作曲家・菅野よう子が全編音楽を手がけた、実写版『カウボーイビバップ』に続きNetflixでは2作目となる、2023年1月12日（木）より全世界独占配信のドラマ『舞妓さんちのまかないさん』のオリジナル・サウンドトラックが、菅野よう子のレーベル「Captain Duckling Records」よりCD版、配信版、配信版 Extra Track ver.としてリリースされることが決定しました。

　原作は第65回小学館漫画賞を受賞し、累計発行部数270万部を超える小山愛子による大人気コミックで、2021年にはNHKでアニメ放送も始まり幅広い層の支持を集めている『舞妓さんちのまかないさん』。京都の花街を舞台に、舞妓さん達が共同生活を営む屋形（やかた）の“まかないさん（＝ごはんを作る仕事）”となった主人公・キヨが、青森から一緒にやってきた親友であり舞妓・すみれとともに花街で暮らしていく日常を、華やかな芸舞妓の世界と美味しいごはんを通して綴る物語です。

　そんな大人気の原作を全9話のNetflixシリーズとして是枝裕和が総合演出・監督・脚本を務め、川村元気が企画を担当。屋形のまかないさんとなるキヨを森七菜が、舞妓として“百年にひとりの逸材”と将来を期待されるすみれを出口夏希が演じます。

　是枝監督とは『海街diary』以来2度目、川村元気とは初のタッグとなる菅野は、東日本大震災後「花は咲く」、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』といった作品を発表していますが、コロナ禍やウクライナ戦争といった不安定なニュースが続く中、今回は、あらためて見直される“何気ない日常”をテーマに制作。菅野は本作を作るにあたり、主人公が祖母と暮らした青森・十和田や主な舞台となる京都・祇園に足を運び、そこで体験した日本の食文化と花街での舞妓修行の様子を音で繊細に表現しつつ、和楽を異国の楽器で捉え直すような切り口で音楽にしつらえたそうです。

　また、本作の監督には、是枝裕和以外に3人の若手監督、津野愛、奥山大史、佐藤快磨が参加していますが、それぞれの監督たちと綿密に話し合ってエピソードの違いを生かしながら丁寧に練り上げられたサウンドトラックは、冷蔵庫にあるものによって“いつもの味”が毎回少し違うように、身体に優しくあたたかな変化となって作品全体を彩っています。

　さらに、舞妓デビューに向けて練習に励む少女たちの姿を、サナギから蝶への変化になぞらえ、ハープを使って繊細な震えや初々しさを表現するサウンドも特徴的。オープニングとエンディングには、キヨ役の森七菜による“ほのぼのとしたマイペースなキヨとしての”素朴なハミングを採用。菅野は録音で“キヨとして”の鼻歌を森に求めたところ、天才的な勘の良さで一発OK。料理をしながら、お風呂に入りながら、劇中でも始終鼻歌を口ずさむキヨですが、その日常のワンシーンに曲がついたような仕上がりであるとともに、祇園という不思議な世界に誘うような印象的な導入となっています。

　なお、本サントラのCD版は、12月5日（月）より菅野よう子オフィシャルWEB SHOPにて予約受付開始、2023年1月11日（水）からは同ショップで先行発売がスタート。全国のCDショップでの一般流通は1月18日（水）からとなります。配信版は、1月11日（水）に2種同時配信されます。








©小山愛子・小学館／STORY inc.