10月に来日公演を予定している
ジョルディ・サヴァール(Jordi Savall)が、
リナ・トゥール・ボネがコンサートマスターを務めるスペインの室内楽団
ル・コンセール・デ・ナシオンとともに
メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」の最終稿と初稿の2種を録音した新作を9月下旬に発表します。録音は2022年10月26日〜28日、スペイン・カタルーニャ自治州カルドーナ城参事会教会にて。サヴァールがメンデルスゾーンを録音するのは今回が初めてです。
交響曲第4番は1833年、メンデルスゾーン自身の指揮で初演され、絶大に高い評価を受けましたがメンデルスゾーンは満足することなくこの作品の改訂を求め、二度と指揮することはありませんでした。メンデルスゾーンは、第2楽章のテーマをシンプルにし、続く楽章のトリオをよりドラマティックにし、フィナーレにピチカートを入れ、264小節から305小節に長くしました。第1楽章の改訂版は現存していませんが、手紙から何かしらの加工を試みたと考えられています。1834年のこの改訂稿は2001年になって初めて出版されました。メンデルスゾーンの死後、1847年に上演された時、会場にいたベルリオーズは「メンデルスゾーンの交響曲は、金メダルのように一瞬にして鋳造された傑作である」と述べています。サヴァールはメンデルスゾーンの手紙などを検証、検討を重ねた結果、両方のヴァージョンを録音することに決めました。「お聴きになられると、どちらの版も、色彩、リズム、器楽書法、すべてにおいて見まごう事なき天才の刻印があらわれていることに驚くでしょう」と述べています。
Photo by Toni Peñarroya