ギルガメッシュ(Visual) 2012/02/06掲載(Last Update:12/02/07 11:52)
さる2月3日(金)、「DANGER CRUE」が仕掛ける新たなライヴ・イベントとして立ち上がった<J-ROCK EXPLOSION 2012 華麗なる激情-Splendid Violent Emotion->の旗揚げ公演が東京・新宿LOFTにて開催! スペシャル・ゲストの
ギルガメッシュを中心に、今乗りに乗っている若手ビジュアル系バンドが揃ったこのイベントはまさに“華麗さ”とその確かなパフォーマンスの“激しさ”が混在した、タイトル通りのスタートを切りました!
終演後には、早くも第2回、第3回の開催が発表。第2回は4月13日(金)に、第1回と同じく新宿LOFTにて、
ALSDEAD、GALEYD、MoNoLith、
Para:noir、DCR ALL STARSという出演者に加え“and more”としてさらにアーティストが追加される模様。第2回には「新進気鋭のVisual系バンドによるガチンコバトル第2弾!!」というキャッチコピーもつけられており、1回目以上に熱い戦いが繰り広げられそう! そして第3回は、7月28日(土)に恵比寿LIQUIDROOMで開催。詳細は後日発表となりますので、こちらもお忘れなく。
J-ROCK EXPLOSION 2012 華麗なる激情-Splendid Violent Emotion-
2012. 2. 3 新宿LOFT
〜 オフィシャル・レポート 〜 2012年2月3日、DANGER CRUEが満を持して仕掛ける新たなイベントが、新宿LOFTにて産声を上げた。「華麗なる激情」と名付けられたこのイベントには、激しいサウンドと華麗なステージングを見せつける新進気鋭のバンドが集まった。第1回目の出演者は、
Administrator、ALSDEAD、Para:noir、カメレオ、そしてギルガメッシュである。
今回参加したバンドは、ハードコア・メタルなどのハードかつテクニカルな側面をはじめ、多種多様な音楽的要素を取り入れた新進のネオ・ヴィジュアル系バンドであり、そのシーンの中核にまさにこれから飛び出していく存在である。そんな期待渦巻く会場を埋め尽くすファンとともに、新たなイベントの幕が切って落とされた。
華やかなSEと共に登場したトップバッターはカメレオ。揃いの衣装に身を包み、電飾をあしらったポップな出で立ち。その演奏も華やかである。HIKARU.(vo)は観客をあおり、独創的な歌詞をメロディアスに歌い上げる。Daisuke(g)とTakashi(g)が彩り鮮やかなバッキングとメロディを奏で、Kouichi(b)とTakeshi(ds)はハネるリズムを会場に届け、観客もそれに応えてジャンプ、ヘッドバンギングと全開で楽しんでいる。華やかなカメレオ・ワールドを展開して、最後の曲はなんと「吉開学17歳(無職)」! 初期のシドの楽曲のカヴァーである。カヴァーを持ってきたことにも驚いたが、この曲が聴けるとは、デンクルファンにとっては予想外の嬉しさだっただろう。わかりやすいメロディの中に潜む“華”と“毒”。先鋭的で、かつ“面白いこと”を追求していくと語るカメレオ。これからどんなことを見せてくれるのか、楽しみである。
興奮冷めやらぬ中、続いて登場したのは ALSDEAD。これまで米国のライヴ・イベントにも参加してきた彼らもまた、経験豊富なライヴ・バンドである。その演奏はシンプルかつストレート。MAKI(vo)は、歌い上げるメロディから攻撃的なシャウトまでをシームレスに使いこなす。沁(g)はシンプルなリフで曲のグルーヴを作り出し、陽佑(b)がガッチリと重いリズムを刻む。そして、刹亞(ds)の気持ちあふれるアグレッシブなドラミングが印象的だった。中盤で披露したのはムックのカヴァーで「流星」! 会場にからも大きなどよめきが。このイベントでは、それぞれのバンドが先輩アーティストの曲をカヴァーするという、楽しく嬉しい展開を見せてくれると言う。ALSDEADのサウンドは、ヘヴィかつタイトな演奏に、印象的なメロディを展開する心地よいロック・チューン。ファンと一緒に最高の空間を作りたいと語る彼ら。ALSDEADの新しい音、そして活動に期待が高まる。
イベントはまだまだ続く。次に登場したのはAdministrator。多くのライヴを精力的にこなす彼らにとって、ライヴハウスはその本領を発揮できる場所である。そのサウンドは、ハードなヴィジュアル系サウンドと共に、メロディアスなフレーズが印象的な上質のロック・チューン。Takuya(b)と龍(ds)が要となるリズムを作り出し、芥(vo)はある時は伸びやかなメロディを、ある時は攻撃的なシャウトを聴かせてくれる。そして、所狭しとアクションを見せる 公佑(g)がステージに華を添えていた。観客との掛け合いを楽しみながら、ステージを進める彼ら。中盤、「ノッてない奴はケツを蹴り上げるぜ!」と叫んで始まったのは 44MAGNUMのカヴァー「STREET ROCK'N ROLLER」! <JACK IN THE BOX>でもおなじみのこの曲を、アグレッシヴに演奏する彼らの姿は活き活きとしていた。終盤、定番の楽曲に合わせて会場でアクションを楽しむファン。そしてそれに一緒に楽しむ彼ら。ファンはこのバンドを一緒に発想していくメンバーだということを感じて欲しいと語る彼ら。ファンと一緒に成長して行く彼らは、どんな進化を見せてくれるのか。

