ジョー・サンプルの前作『ザ・ピーカン・トゥリー』は本当に良かった！　自己のルーツに帰ったと自ら語っていたように、ドラムにジェイムズ・ギャドソンを加えたサザン・テイスト溢れる演奏は、あらためてコンテンポラリーに潜む黒人音楽の懐の深さを感じさせてくれました。カサンドラ・ウィルソンの『ベリー・オブ・ザ・サン』など、表街道のジャズ界で、ディープソウル・アルバムが作られるのは、R&B好きには嬉しい傾向ですよね！

　さて、そんな『ザ・ピーカン・トゥリー』にひっそりと参加した新人のフィメール・シンガー、リズ・ライトが5月13日に米“Verve Records”からアルバム『SALT』（写真）でデビューします！　レイラ・ハサウェイならいざ知らず、ジョー・サンプルのアルバムを買うジャズ・ファンが、この黒人娘の名など知るはずも無く、誰もが「誰？」と思った噂のあの娘です。昨年のジョー・サンプルの来日公演で、セクシーな黒いドレスに身を包み、裸足で唄う彼女の姿を観た小生もデビューを心待ちにしていました！　プロデュースは何と御大トミー・リピューマ！　これはもう新たなヴァーヴ・スターとして歓迎しましょう！

　きっと出る!!　日本盤のリリース情報は後日改めて。