テリー・ライリーを父に持つギャン・ライリーと、2005年のアルバム『Cripple Crow』共同プロデュースをはじめ、長年の盟友であるデヴェンドラ・バンハート、ノア・ジョージソンのトリオによる新たなコラボレーション・プロジェクト、ハグ(HUG)。特別編成トリオとして幾度か来日公演も行ない、夢見心地で温かく会場を包み込むような演奏を披露してきた3人が、ついにハグとして、セルフタイトルとなるデビュー・アルバムを発表。国もジャンルも超越する多彩なリリースで多くの音楽マニアを魅了し続けてきた「Luaka Bop」から9月11日(金)に世界同時発売されます。あわせて、先行シングル「Cow With Half Moon Parasol」もヴィジュアライザーとともに公開されました。
自然な流れに身を任せるように、オーガニックに紡がれた本作『HUG』は、旧知の3人が童心に還り、ピュアな好奇心のもと生み出したもの。同時に、独立したアーティストでもある彼らの奥深さや親密で内省的な側面も併せ持ち、アンビエントな要素や時には謎めいた瞬間も表現。デヴェンドラ、ギャン、ノアが交互にリードを取りながら、各楽曲はフォークの伝統とジャンルを横断しながら溶け込んでいきます。今回先行公開された、アルバム冒頭曲「Cow With Half Moon Parasol」は、鳴り響くカエルの声から始まりますが、他にもインドの聖なる丘やベネズエラとコロンビアを流れる川など、トリオにとってそれぞれ意味を持つ固有の場所における環境音が、本作のサウンドスケープを彩っています。
アルバム自体は3週間でまとまったものの、その後も3人が長い時間をかけて本作と向き合ってきたことを示す痕跡が、各トラックのあちこちに散りばめられています。ラストの曲には、ノアとデヴェンドラが20年前、まだヴェニス・ビーチで共に暮らしていた頃に作ったループを使用。それは、これまでどう完成させればいいかわからなかった、ある曲の断片だったとのこと。そしてアルバムのラストには「Well I went down…!」と叫ぶ声がかすかに聴こえ、新たなプロジェクトの予告ともとれる、未完成の断片を残して幕を閉じます。