アメリカの作家、テッド・チャンの短編小説を基にしたSF映画「メッセージ」が5月19日（金）より全国でロードショー。本作に登場する謎の飛行物体の飛行シーンを収めた本編映像が公開されています。

　第89回〈アカデミー賞〉で作品賞、監督賞、撮影賞など8部門にノミネートされた本作は、主演のエイミー・アダムス扮する娘を亡くした過去を持つ言語学者の“ルイーズ”が、巨大な球体型の宇宙船に乗って地球に現われた知的生命体からのメッセージ解読に挑むSF作。監督は映画「ブレードランナー 2049」の公開も控えるドゥニ・ヴィルヌーヴが務め、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカーらが出演しています。

　公開された本編映像は、ルイーズたちが飛行物体の近くにあるベースキャンプから撤退するか留まるか議論する緊迫した場面からスタート。その後、地鳴りとともに空中に浮かんでいく飛行物体の姿と、それを呆然と見上げる人々の様子が映し出されています。一連のシーンに関して、撮影監督のブラッドフォード・ヤングは「“もし人間がこれまでエイリアンとまったくコンタクトをとったことがなかったら？”と、一歩退いているんだ。地球上の人間の生活、そしてエイリアンの知能、両者が“いかにシンプルで未熟であり得るか”という新鮮な視点を意識したんだ」と撮影の意図を語っています。また、半月型という独特な形の飛行物体に関してヴィルヌーヴ監督は「この飛行体にはモデルがある」とコメント。「当初から、小石のような卵型の宇宙船にしようと考えていた。今までにも見たようなものであり、それほど不吉な感じも奇妙な感じもしないと思ったからね。そして太陽系内の軌道を公転しているエウノミア（別名:第15番小惑星）という小惑星を参考にして形を決めたんだ」と語っています。