フランソワ・トリュフォー 2003/08/27掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
今年の5月に回顧上映が行われ、今も絶えず熱心なファンを世界中で生んでいる名匠、
フランソワ・トリュフォー。彼の名前の響きを聞いただけで『大人は判ってくれない』、『突然炎のごとく』など名画の数々が瞼の銀幕に浮かんできます。
フランスのヌーベルヴァーグ期には数多くの才能が生まれましたが、カイエデ派のトリュフォーは、とりわけ自身の体験を色濃く作品に投影する作風が有名ですね。中でも処女作『大人はわかってくれない』から登場した、トリュフォーの分身とも言えるアントワーヌ・ドワネル少年を主人公にした“ドワネルもの”は、78年の最終編『逃げ去る恋』まで全5編も制作されています。
そこでニュースですが、トリュフォーの没後20年を記念して、彼が残したラブ・ストーリー14編に充実した映像特典を加え、『フランソワ・トリュフォー DVD-BOX〜14の恋の物語』と題したDVDボックス全3巻が11月〜来年にかけて順に発売される事になりました! まず第1弾の
BOX-1(PCBH-60001 \18,000(税込))が11月6日に発売されるのですが、このBOX-1には上記した『大人は判ってくれない』から全5編の“ドワネルもの”が全て収録された内容になってますので、このシリーズでも特に興味深い、ファンとしてはまさに“欲しかった”一箱では無いでしょうか? ドワネルを生涯通して演じたジャン・ピエール・レオの成長を楽しみながら、通して見てみてはいかがでしょうか?
BOX-1の収録内容
【DISC 1】
『あこがれ』
南フランスの田舎町を舞台に、大人の女性に憧れる少年と、彼女の悲しい恋の行方を描いた短編
『大人は判ってくれない』
トリュフォーの長編処女作で、言わずと知れた少年映画の金字塔。ドワネルシリーズの第一作で、ジャン・ピエール・レオーのタートルネックが印象的。
【DISC 2】
『二十歳の恋』
4人の監督の競作で作られた異色オムニバス『二十歳の恋』(写真は小島麻由美の同名作品)からの一作で、ドワネルシリーズの第2作。日本からは今をときめく?
石原慎太郎監督による作品も収録。が、やはりトリュフォー作が1番優れているのは言うまでも無い。
『夜霧の恋人たち』
ドワネルシリーズ第3作。除隊となり、昔の恋人を訪れるドワネル。別れたはずのふたりにまた新たな恋の予感が芽生える。トリュフォー自身の体験が重なる。
【DISC 3】
『家庭』
ドワネルシリーズ第4作。家庭と言う日常の中で育まれる愛を描いた印象的な小品。
『逃げ去る恋』
感情が爆発し列車を止めるシーンが胸に響く、ドワネルシリーズの完結編。その後のドワネルが、どんな人生を歩むのか想像するのも楽しい。
<今後のリリース予定>
※2004年1月7日発売予定
『フランソワ・トリュフォー DVD-BOX〜14の恋の物語』BOX-2
『ピアニストを撃て』
『終電車』
『隣の女』
『日曜日が待ち遠しい』
※2004年3月3日発売予定
『フランソワ・トリュフォー DVD-BOX〜14の恋の物語』BOX-3
『突然炎のごとく』
『恋のエチュード』
『柔らかい肌』
『私のように美しい娘』(初DVD化)