ローファイ・エレクトロニック・ユニット“The Cucumbers”や、さまざまな国の音楽のカヴァーや即興演奏を主体とするポップ集団“Nolens Volens”なども率いるShizka Uedaが、デビュー・アルバム『a small sun』を11月29日（水）にレーベル「Accretions」よりリリースします。

　神奈川県出身、兄のレコードコレクションに囲まれ、さまざまなジャンルの音楽を吸収して育ったShizka Ueda。そのソロパフォーマンスは、ギターと歌にサンプルやループを重ねたユニークなスタイルです。栃木県に拠点を置き活動しているが、2018年にライヴとレコーディングの場を東京、ニューヨーク、ミシガンにも拡大。“The Cucumbers”、“Nolens Volens”を率いる一方、臨床心理学者として心理学と音楽に関するエッセイを書き、研究仲間たちと共著で『ホロコーストから届く声』『家族のおわり、心のはじまり』（左右社）などを出版しています。

　今回リリースされるデビュー・アルバムは、レコーディングを行なった米ニューヨークとアナーバーの地元の即興音楽家達とのインプロヴィゼーション・セッションを集めたもの。リリックは日々心理臨床活動を営むShizkaの世界観を表しており、訥々と歌うファルセット・ヴォイスにSSCのサンプルが掛け合わされ、アヴァンポップな仕上がりとなっています。自然音と演奏のコラージュに夢とリアルの重複したストーリーが描かれる「hidamari」、生活音との重なりに少年期のノスタルジーが立ち上がってくる「夕立」など、Shizka Uedaの柔らかで幽玄な歌唱が印象的な楽曲に加え、日用品や玩具なども含まれるさまざまな楽器音から構成され、時にリチュアリスティックに、時にコミカルに展開し、アルバム空間を緩やかに充溢する即興セッションが合間に挿入される全11曲。ミックスは、本作でギター、ベース、チェロ、ヴォイス、パーカッションで参加するSean Schuster-Craigが担当しています。