世界が賞賛する
青山真治監督4年ぶりの新作、ロカルノ国際映画祭で金豹賞(グランプリ)審査員特別賞を受賞した『東京公園』が、台湾で開催中の<台北金馬映画祭>に出品。11月13日、台北市内のホテルにて行なわれた記者会見では、青山真治監督と
三浦春馬がスペシャル・ゲストとして登壇しました。
青山監督が「こんにちは青山真治です。よろしくお願いします」と北京語で挨拶したのに続いて、三浦春馬が登場。「こんにちは、私は三浦春馬です。今日は来てくださって、どうもありがとうございます」と北京語で挨拶すると、会場からは拍手が沸き起こる!
監督は、「台湾の皆様には本当に感謝しております。もともと台湾が好きでしたが、東北の震災のあと多額の寄付金をいただき、今は単に好きより、もっと身近な存在に感じております。僕は、震災の日、『東京公園』の仕上げで録音スタジオにいて大変な恐怖を感じました。こんな状況の中で映画を作っていて本当によいのだろうかとも思いましたが、やはり、これが僕のしなくてはならないことだと感じ、『東京公園』を完成させました。こうして台湾の皆様に見ていただけることを嬉しく思います」と挨拶。
「監督からみた三浦さんはどんな役者さんですか」という質問に対して、青山監督は、「皆さんが考えているよりも、ずっと大人だと思います。でも、私みたいな汚れた大人でなくて、本当に生まれながらに綺麗で心から純真な方だなという印象でした。光司は、この人しかいないな、と思えた。実は、撮影の期間中ずっと禁酒していたのです。とても綺麗な方なので、それくらいして、僕も綺麗にならないと撮れない、と。でも、撮影が終わって二日後に飲み始めて、それから今日までずっと飲んでいます」と会場を笑わせる!
「女性3人と不思議な関係性をもつ光司ですが、美咲(
小西真奈美)とのキスシーンはどうだったのですか」という記者からの質問に対し、三浦が、「監督から、キスシーンはフレンチキスのあとで一度カットをかけるからと言われていたのですが、ずーっとカットがかからなかったんです。でも役者として自分で演技を止めることはできない。小西さんとアイコンタクトというか、テレパシーのように探り合って演技を続けました。そのカットがそのまま映画に使われています」と撮影時のエピソードを披露。すかさず監督が、「(一度カットをかけると)言った記憶がありません。きっと、僕もそのシーンを撮るのが恥ずかしくて、もしかしたら言ったのかもしれませんが。記憶にないんです」と語り、三浦は、「監督にはめられたのかと思いましたが、その空気感が、映画の中で素敵なシーンになっています」と続けました!
会見は終始なごやかなムードで行なわれ、司会者から「自分のチャームボイントはどこですか?」と訊かれた三浦は、少し考えて「長いまつ毛?」と応えると、司会者は「爪楊枝が乗るくらい長い?」と質問! すぐに会場に爪楊枝が用意され、実際にまつげに爪楊枝を載せてみるという台湾らしい一場面も。最後に司会者から台湾の印象について訊かれと、「500人もの方が、空港で到着を待っていてくれていました。そのファンの方やメディアの方の数に驚き、そして優しく出迎えてもらえて本当に嬉しいです」と三浦は感謝の気持ちを語りました。このあと2人は上映会場での舞台挨拶にも参加、ここでも、場内満席のファンたちからの熱い声援を受けています!
なお、『東京公園』は2012年1月27日に
DVDが発売。特典映像には、メイキング・ドキュメンタリー、未公開シーン、ロカルノ映画祭リポートなど、映画の舞台裏やキャストの素顔も収録。台湾では11月18日より公開され、台湾訪問が台湾の4大新聞(AppleDaily、自由時報、中国時報、聯合報)に大きく取り上げられるとともに、映画の内容も高い評価を受けているとか! 東京での公開から、ロカルノ映画祭受賞、そしてアジアへと感動が広まっている『東京公園』、ぜひチェックを。