この度、10月2日(金)より全国公開が決定した映画『キリコのタクト~YELL~』公開記念舞台挨拶のイベント・レポートが到着しました。
第76回NHK全国学校音楽コンクール・中学校の部課題曲として制作され、多くの人々の心を動かしてきた、
いきものがかりの名曲「
YELL」に着想を得た本作は、“魔法のタクト”を持つと語り継がれる伝説の音楽教師・原田貴理子(
鈴木京香)と、彼女に人生を導かれた教え子たちの愛と絆を描く感動のヒューマン・ドラマです。
音楽と笑顔で生徒たちを指導していたキリコ。しかし、卒業式の日に突然姿を消します。恩師の行方を追う音楽雑誌記者・北村翔(
藤原大祐)は、高校時代の合唱部仲間たちとともに、恩師の記憶をたどりながら、その知られざる真実に迫っていきます。彼らは伝説の音楽教師・キリコの優しさ、温もりに、再び触れることができるのか――。
そして、この度、主演・鈴木京香、主要キャストの藤原大祐、
井頭愛海、
田辺桃子、
西垣匠、
名取裕子、雑賀俊朗監督の7名が登壇した舞台挨拶が行われました。公開を迎え、裏話も含めて和気藹々としたトークを展開。その模様を記録したレポートが到着しました。
[イベント・レポート] 熱気あふれる大きな拍手を浴びながら登場したキャスト、雑賀監督は会場を見渡し早くも笑顔が溢れる。主人公・原田貴理子役の鈴木は「私自身、この映画を初めて観た時に、恩師の存在や、大切な人が見守ってくれた時間がどれだけ大事なものだったのか。大人になった今、改めて気づくことができたのがありがたいと感じました」と語り、「みなさんが観てくださって、今、温かい拍手をくださったことに心から感謝しています」と深々とお辞儀し、ひときわ大きな拍手を浴びていた。
北村翔役の藤原は学生時代に合唱部に所属していたことに触れ、「すごく思いを込めて演じさせていただいた作品です」と挨拶。鮮やかなブルーの着物で登壇した美国亜希子役の名取は「みなさんシックな装いで…」と登壇者の衣装に触れつつ、「映画の中でのセーラー服やジャージ姿とは違ったかっこいい青年と美しいお嬢様方で、先生もびっくりですよね」と鈴木と顔を見合わせ、「自分が厚木高校出身というだけで『出して!』と言っていただいて出していただいた映画なんですが」とお茶目に語りつつ、「人の心の中にある大切なものって変わらないんだなとこの映画から教えていただきました。そういう時間を共有できたらうれしく思います」と劇中に登場した厚木高校への特別な思いを明かしながら、満面の笑みを浮かべていた。監督・脚本を務めた雑賀監督は「いきものがかりさんの『YELL』とここにいるキャスト全員を愛している監督の雑賀です」と、愛おしそうにキャスト陣の顔を見つめつつ、公開の喜びと感謝を言葉にしていた。
さらに「こういう仕事をさせていただいて、このような拍手をいただいて、最上のよろこび、それにつきます!」と現在の心境を明かした鈴木。「久しぶりにお天気になって、お外に出てお散歩したり、海に山へとレジャーに出かけたい方もいらっしゃる中、こうやって応援してくださるみなさんとお話できることは本当に幸せです」としみじみの鈴木。
雑賀監督は「エネルギーが映画に集約されました。映画の神様がいるなと思っています」と、改めて完成、公開のよろこびを表現していた。
舞台挨拶では教え子役の4人がキリコ先生との思い出のシーンに触れつつ、自身が抱えていたそれぞれの思いを告白する場面も。そのコメントのひとつひとつに、鈴木は丁寧に返答していく。裏話もOKと確認した藤原は「京香さんと2人のシーンの撮影で、2人でベンチに座っていると、“あの鈴木京香”から『綺麗な顔ね~』と言ってもらえたんです」と振り返る。鈴木が「今日も本当に綺麗な顔!」とじっと見つめる中、藤原は「憧れの方からそんなことを言ってもらって。鈴木さんが一番綺麗ですよと思いながら、『ありがとうございます!』って。それが僕の自慢話です!」と得意顔。鈴木はこのやりとりをよく覚えているとし、「歌も上手だし。先生というよりも親戚みたいな気分で、あなたホントよくできて、ホント素敵な子よって感じで常に接していたんです…」と照れた表情を浮かべる。「幸せです」と満足そうな藤原と、和気藹々とした掛け合いを見せる鈴木。2人だけの特別な時間を過ごしたこと、大切な思い出としていることが明らかとなる一幕だった。
