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winnieとの2マン・ライヴも6月に決定!1000sayのレコ発ツアー・ファイナルをレポート

1000say   2009/04/15 16:52掲載
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 ライヴを重ねるごとに人気、評価ともに高まるばかり。日本のインディ・シーンで注目を集める男女ツイン・ヴォーカル・バンドの1000say(A THOUSAND SAY)が、winnie主催の2マン・ライヴ「winnie presents [Soft Revolution] 〜winnie vs 1000say〜」を、6月12日(金)に下北沢ERAで開催決定! 1月に発表したミニ・アルバム『Headquarter』でエモーショナルなギター・サウンドと美メロにさらに磨きをかけたwinnie、熱いステージングとエレクトロなロック・サウンドでライヴハウスをダンス・フロアに変える1000say。過去に何度も対バンとして競演を果たしている男女ツイン・ヴォーカル・バンド2組によるガチンコ勝負は、絶対に見逃せません! 2マンまで待てないという方は、17日には三軒茶屋HEAVEN'S DOOR、28日に高円寺HIGHでのライヴも決定済みですので、そちらでライヴを体感してみては?

 そんな1000sayの2ndミニ・アルバム『MICROWAVE HEARTBEAT』のレコ発ツアー・ファイナル「1000say 2nd mini album 『MICROWAVE HEARTBEAT』release tour final 〜電子レンジの中で会いましょう〜」が下北沢CLUB QUEにて、3月26日に開催されました。そのライヴの模様を遅ればせながらレポートいたします。


 


 ライヴの始まりを待つ超満員のオーディエンスから、機材セッティングの最中にもメンバーへの歓声が上がるなど、今までとは期待感も興奮度も明らかに違っていたツアー・ファイナル。SEが流れる中、メンバーがステージに登場し、奏でられた1曲目は前作『STARGAZER ORCHESTRA』に収録された「PLANET」。以前に比べて、明らかに力強く鳴っているそのサウンドには、ライヴ(ツアー)を積み重ねて手に入れた自分たちの音楽への自信が表われているよう。続く「MAGMA ATTACK」ではヘヴィ・メタリックな重低音とロック・モード全開なステージングで、身体にズシンと響く音をステージから投げつけてくる。ペース配分無視といわんばかりにフルスロットルでレッドゾーンへ突入していくそのステージングには、一抹の不安を感じてしまうほどだった。

 APIのMCをはさみ、メランコリックなメロディ・ラインが印象的な「FUTURE DRAMA」、80年代初頭のブリティッシュ・インベイションのようなファンク感でリズム隊のタイム感とセンスの良さを感じさせる「MIDNIGHT TV」と続き、NONの声によるカウントとともに奏でられた「HAL-002」では、シューゲイザー感漂うワウペダルによるヒステリックなノイズ・ギターもちらつかせる。中盤のこの3曲では、エレクトロなロックを奏でるだけのバンドではないことをしっかりと見せてくれた。




 ライヴならではのアレンジ、早めのテンポで奏でられる「CANARY」「ONE STORY」と前作からの楽曲では演奏に余裕すら感じさせ、導入部のアルペジオをやめてはMCを挟むというMANの目一杯の焦らしのあとに披露された「millionstar」では、バンドの持つエモーショナルな側面を全面に押し出していく。そして、本編最後はすでにアンセムとして定着している「LOSTMAN」。新たなファンを獲得したこのキラー・チューンで、フロアは最高潮の盛り上がりに。

 アンコールで奏でられた「WARM HEART」では、残り少ないエネルギーをすべて放出し、アグレッシヴなステージングでライヴ・バンドとしての1000sayを存分に見せてツアー・ファイナルは終了(その後、MANとMICHELLEによるちょっとしたインプロ大会もありましたが、それは会場にいた人だけのお楽しみということで)。




