辻一郎のソロ・ユニット“
Dissecting Table”が、アルバム『Inner Conflict』を2023年1月3日(火)にデジタル配信を行い、2023年3月7日(火)にCDRを13枚限定でリリースします。
辻一郎は1966年生まれ。東京で86年から“Dissecting Table”という名義でノイズ・インダストリアル・ミュージックの制作を開始し、98年に故郷の広島に戻り音楽活動を展開。おもに自主レーベル「UPD organization」とヨーロッパとアメリカのレーベルよりレコードやCD作品を発表してきました。初期、中期の作品は、シンセサイザー、サンプラーをシーケンサーで制御することで作品を制作していましたが、2012年頃から、コンピュータでUSB接続デバイスから出力されるPWM信号を制御して音楽制作を行なうようになり、現在は、独自のシンセサイザーシステムを開発しながら作品を制作しています。
開発したシンセサイザーシステムは、主に、コンピュータ、universal serial bus(USB)接続デバイス、ラインセレクタ、フィルタ及び、ミキサーで構成されています。コンピュータとUSB接続デバイスは、USBインターフェイスで接続することによりコンピュータシンセサイザーを形成します。USB接続デバイスは、5つのpulse width modulation(PWM)信号と制御信号を出力します。制御信号は、ラインセレクタ、フィルタ及び、ミキサーを制御します。USB接続デバイスから出力されるPWM信号の端子は、P0、P1、P2、P3及び、P4とします。P0、P1、P2及び、P4から出力されるPWM信号と4つのフィルタは、ラインセレクタで接続を変更することができます。P3から出力されるPWM信号は、直接、オールパスフィルタに入力されます。オールパスフィルタの位相は、USB接続デバイスから出力される制御信号で制御されます。
この作品の6曲目で、P1とP3のPWM信号は、持続的に演奏しました。P0、P2及び、P4のPWM信号は、断続的に演奏しました。曲を複雑にするため、5つのPWM信号は非同期演奏です。P3のPWM信号は、オールパスフィルタと絶縁しました。P1のPWM信号は、ラインセレクタを経由してオールパスフィルタに接続しました。ラインセレクタは、初期設定で4つのPWM信号と4つのフィルタの接続の変更を行いませんでした。P1のPWM信号はランダム信号です。P3のPWM信号はリズム信号です。コンピュータは、リズム信号をオールパスフィルタに入力することを想定して位相を制御します。オールパスフィルタにランダム信号が入力されるため、ユニークな音色を得ることができ、曲の印象が変わりました。この曲は、P1とP3のPWM信号を持続的に演奏して、ノイズミュージックの古典的な手法を意図的に用いています。