世界一ゴージャスなバレエ、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)がいよいよ本日開幕! それを前に、20日都内にて記者会見が開かれました。
芸術監督のケヴィン・マッケンジーをはじめ、デイヴィッド・ホールバーグ、ジリアン・マーフィー、マルセロ・ゴメス、
パロマ・ヘレーラ、ホセ・カレーニョ、
ジュリー・ケント、
アンヘル・コレーラ、シオマラ・レイエス、ヴェロニカ・パールト、コリー・スターンズ、
加治屋百合子、ダニール・シムキンが出席。スター・ダンサーが勢揃いした豪華な会見になりました。
はじめにケヴィン・マッケンジーが以下のように述べ、ダンサーたちからも日本へのお見舞いのコメントが続きました。
「来日できたことを嬉しく思います。震災に見舞われ、辛い日々を過ごされている日本の皆さまに、バレエという芸術でひとときの幸せな時間を過ごしていただけたら。“希望”や“期待”を、ABTがアメリカを代表してお届けできることを大変光栄に思います」 ABTの魅力は、なんといっても豪華なスター・ダンサーたち。個性豊かなスター集団を束ねる上で苦労はないか? と問われたマッケンジーは、次のように答えています。
「国境を越えて世界中から集まったダンサーたちの共通言語は“バレエ”です。お互いのバックグラウンドや練習方法を尊敬し合って、アメリカン・スタイルのバレエを作り上げることができたらと思っています」 今回の来日公演は、ABTの看板演目である『ドン・キホーテ』、永遠の名作『ロミオとジュリエット』、新作も披露される『オープニング・ガラ』と『クロージング・ガラ』の4演目。
「『ドン・キホーテ』は私がいちばん気に入っている演出でお届けします。ABTの看板にふさわしく、エネルギーに満ちあふれたアメリカらしい作品になりました」(マッケンジー) ホセ・カレーニョは、この来日がABTとの最後の公演になるとのこと。
「プロのダンサーとして25年。ABTを退団する年に来日できたことを、とても嬉しく思っています。退団をたくさんのファンや、ABTの仲間たちが惜しんでくれて、僕はとても幸せです。ABTを去るのは寂しいけれど、僕の踊りへの愛は変わらないし、また違ったバレエへとの向き合い方ができるのではないか、と思っています」 ジュリー・ケントは、今年がABT入団25周年を迎えます。
「オーディションをしたのが、つい昨日のようです。ABTの特徴はファミリー感だと思います。日本へは何度も来ているので、今回もホテルに着いて最初に思ったことは“我が家に帰ってきた!”ということです。皆さん、ぜひ公演をお楽しみください」 パロマ・ヘレーラはABT入団20周年とのこと。
「小さい頃はABTのビデオをアルゼンチンで観て、憧れを抱いていました。入団してからは、毎日ABTで踊れる幸せをかみしめています。私にとって最初にツアーに出たのが日本で、16歳のときでした。そういった意味で、日本には特別な思いを抱いています」 今回の公演で唯一の日本人ダンサー、加治屋百合子にも注目が集まっています。
「遠いニューヨークから日本の震災のことをテレビで知り、胸が苦しくなっていたのですが、バレエ団の皆がいち早く“日本をサポートしたい”と言ってくださいました。こういった形で日本に戻ってこられて本当に嬉しく思います。この気持ちは言葉にならないので、踊りで表現したいですね。アメリカのパワーを日本に持ってきましたので、ぜひ公演を楽しんでください」 公演は7月21日より東京文化会館にて。しばし現実を忘れて、夢のようなひとときを過ごしてみてはいかがでしょう?