11月3日（木）に、鴬谷の東京キネマ倶楽部にてキノコホテルの単独実演会＜サロン・ド・キノコ〜華麗なる獲物たち＞が開催、かつて昭和のダンスホールであった会場は胞子（ファン）たちで溢れ返り満員状態に！

　荘厳な鐘の音が開演を告げると、支配人のマリアンヌ東雲（歌・電気オルガン）がサブステージに配置されたバスタブの中からなんと一糸纏わぬ姿で登場。それをタオルで必死に隠し、湯上がりの支配人の脚をかいがいしく拭く秘書エマニュエル小湊（電気ベース）とのやり取りは、まるでキノコホテルの裏側を覗いたような気分に……。さらに、衣装のナマ着替えをシルエットで見せるというサービスぶり！

　着替えを済ませた支配人がステージ中央につくと、オープニングの「キノコホテル唱歌II」で4人の演奏がスタート。実演会ではお馴染みの名曲はじめ、初披露の新曲もありつつ、次第に熱を帯びていく。途中では、「お洒落して来いって言ったのになによ、いつもと変わらないじゃないの、あんたたち！」とマリアンヌ東雲がお馴染みの支配人節を炸裂させる場面も。

　中盤では、派遣従業員（サポート・メンバー）としてパーカッションとキーボード奏者が参加、この日限定の6人編成で“東京キノコガールズコレクション”と題しインスト曲を演奏しながらお色直しタイム。キノコホテル従業員1人づつが新しい衣装に着替え、それぞれが花道でポーズを決める！ 衣装チェンジの間には、支配人がベース、ドラム、ギターと各パートを演奏するという多才ぶりも。

　後半、「キノコノトリコ」では、支配人はマイクロコルグを肩にかけ花道にて、イザベル＝ケメ鴨川（電気ギター）とソロ合戦で盛り上げたのも今までにない演出。アンコールでは、支配人がこの日のためにあつらえた黒いシックなドレス姿で「荒野へ」をムードたっぷりに歌唱。艶やかな姿で会場を魅了しました。

　長尺ナンバー「マリアンヌの恍惚」では6人によるフリー・セッション的なパートもあり、前回、渋谷クラブクアトロで行なわれた単独公演に続き、支配人のバイオリンも披露されサイケデリックで幻想的な空間へと突入。ラストはキノコホテル最初期の人気曲「真っ赤なゼリー」で締め。

　本編終了後従業員4人でステージ前方に一列に並び挨拶しようとしたものの、なかなかきちんと並べない従業員に「なんで一列に並べないのよ」「お辞儀しなさいよ、ダメな女たちね」と支配人はご立腹の様子！ 「いろいろなことが段取り通りいかなくってもう一回やりたいくらいだわ！」と言って楽屋へ引き上げるものの、アンコールの拍手はやまず、予定外のダブル・アンコールも行なわれるなど、素晴らしい演奏に特別な演出、豪華絢爛な単独実演会は大盛り上がりのうちに幕を下ろしました。レーベル・サイトでは、当日のライヴ写真を多数掲載中です。

　12月14日には待望のDVD作品『マリアンヌの秘宝』が発売、12月28日には千葉・幕張メッセで開催される年末フェス＜COUNTDOWN JAPAN 11 / 12＞に初出演が決定しているキノコホテル、今後もチェックは欠かさずに。