新進のバンドとしては最後に登場したPara:noir。先日のワンマンライヴで、4月での活動終了を発表した彼ら。茜(vo)は、「お前らにきちんと話さないといけないと思った。でも、しめっぽくなんか行かないし、お前らもそうだろ!」その言葉通り、ステージはPara:noirの世界が全開であった。相沢 翔(b)と暁-satoshi-(g)が作り出す圧倒的なサウンドと音圧、そこに絡んで行く悠哉(g)の華やかなサウンドワーク。そして、感情が擦り切れるほどのシャウトを叩きつける茜。全員が“今”の Para:noirを全力で表現していた。中盤、Para:noirはどんなハードなカヴァーを見せてくれるのか、と思う気持ちを見事に裏切るように選んだのはシドのカヴァー「紫陽花」! しかし、この曲でヴォーカリストとしての茜の実力を見せ付けることになったのはさすがである。そして今の Para:noirをよく表している「Amaryllis」と続く。そして 最後の曲「$how time in the [xxx]」でファンと一緒に見せたパフォーマンスはまさに“圧巻”の一言であった。誰も言葉にはしない、いや、言葉にはできない思いをこの瞬間にぶつけ合っていたように思う。Para:noirのライヴは、4月30日 SHIBUYA O-WESTでのワンマンライヴを含めてあと数回である。「今」の Para:noirを、そして彼らにしか表現できないステージを見届けて欲しい。
そして最後に登場したのは、もはやこのシーンでは貫禄も漂うギルガメッシュ。昨年末の<JACK IN THE BOX 2011>では、全曲を新曲で構成し、また、この2月から3月にかけて<東京Sadistic〜ぶっとおし13days〜>という13日間連続のライヴを仕掛けるなど、自他共に認めるサディスティックなバンド・ギルガメッシュ。そのステージはさすがであった。登場前の大歓声。そして1曲目にミドルテンポの曲を持って来るのも余裕のなせる技か。徐々にハイテンポに持っていくギルガメッシュのステージに、ファンもしっかりと掛け合いで応え、会場の一体感は完璧であった。
「いつも後輩みたいだったギルガメッシュも、今日は先輩としてブチかましてやるぜ!」と叫ぶ左迅(vo)は圧倒的なシャウトで、文字通りサディスティックに攻める。弐(g)はテクニカルなリフを一心不乱にステージから届け続ける。愁(b)は身体全身に届く重低音を響かせ、Яyo(ds)がにこやかに、しかし全体を引っ張るビートを叩き出す。国外でも活躍して経験を積むギルガメッシュのステージは、今日出演したバンドに刺激となったに違いない。それほど迫力あるステージであった。
ギルガメッシュのアグレッシヴなステージで締め、<華麗なる激情>は幕を閉じた、かに見えた。もちろんかかるアンコールの大歓声。まず左迅が一人登場し、最後はセッションで締めると言う! 最後のセッションは、ギルガメッシュの代表曲「evolution」を、vo:左迅、g:公佑、g:沁、b:相沢 翔、ds:Takeshiと、出演バンド全てからメンバーが参加してセッションを行なうという心憎い演出。会場のファン全員がメンバーと一緒に叫び、飛び跳ね、この最後のステージに熱狂していた。この時、会場のあらゆるところから感じられたのが“期待”“これから”“未来”という思いだった。この日集まったファンも、何かの始まりに参加した、そんな感覚を味わい、楽しんだことだろう。
こうして第1回目の<華麗なる激情>は幕を閉じた。イベント全体の姿から“DANGER CRUEが仕掛ける新たなイベント”の意味が見えたような気がした。若手バンドによる先輩アーティストのカヴァー、予想できない組み合わせによるセッションなど、<JACK IN THE BOX>、そして天嘉(DANGER)を思い起こさせる。新たなシーン、新進のバンドを育て、ファンと一緒にシーンを作りあげていく、そんな DANGER CRUEの原点を感じることができた。
そして終演後、早くも<華麗なる激情>の第2回、第3回の開催が発表された。第2回は4月13日(金)新宿LOFT、第3回は7月28日(土)恵比寿LIQUIDROOMで開催される。今回参加したバンドが見せるであろう驚くべき成長と、ファンとシーンに新たなメッセージを送る DANGER CRUEのイベント「華麗なる激情」の今後に注目して欲しい。そこには、初期衝動と熱い息吹が渦巻いていることだろう。(文:大泉 繁、撮影:HAYATO)