今まさに充実の時を迎えている指揮者の
ケント・ナガノ(Kent Nagano)。
モントリオール交響楽団、バイエルン国立歌劇場、バークレイ交響楽団、バークレイ・アカデミー・アンサンブルの音楽監督を兼任、一流オーケストラからの客演も数多く行ない、評価を高めています。
そんなナガノが、バイエルン国立歌劇場のオーケストラであるバイエルン国立管弦楽団を指揮した新作
『ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」[1874年第1稿]』(SICC-10078 税込2,940円)が4月22日に発売されます。
ナガノは2008年にSONY BMG Masterworksとのレコーディング・プロジェクトを発表、その第1弾として
『ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」「エグモント」&「ザ・ジェネラル(司令官)』をリリースし、斬新な解釈で話題を呼びました。
この第1弾はRCA Read Seal(BMGジャパン)からのリリースでしたが、第2弾である今作より、レーベルをSONY CLASSICALに変えてのリリースとなります。
新作のポイントは、まずバイエルン国立管弦楽団との初録音であるということ。2006/2007年シーズンからバイエルン国立歌劇場の音楽監督を務め、就任後2シーズンを経て、ますます関係性を深めています。ドイツ名門の伝統を守りつつ、ナガノがどのように新たな風を吹き込んでいるかが注目です。
そしてもうひとつのポイントは、ブルックナーの交響曲第4番でよく使用される第2稿ではなく、珍しい第1稿による演奏であるという点。つまりブルックナーが最初にこの曲を構想した楽譜で演奏しています。「ロマンティック」はブルックナーの中でも特に人気の高い有名曲ですが、ふだん聴き慣れた第2稿とはまったく違う箇所も多い第1稿を聴いて、驚かれる方も多いことでしょう。
気鋭の指揮者が見せるブルックナーの新しい世界、興味津々です。