英国のコメディ俳優であり、脚本家でもあったジョン・ジャンキンが3月7日、肺癌のため死去しました。享年76歳。

　日本でもっとも有名な彼の出演作と言えば、ビートルズが初主演した映画『ビートルズがやって来るヤァ！ ヤァ！ ヤァ！（ハード・デイズ・ナイト）』（64年）でしょう。ビートルズのツアー生活をもとにしたこのドタバタ喜劇で、ジャンキンはマネージャーのノーム（ノーマン・ロッシントン）の助手であるシェイクを好演。やり手でバンドに厳しい小柄なノームに対し、ノッポでどこか間が抜けており、メンバーにからかわれるというキャラクターで映画のアクセントとなっていました。剃刀の使い方をジョージ・ハリスンに教えてもらうシーンなどは、特に印象に残り、笑えるものです。

　本国では脚本家としても活躍し、TVやラジオ番組を多数担当。5年前には久々にTVドラマにも出演したようです。思えば『〜ヤァ！ ヤァ！ ヤァ！』は40年以上前の作品。時の流れには逆らえないものです……。故人のご冥福を心よりお祈りいたします。