ニュース

ジョン・コルトレーンの幻の録音『ザ・タイベリ・テープス』が発売

ジョン・コルトレーン   2026/09/24 13:30掲載
ジョン・コルトレーンの幻の録音『ザ・タイベリ・テープス』が発売
 ジョン・コルトレーンの生誕100周年を記念したキャンペーン「COLTRANE 100」が進むなか、100回目の誕生日にあたる9月23日に、幻の録音として語られてきた未発表ライヴ音源を収録するアルバム『The Tiberi Tapes (ザ・タイベリ・テープス)』の発表がアナウンスされました。アルバムは11月6日(金)にSHM-CD、輸入盤4枚組LP、デジタルでリリースされます。

 60年以上、噂だけが先行していたこの「伝説のテープ」は、サックス / クラリネット奏者のフランク・タイベリが、60年からニューヨークとフィラデルフィアのクラブで、コルトレーンの演奏を私的に録音したもの。タイベリはレコードで聴くコルトレーンと、クラブで目の当たりにするコルトレーンの演奏には大きな違いがあると感じ、その音楽をより深く理解するために録音を始めました。

 タイベリが使用したのは、携帯型のオープンリール録音機「Concertone TR-100 Transicorder」でした。客席で布製バッグに機材を入れ、コートの下からマイクを伸ばして演奏を録音。目的はレコード制作ではなく、コルトレーンのハーモニーや演奏アイディアを学び、みずからの演奏と教育に生かすことでした。「公式レコード盤は全部持っていました。でも私には、クラブで聴かせる演奏やインスピレーションには到底及ばないように感じられたのです」と、タイベリはコメントしています。

 タイベリはコルトレーンを追い続け、最終的に80本を超えるリール、26時間以上におよぶ私的録音を残しています。この録音の存在はサックス奏者や研究者、コレクターの間で口コミによって伝わり、実際に聴いた人がごく限られていたことから、ジャズ界で半ば神話的な存在になっていました。

 録音は、一般のクラブ客席で、民生用機材を使って行われたため、音質は一定ではありません。サックスやドラムが比較的明瞭に聞こえる一方、ベースやピアノの低域が弱い場面も。しかし、本作の価値は高音質そのものではなく、コルトレーンが観客の前で試行錯誤し、音楽を前進させていく瞬間を捉えている点にあります。

 コルトレーン自身も、1961年の評論家ラルフ・グリーソンとの会話で、最近の「最良の演奏」のいくつかは現場で生まれた、スタジオ録音よりクラブ演奏のほうが「音や再生という意味ではなく、フィーリングという意味で」良い場合があると述べており、今回の音源は、その「フィーリング」を伝える貴重な記録と位置づけられます。

 アルバムには全11トラックを収録。冒頭に「Giant Steps」の226 BPMと262 BPMという異なるテンポで演奏した2ヴァージョンを収めるほか、「Impressions」「Satellite」「Good Bait」「Resolution」など、コルトレーンの創作過程と発展をたどる選曲となっています。


(c) Dalle_Cache Agency

■ユニバーサル ニュージック
www.universal-music.co.jp/jazz/coltrane100
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。