70年代後期ロンドン、世界中を熱狂させたパンクムーブメント。音楽、ファッション、アート、全ての価値観を根底から覆した“反逆の革命”
セックス・ピストルズの誕生は偶然なのか必然なのか。その狂乱に翻弄された男が、全てをさらけ出す、衝撃のアナザーストーリー『セックス・ピストルズ 破壊の設計図』が10月2日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開となります。この度、
グレン・マトロックが語るセックス・ピストルズの音楽の舞台裏について紹介します。
1970年代後半のロンドン、停滞したロック・シーンを真っ向から否定し、鬱屈した社会の空気を爆発させるように登場したパンク・ロック・バンド、“セックス・ピストルズ“。デビュー・アルバム『
勝手にしやがれ!!』は、パンクの原型を決定づける歴史的ヒットとなりましたが、成功の裏側でバンドは急速に崩壊。最後のライヴで
ジョニー・ロットンが「だまされた気分になったことはないか?」と吐き捨てて脱退し、バンドは解散。
シド・ヴィシャスは恋人殺害容疑の渦中、薬物の過剰摂取で21歳の若さで死去し、その刹那的な生涯は神話化されていきます。しかし、この物語には、“策士”マルコム・マクラレンと、後に世界的デザイナーとなる
ヴィヴィアン・ウエストウッドによる“台本”が存在したことをご存じでしょうか。そして、アルバム収録12曲中10曲を手掛けたにもかかわらず、この“台本”から消された男、初代ベーシスト、グレン・マトロックの存在を。本作は、当時のライヴ映像や関係者インタビューとともに、創設メンバー、マトロックが全てを語りつくした、衝撃のアナザーストーリー。
セックス・ピストルズの歴史は、常に「破壊」と「反逆」のイメージに覆われてきました。しかし本作が明らかにするのは、その混沌の裏側で、驚くほど緻密な創造が進んでいたという事実。主要ソングライターであるグレン・マトロックは、バンド内部の緊張や衝突を抱えながらも、楽曲の構造を組み立て、サウンドの方向性を定めていきました。彼が語る創作の現場は、これまで神話化されてきたピストルズ像とは大きく異なります。マトロックは、ジョニー・ロットンの鋭い言葉とスティーヴ・ジョーンズの粗削りなギターをどう組み合わせるか、バンドの“音の骨格”をいかに作り上げるかを常に考えていたとのこと。反抗的な態度や破壊的なライヴの裏側で、彼らは意外なほど音楽的な議論を重ねていたのでした。
本作では、当時のデモ音源や未公開のリハーサル映像が登場し、ピストルズの楽曲がどのようなプロセスを経て形になっていったのかが具体的に示されます。また、マトロックが語る“曲作りの緊張”は、バンド崩壊の伏線としても機能します。メンバー間の価値観の違い、マネジメントの介入、メディアの過熱――それらが創造の場を徐々に侵食していく様子が、彼の証言から立ち上がってきます。破壊的なイメージとは裏腹に、セックス・ピストルズは音楽的に極めて精密なバンドでした。本作は、その事実を初めて明確に示す記録となります。
挑発的な活動の背後で、セックス・ピストルズの音楽がどのように生み出されていったのか――その知られざる制作過程を丁寧に描き出す『セックス・ピストルズ 破壊の設計図』は、10月2日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。
© 2025, I WAS A TEENAGE SEX PISTOL PRODUCTION, LLC ALL RIGHTS RESERVED