ドイツ初のパンク・バンド“メイル”のメンバーだったユルゲン・エングラーとベルンヴァルト・マラカの2人に、のちに
プロパガンダを結成するラルフ・デルパーらが加わり、1981年にデビューしたバンド、
ディー・クルップス(Die Krupps)の初期の4作が、日本ではじめて公式リリースされます。1981年のデビュー・アルバム『
鉄工所交響曲』、同年のEP『
真の労働・真の報酬』は12月23日(金)、1982年の『全速前進』と1985年の『死亡遊戯』は2023年1月27日(金)の発売。
ユニークなインダストリアル・サウンドが後の音楽シーンに多大な影響を与えた1stアルバム『鉄工所交響曲』は、カンのインナースペース・スタジオで録音され、
コニー・プランクのスタジオでミックスされたもの。2022年最新デジタル・リマスタリングによるクリアーなサウンドで聴くことができます。ボーナス・トラックとして、1980年にスタジオ・レコーディングされた「Stahlwerksymphonie / Ur-Werk」を収録。メンバーの証言をもとにした詳細なライナーノーツ(日本語 / 英語)と写真を多数掲載したブックレットが付いています。
EP『真の労働・真の報酬』は彼らの代表曲「Wahre Arbelt - Waher Lohn」を収録する2曲入り。1981年にツィックツァック・レーベルからリリースされ2万枚の売り上げを記録した本作は、シーケンサー・ビートと金属の打撃音を融合させ、社会的ヒエラルキーに言及した80年代ドイツ音楽シ−ンを体現したアンセムとして知られています。この曲はまた、89年に英国の
ニッツァー・エブのサポートのもと「ザ・マシナリーズ・オブ・ジョイ」としてリメイクされ、後年のエレクトロ・ボディ・ミュージック・シーンの源流のひとつとなりました。日本では、
電気グルーヴがこの歌詞の一部を意訳した曲名の「俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ(甲)」「俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ(乙)」を1991年に発表しました(アルバム『UFO』収録)。
また、Suezan Studioのウェブサイトでは、非売品の特典CDが付く『全速前進』と『死亡遊戯』の2タイトル・セットが発売されます。