井頭はラストシーンを挙げ「物語の中でもとても重要だと思っていて。京香さんのお芝居を見るたびに毎回泣きそうになるのを堪えていました。こちらの気持ちをグッと動かしてくださる役者さんだと思います。試写でも泣いてしまったのですが、すごく大切で思い出に残っているシーンです」と少し声を震わせて明かしていた。「そんなふうに言われてすごくうれしい」と話した鈴木は「私は雨の音をみんなで一緒に見るシーンが好きです。その時の井頭さんらしい清らかさというのかな。それがすごく素敵な女優さんだなと思って、ご一緒していて楽しかったんですよ」と井頭の印象にも触れ、感激させていた。
田辺は「合宿で葵が外に飛び出すシーンでのキリコ先生のセリフがすごく好き」とにっこり。自分自身と葵を重ね、「気づいたら上(空)を見る機会を失って、空ってこんなに綺麗だったっけ?と忘れてしまいそうな時もあります。キリコ先生の言葉を思い出して、そのシーンを思い出すだけで、頭がスカッとするというか。あのシーンのキリコ先生の言葉には、今の自分もすごく救われていると思います」とコメント。鈴木は「桃子さんはご本人もすごく明るくて、現場を楽しくしてくれるムードメーカー。あのシーンでの撮影も、集中力は本当に素晴らしいと思って、素敵だなと思っていました」と振り返る。
西垣は鈴木から「発破をかける意味で、背中を思い切り叩いてもらうことになって。思いっきりやってくださいってお願いしたのですが、思いのほか強くて(笑)」と予想外のエピソードを披露。「“痛い!”の声は、割と心の声が漏れていることを今思い出しました」と笑顔で話す西垣に鈴木は「その痛さも堪えて役に役立ててくださるのはすごくうれしいです!」と感謝し、改めて教え子役を務めた4人の顔を覗き込みながら、「真面目で優しい俳優さんたちが多いです。そんな素敵な方たちに先生と呼ばれるのがすごく心苦しいです」としながらも、うれしさが抑えきれないと言った様子で、感謝しながら笑みをこぼしていた。
「名取先輩のことも話してもいいですか?」と続けた鈴木は、「名取さんとご一緒した時は、すごく大事なシーンで、キリコの失踪の秘密に関わるシーンなのですが、キリッとした美国先輩らしい優しさで(診察を受けた後のキリコ先生を)待ってくださっていて。顔を合わせてお話をする時に、セリフと思わずにスムーズに言葉が出たことがうれしくて。こういう経験をさせていただけるとありがたいなと思っていました」と感謝を伝える。
名取は「世話好きの音大の先輩だけど、似ているところがあるのよねっていう話で。キリコが関西弁で捲し立てるところが観ていてもすごく好きでした。人一倍心配しているけれど、自分から土足で踏み込まないという、ただカレーをよそうだけのおばちゃんじゃないことを期待しています」とキャラクターに絡めて、受け取って欲しいポイントにも触れていた。また自身の母校厚木高校について「私がピッカピカの女子高生だった頃のあの正門が!」と感激したと語った名取だが「こんな綺麗な先生がいたら、みんなよろこんだだろうな…」と鈴木の顔を見つめ、「人はこんなに歳を重ねてしまうけれど、そこで青春を育む学生さんたちやみんなの気持ちっていうのが、あの門から去っていくところを観た時にはすごく親しみも感じました」と卒業生ならではの感想を伝えていた。
舞台挨拶終盤にはサプライズで教え子たちからキリコ先生&鈴木への感謝を込めた手紙が読まれる場面も。思わぬサプライズに感激しきりの鈴木。「こんな素敵な俳優さんたちに“先生”と呼ばれる責任を、実は感じていました。自分は何も教えることが出来ないけれど、引っ張っていかなければいけない先生という役をやる難しさを常々感じていました。なので、まさか4人の生徒から卒業証書を渡されるとは思っていませんでした」と大感激。
最後の挨拶で「こうやってみなさんとご一緒できて本当にうれしく思います。特に今、一生懸命頑張っている若い人たちに観てもらえたらうれしいなと思っているので、お力をお貸しいただければ助かります。よろしくお願いいたします」と感謝し、イベントを締めくくった。






©映画「キリコのタクト~YELL~」製作委員会