 今までとは比べ物にならないくらいに説得力を増した歌声で、歌も歌うベーシストからベースを弾くヴォーカリストに変貌を遂げていたAPI(伝えたいという熱量もかなり高めだったと思う)。ギターに感情のすべてをぶつけながらも、クールにジャズマスターをかき鳴らすMAN(彼に憧れてジャズマスターを持ち出すキッズも出てくることだろう)。会場のデコレーションを自身で制作するといったアーティスティックな面も見せながらも、お茶目な天然っぽさをちりばめるMICHELLE。全身を使って(そして笑顔で)野太いリズムと熱いグルーヴをたたき出し、1000sayのサウンドを下地を支えるNON。この4人によるバンド・マジックが見事に放たれ、会場にいるすべての人を笑顔にさせる幸せなライヴを観せてくれた。

 とはいえ、演奏でいえば、まとまりの欠ける部分や感情に演奏が追いついていないように感じるところもあった。けれど、満員のオーディエンスに伝えたい、応えたいという気持ちは今まで観てきたライヴのなかで一番伝わってきたし、その思いをしっかりと受け止めるオーディエンスの1000sayへの愛情もいつも以上に感じたライヴだった。

 それと、この例えが正しいかは分からないが、解散ライヴのような燃焼感を感じた。それはこの日まで存在していた1000sayをすべて出し尽くして(やりきって)、次のステージへと進もうとする姿がこのライヴで見えたからなのかもしれない。この4人で進むべき次の世界への扉はもう目の前にあって、扉を開ける準備をこのツアーの中で整え、このファイナルでその扉に手をかけた。そして今を鳴らすだけではなく、これからの未来をも音にして鳴らしていた……それがAPIの歌声の変化などにも通じていたのではないかと。振り返るたびにそう思う。

 ツアーを経て生まれる次世代ファンタジーの先にある新しい何か。それを目撃できる日もそう遠くはないはず。次なる一手がどうなるか、今はそれが楽しみでしょうがない。

【3/26 SET LIST】

Opening〜MICROWAVE HEARTBEAT
1. PLANET
2. MAGMA ATTACK
3. FUTURE DRAMA
4. MIDNIGHT TV
5. HAL-002
6. CANARY
7. ONE STORY
8. MILLIONSTAR
9. LOSTMAN
EN1 WARM HEART

Photo by 木目田隆行

■1000say ライヴ予定

<winnie presents [Soft Revolution] 〜winnie vs 1000say〜>

【日時】6月12日(金)
【会場】下北沢ERA
【開場/開演】18:30/19:00
【チケット】前売2,000円/当日2,500円 ※整理番号付
【出演】 Winnie、1000say 
【問い合わせ】 下北沢ERA (03-5465-6568)

〈その他のライヴ予定〉

●4月17日(金)RED SUN企画[音の映画館vol.2]〜エスケープ、プリーズ Release Party〜
【会場】三軒茶屋HEAVEN'S DOOR
【開場/開演】18:30/19:00
【チケット】前売2,000円/当日2,300円 ※ドリンク別
【出演】RED SUN、G-Ampere、E-RIKA、妄人文明
【問い合わせ】HEAVEN'S DOOR 03-3410-9581

●4月28日(火)「CARNIVAL OF LIGHT」
【会場】高円寺HIGH
【開場/開演】18:30/19:00
【チケット】前売2,000円/当日2,500円 ※ドリンク別
【出演】NACANO、RELOADED 21 FILM、Saori@destiny
【問い合わせ】HIGH 03-5378-0382

●5月30日(土)、31日(日)「SAKAE SP-RING 2009」
【会場】名古屋クラブクアトロ、OZON、SPIRAL、HOLIDAY NAGOYA、名古屋BLUE NOTEほか。
【出演】Aira Mitsuki、阿部真央、winnie、たむらぱん、多和田えみ、辻詩音、プリングミン、THE BAWDIES etc
【チケット】
(1day pass)前売3,000円、3,500円(タオル付)、当日3,500円 
(2day pass)前売5,000円、5,500円(タオル付)、当日5,500円
【問い合わせ】http://sakaespring.com/
※各アーティストの出演会場、時間などは未定です。

●6月1日(月) 京都MOJO
【出演】winnie etc
※開演時間、チケット代などは未定
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