弾きからリフの組み立て方まで、これぞ!というズ太い音をかき鳴らす
リッチー・ブラックモア(
ブラックモアズ・ナイト/
ディープ・パープル/
レインボー)、ステキな笑顔とライトハンド奏法(タッピング)! そのアイディアは音楽の歴史を変えたとか変えなかったとかエドワード・ヴァン・ヘイレン、神様というよりもむしろ“奇才”が正しい
フランク・ザッパ門下生、クールな変態こと
スティーヴ・ヴァイ、完膚なきまでに追求されたそのスタイル、もはやエロスというよりほかない
イングヴェイ・マルムスティーン、どれだけ練習を積めばそうなるのか!? 切れ味鋭いプレイが魅力の
ジョージ・リンチ(
ドッケン/
リンチ・モブ)、ドリル奏法(まんまドリルでギターを弾く)も今や懐かしい
ポール・ギルバート(
レーサーX/
Mr.BIG)と、数え切れないほどの該当者候補。
最近のブライテスト・ホープでいえば、完全に人という存在を超越した指さばき/手さばき、速い/旨い/ステキ! 見事なる三本柱をその体に叩き込んだハーマン・リ&サム・トットマン(
ドラゴンフォース)!……とまるでトップ・アスリートのごとく、自由かつ奔放な進化をとげるHR/HM。もはやこのジャンルそのものが“ギターの神様”なのではないかと思うことしばし。
ギタリストというよりも、いちアーティストとして革新的な活動を続けているお方といえば、
ソニック・ユースの中心人物にして、変則チューニングの申し子
サーストン・ムーア。オルタナ世代に多大な影響を与えたフェンダー・ギターを持ったシルエット、ノイズとセンチメンタルがせめぎあったサウンドに持っていかれてしまった熱狂的信者も多数。
サーストン・ムーアの存在感に共鳴するアーティストといえば、自然と浮かんでくるのは日本の
山本精一。関西アングラ・ロックを出発点に、
BOREDOMS、
ROVO、
MOST、
YA-TO-I、
羅針盤、
想い出波止場、
赤武士……一度だけのユニットを入れてしまえばキリがない、振り幅広くも節度をわきまえた轟音ギターには驚かされるばかり。

またその轟音と深みのある響きで“シューゲイザー”なるジャンルまで産み落としたケヴィン・シールズ(
マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)、パンク〜R&B〜ソウル〜ジャズとその経歴にはリッケンバッカーが欠かせない
ポール・ウェラー……。どこをどう見渡しても個性に富んだ名キャラクター揃いのギタリストたち。船頭多くして……なんてことわざもございますが、No.1よりもオンリー・ワン主義といえるこの世界に、優劣うんぬん関係なし! 『マイボス マイヒーロー』とはよく言ったもの、みなさん独自の“マイ神様”を見つけていただければこれ幸いなのではなかろうかと。後はひたすら道具の研究、運指の練習など、日々“マイ神様”に近づくために励めば万事解決! のハズ!

そんな曖昧な結論では物足りない貴方へ贈るのが、そのものズバリDVD
『Guitar Gods〜ギターの神様たち』(AEBW-1004/現在は廃盤)。由緒正しきRHINOリリースということで、その中身をみると、60〜70'sに大きく進化をとげたロック・ミュージックにおいて、欠かすことのできないビッグ・ネームが次々と登場。ヒッピー・ムーヴメントを先導した
ジェリー・ガルシア(
グレイトフル・デッド)、速弾きの
アルヴィン・リー(
テン・イヤーズ・アフター)、奔放なスライド・ギターがまぶしい
ジョニー・ウィンター、
ジェイムス・ギャングや
イーグルスでのハードなプレイが嬉しい
ジョー・ウォルシュ、ウィンドミル奏法で世界に衝撃を与えた
ピート・タウンゼンド(
ザ・フー)、そして誉れも高き“世界4大ギタリスト”の称号に輝く、
ジミ・ヘンドリックス、
エリック・クラプトン、
カルロス・サンタナ、
ジェフ・ベック! 新しき時代の扉を開けた先駆者の方々こそが“神様”の称号にふさわしいのかもしれませんね。